『仄暗い水の底から』
2002年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督 中田秀夫
原作 鈴木光司
脚本 中村義洋/鈴木謙一
撮影 林淳一郎
音楽 川井憲次
出演 黒木瞳/菅野莉央/小口美澪/水川あさみ/小木茂光/徳井優/谷津勲/小日向文世
《解説》
衝撃のグランド・ホラー
原作・鈴木光司×監督・中田秀夫という「リング」コンビによる話題のJホラー、黒木瞳を主演に迎え、老朽化したマンションに引っ越してきた母娘を襲う奇怪な出来事を描く
主演の黒木瞳はホラー映画初挑戦、元夫と親権を争う母親と大人の事情に振り回される幼い娘の絆をドラマ性豊かに描写、テーマが母性だけに、結末まで感動を呼んでいる
《物語》
離婚調停中の松原淑美は娘の郁子の親権を夫の邦夫と争っている、家庭裁判所では6歳の幼い子の親権は母親が取ることが多いと言われてホッとする淑美
生活を立て直そうと郁子と一緒に新しいマンションを見学に行ったのだが、そこは少し古い薄暗いマンションでエレベーターも水浸し、郁子が手を握ってきたので握り返すとエレベーターが止まった階で郁子は走って出て行った、まだ手を握っている感触があった
マンション内は湿気が凄くて部屋も湿気が凄かった、郁子の姿が見当たらなくなり捜す淑美は1階の管理人室でエレベーターに乗っている郁子を見て7階へと急いだ
郁子は更に階段で屋上に上がりそこで子供用の赤いバッグを見付けた、そのマンションに引っ越すことにしたが水漏れがあり、上の階の足音が響き、水道水が不味い、淑美は頭痛がして何か嫌なものを感じていた
足音が酷いので上の階に行きチャイムを押したが誰もいないよう、エレベーターに乗ったところでドアが開いて女の子が出てきたがエレベーターは下に行き、慌ててもう一度上に行ってみるが誰も出てこない
出版社に面接に行くが帰りが遅れてしまい郁子を迎えに行くも幼稚園は閉まっており、そこの電柱に2年前に行方不明になった河合美津子という少女を捜していますのポスターを見た
屋上で花火をしようと上がるとそこに子供用の赤いバッグがあった、驚いた淑美はそのカバンをゴミ箱に捨てた、幼稚園で郁子は何かを見て倒れてしまった、その後も見えない女の子と会話する奇行が見られた
離婚調停の場では郁夫がスパイのような真似をしているのが許せず声を荒げてしまう、弁護士からは心神耗弱と言われたら親権を取るのは難しくなると言われてしっかりしましょうと
しかし美津子の霊が郁子を連れ去ろうとしているのではと考えてしまいパニックになりマンションを退去しようとするが、離婚調停を依頼していた弁護士のおかげで、美津子が住んでいた上の階は水道が出しっぱなしで水漏れも直ったのだが
《感想》
本作の原作者である鈴木光司が亡くなりました、68歳でした、やはり彼の代表作は「リング」で映画化もされています、リメイクされたときには日本のスティーブン・キングと紹介されています
本作は短編集「仄暗い水の底から」の一編で「浮遊する水」の映画化です、監督は「リング」シリーズの中田秀夫でコンビ復活って感じです
主人公の松原淑美を演じるのは黒木瞳で、当時は40代前半でその美貌はまだまだ健在です、おそらく設定年齢はもう少し下なのかもしれません
そんな淑美がじめじめしたマンションに引っ越してくるんです、離婚調停中で色んなストレスがあったのでしょう、それも相まってこのマンションが不気味に感じるんです
3階に住んでいて天井からの水漏れにすぐに対応してくれないなんてそんなことある?、住み込みの管理人なんてのもいるのですが、まあ頼りない老人なんです
古いマンションだからあちこちガタがきていると言うだけ、それに赤いバッグを見付けてもこのマンションには子供は住んでいないと、それでも淑美は黄色いレインコートを着た女の子を見掛けるんです
夫の邦夫を演じるのは小日向文世で、これがまた嫌な男なんです、離婚や財産分与には応じるものの親権だけは手に入れたいんです
淑美が以前に精神科に通っていたことや幼いころに夢遊病だったことを調停委員に話して淑美の印象を悪くするんです、それにヘビースモーカーでタバコの火を強く押し付けて消すんです
そして郁子を演じるのは菅野莉央で、この子役が最高に良い演技をしてくれます、母の愛を一身に受けて育ってます、しかしこのマンションに住んだために恐ろしいことになります
2年前に河合美津子という少女が行方不明となっているんです、その霊が郁子を連れて行こうとしているようなんです、ストレスもあって心神耗弱となって引っ越しまで考えるんです
離婚調停を担当してくれた弁護士が相談に乗ってくれて、淑美の住む部屋の真上を管理人らと向かうと水が出っぱなしで問題を解決してくれます、これまでの不思議な出来事も説明が付いて淑美も納得するんです
再就職した出版社での校閲の仕事も問題なく運んで、このまま母娘と幸せに暮らしていけるのかと思いきや、美津子が現れるんです、これがドロドロなんです
ラスト近くに淑美が郁子を抱いて部屋から逃げてエレベーターのボタンを押しているとマンションのドアが開いて淑美が恐怖に顔を強張らせていると、それは何と!
全てが終わって10年後になって高校生になった郁子が今は廃墟となったマンションにやってくるんです、そしてかつて住んでいた部屋に入るとそこには淑美が
高校生の郁子を演じるのは水川あさみで、母親である淑美と一緒に暮らしていた記憶がほとんどないんです、今は父親が再婚して姉妹もいるようですが、なんとなく居場所がない感じにも見えました
全編で雨が降っていてジメジメとした印象です、たまに晴れてる日もあって、何だったら全部雨にしたらいいのにと思ったりしてね
ずっとずっといっしょだよね、ママ それが『仄暗い水の底から』です。
鈴木光司の追悼レビューとなりました、リングのシリーズでまだ映像化されていない「ループ」と言うのがあります、今の技術なら映像化できそうなのでお願いします。
















