映画「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」 渋谷シネクイント | ブログ

映画「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」
渋谷シネクイント
04月18日(水)19:30~




$ダーインスレイヴ(Dainsleif)






渋谷PARCO PART3の8階にある小さな映画館。ここを訪れるのは2度目。映画「パレード」以来。

シネコンが台頭する現在、こういった小さな映画館が愛おしいのでしょう。

吉祥寺バウスシアターとかも。



映画館に来るのは「モテキ」以来の久しぶり。

映画館で映画を観た後は「もっと映画館で映画を観よう!」と思うのだけど、なかなか重い腰が上がらず。

それから、自分自身の映画への無頓着さも否めず、なかなか「観たい!」と思う映画が無く。

テレビのコマーシャルで見るような、「ビューーン!」「ドカーン!」「バビューン!」「フルCG!」「3D!」「ロボット!」「得体の知れない怪物!」みたいな映画は好んで見たいと思わず、心温まるようなヒューマンドラマ映画や、日常を何気なく映し出した映画、リアリティーがある映画を好む。



今回の「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」、サブカルチャー好きでは話題沸騰の「SR サイタマノラッパー」 シリーズの第3弾。

第1弾から劇場で観てます!・・・ってのは全くの嘘で、既に第3弾の公開が決定していた今年初めに第2弾とまとめてレンタルで視聴。

ミーハー・・・?!

メインで流行ってるものじゃなくて、サブで流行ってるものに食いついただけだから、ミーハーだなんて・・・。



この「SR サイタマノラッパー」シリーズ、何と言っても惹きつける大きな要素は、あの何とも言い難い「ダサさ」だと思う。

第1弾「SR サイタマノラッパー」で虜にさせたのは確実にそれだった。

第2弾「SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム」では、紅一点、焦点は女子に向けられるが、尚も「ダサさ」は健在だった。

そして今回、第3弾「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」には「ダサさ」を上回る何かがあった。



以下ネタバレあり。

今回の主役は第1弾の終りに、東京へと旅立ったMIGHTY。第2弾では姿を見せなかったMIGHTYだったが、今回一気に主役。

映画情報サイトにあるあらすじを参考に自分なりにあらすじと見どころを書くと・・・、


上京し、ラップグループ「極悪鳥」のメンバーに入るべく、見習いとしてパシリのような生活を送る日々のMIGHTY。

  不用意に胸ぐらを掴まれ、物販を任されいてるが全然売れておらず殴られたり、たばこをメンバーの連れのオンナの分まで頼まれたりと、酷い有様。

  極悪鳥ライブシーンのライブハウスの柱の陰に注目!興奮!

とあるMC バトルで決勝まで進めれば「極悪鳥」のメンバーに入れてやると約束され、見事決勝進出を決めるMIGHTYだったが、決勝の対戦相手が次のライブの共演者の為、決勝直前でメンバーから負けるように指示される。決勝で負けて恥をかき極悪鳥の羽を折るか、勝って後に相手に顔が立たなくなり極悪鳥の羽を折るか、葛藤するも、わざと負けることを選択。

  このMCバトルの司会がもしやあの人・・・?!真相は分からず。

不本意に負けたとは言え、決勝のステージに上がったMIGHTYだが、メンバー入りの約束は無かったことに。怒りを抑えきれず、メンバーの1人に激しい暴力を振るい、MIGHTYは追われる身に。

  この暴力シーン、度が過ぎる!

  逃げるシーン、なんだかおもしろい!

埼玉には帰れず、栃木へ逃げ、栃木で生活するMIGHTY。悪い仕事に手を染める中、金儲けの為、栃木で音楽イベントを開催する話が。

  その悪い仕事を仕切っているのがあの人!ハマり役!

  そして「悪い仕事」ってのが何とも言い難く、田舎ならではというか、絶対にあり得ない光景なのだが、田舎だとあり得るのではないかと感じさせてしまう、あの感じ。おもしろい!あり得ないのだが、少し自然にも見流してしまう。

その栃木の音楽イベントへとやってきたのがかつてMIGHTYもメンバーだった埼玉はフクヤ市のラップグループ「SHO-GUNG」のIKKUとTOM。オーディションで栃木は日光のラップグループ「征夷大将軍」と意気投合し、一緒に出演することに。

  このオーディションシーンは見物!会場から笑いも起きていたし、「ダサさ」に「かっこよさが」迫ってくるラップシーンには鳥肌が立った。これが「SR サイタマノラッパー」の真骨頂!

イベント当日、懲りず盗みと暴力を働き、仕事仲間や警察から、再び追われる身となったMIGHTY。彼女との逃亡資金にチケットの売り上げ代を盗むために、最後の掛けで会場に潜入するも、イベントへの特別ゲストで来ていた「極悪鳥」に再会。そして、仕事の仲間にも発見される。

  この誰にも見つからぬよう会場内を動く、おどろおどろしい長回しのシーンも見物!MIGHTYに感情移入してしまえば尚のこと。

なんとか振り切り、彼女と車で逃げるが、不運にも車が故障。

  イベント当日の出演受付担当が、何とあの人!

  この車に乗り込んでからの車内のシーンもなかなか。自分も乗っているかのような錯覚に陥る、固定カメラ映像はぞくぞくする。

  車が故障なんていう割とベタな展開も気にならないはず。

車から降り、パトカーのサイレンが鳴り響く中、会場から聞こえてきたのが、聞き覚えのあるSHO-GUNGのメロディトラック。

裏口から会場に戻り、IKKUとTOMに再会したMIGHTYは・・・。


・・・とこう言った感じ。



上映後、ロビーには「極悪鳥」のメンバーや、音楽監修の岩崎太整さんや、ラップ監修の上鈴木タカヒロさんがいた。

PARC入り口前での宣伝活動も熱意があった。

是非、見て欲しい。

今は渋谷シネクイントのみだが、全国順次公開とのこと。

まずはレンタルで「SR サイタマノラッパー」「SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム」を。

特に「SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム」なんて終わり方が最高だった。ほっこりした。


こう曲だけ取り上げてしまうと、なかなかかっこいい。いや、とてもかっこいい。








SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者 - 公式サイト