エレ片 コントライブ 「コントの人7」 草月ホール 2013/01/13(Sun) | ブログ
エレ片 コントライブ 「コントの人7」
2013/01/13(Sun)
Open 17:30  /  Start 18:00
草月ホール





青山一丁目駅から草月ホールへ向かっていた。進行方向が同じ人を見ては「みんなエレ片観に行くんだろうな」と勝手に仲間意識を抱きながら、青山通りを走り交う車たちのヘッドライトを見送っていた。信号が赤色に変わり、横断歩道で立ち止まると、後ろを歩いていた仲間たち(勝手に仲間意識を抱かせていただいた同方向に歩く人たち)に追いつかれた。信号が青色に変わった瞬間を見逃した私は、仲間たちに一歩後れを取った。だからと言って、対抗心が燃える訳でもなく、そもそも「負けず嫌い」なんて言葉とは程遠く、競争心の無い私は、そんな着火剤持ち合わせていなかった。先を歩く仲間たち、男性一人、女性一人、同性二人、男女二人、目を疑った。この目の疑いは初めてではない。初めて行ったエレ片のライブで経験済みである。

 友達が居ない人の集まりじゃなかったのかよ!ラジオでそうだったじゃん!みんな駄目駄目な生活送ってるんでしょ!?まあいい。友達なんて努力しなくても自然な流れで出来てしまう事もある。でも、彼女?彼氏?意味が分からない!

そんな風に思っても、コントライブを見て土曜日のラジオを聴けば、そんなこと忘れてしまう。だから、再び目を疑ったのである。男女二人組に対し、嫉妬、いや、嫉妬なんかじゃない、苛立ちを覚え、さり気無く踵を踏んでやろうかとも思った。しかし、国道に吹きすさぶ冷たい風が私を冷静にさせた。私もそこまで馬鹿ではない。男女二人組って言ったって、友達、同僚、家族、選択肢は沢山ある。私はイヤホンはしたままで、iPodの停止ボタンを押した。何を話しているか聞けずしても、何と無くの雰囲気で白か黒かはっきりさせてやろうと、五感を研ぎ澄ました。

 糞っ!国道を走る車の音ではっきりと聞こえない!うん、まあいい、不細工同士だったら白にしてあげようではないか。

違和感が無い程度に気持ち歩幅を広げ、彼らに並らび、横目で顔を確かめた。

 ん?んん?あれ?見たことあっぞこれ。これあの人とあの人じゃん。んんん?詳しく知らないけど、名前と顔しか知らないけど、しまおまほとかせきさいだぁじゃん。

カップルだとか、嫉妬だとか、苛立ちとかは、一瞬で風に流され、遠く国道を転がっていった。

 うわわ!有名人の横歩いてるぅー!ひゃっほー!ふー!

気付くと草月ホール2階の席に座っていた。依然として音が流れていないイヤホンを外した。下らないコントに笑い、仲の良さが伝わる幕間映像に笑い、あっと言う間に時間が過ぎて行った。イヤホンを耳に嵌め、iPodの再生ボタンを押し、草月ホールを後にした。男女二人組への嫉妬なんてすっかり忘れて歩いていた。