『爆弾』
2025年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督 永井聡
原作 呉勝浩
脚本 八津弘幸/山浦雅大
撮影 近藤哲也
音楽 Yaffle
出演 山田裕貴/伊藤沙莉/染谷将太/坂東龍汰/寛一郎/片岡千之助/中田青渚/加藤雅也/正名僕蔵/夏川結衣/渡部篤郎/佐藤二朗
《解説》
じゃあ始めましょうかスズキさん、化け物退治を
「このミステリーがすごい!2023年版」で1位を獲得した呉勝浩の同名ベストセラー小説を実写映画化したリアルタイムサスペンス、「キャラクター」「帝一の國」の永井聡がメガホンをとった
スズキとの交渉に挑む刑事・類家役で山田裕貴が主演を務め、スズキタゴサク役で佐藤二朗、爆弾捜索に奔走する巡査・倖田役で伊藤沙莉、類家の上司・清宮役で渡部篤郎が共演
《物語》
器物破損と傷害で野方署で等々力刑事から取り調べを受けているスズキタゴサクは壊した自販機と治療費を捻出できそうもなく、刑事の役に立つことをするので金を貸して欲しいと頼む
自分には霊感があり、事件が起こるのを事前に伝えると、今から5分後の22時に秋葉原で何かが起こると予知、伊勢刑事が確認に行くと爆発が発生した
事故の可能性は低く時限式の爆破装置だと、スズキに等々力は気に入られて爆発はまだ起こると言い、1時間後に東京ドームシティで爆発が起こった
警視庁から強行犯捜査係の清宮と類家が現れて取り調べを交代、そしてスズキは清宮に対して9つの質問をさせてくれと、その質問の途中で長谷部有孔の名をあげた
優秀な刑事だった長谷部は不祥事を起こして辞職、3か月後に電車に飛び込んで自殺をしていた、そして清宮からもスズキに質問があると
無職のスズキが普段は酒を飲んで野球中継を見ているその金はどこから出ているのかと質問するも全て憶えていない、スズキは質問を続け、それを聞いていた類家はその言葉から次の爆弾を推測
それは九段下の新聞配達所のバイクに仕掛けられており、交番勤務の倖田と矢吹が機転を利かせて爆弾の爆発を回避し、けが人を出すことはなかった
秋葉原、東京ドームシティ、九段下、これらにはスズキはヒントを警察に伝えている、スズキは命は平等かの話しをする、子供の話しとホームレスの話しをする
警察は児童施設を捜査して爆弾を撤去、しかし炊き出しを運んでいたホームレスとボランティアが爆発に巻き込まれてしまった、命は平等かと
トイレを要求したスズキを見張っていた伊勢にスマホの落とした場所を思い出したと伝え、それを矢吹に伝え、矢吹と倖田がスマホの裏に書かれていた住所に向かうとそこはシェアハウス
その中は荒れ放題で奥の部屋に入ると、倖田は爆弾のトラップにかかってしまう、爆弾は長谷部有孔の息子の死体に仕掛けられていた
《感想》
佐藤二朗の取扱説明書を読んでその通りに使ったらこんなすごい佐藤二朗が現れました、日本アカデミー賞助演男優賞受賞です、おいらは主演かと思いましたよ
スズキタゴサクを演じる佐藤二朗はこれまでのアドリブを抑えてシリアスな中にユーモアを交じらせた演技でこれまで好きになれなかったのですが良かったです
酔った勢いで自販機を破壊し、店主に暴行を働いた正体不明のスズキタゴサク、この店に着くまでどこの防犯カメラにも一切映ってなかったんです、用意周到かただの偶然か
取り調べをする等々力刑事を演じるのは「地面師たち」や「あのコはだぁれ?」の染谷将太で、スズキは何も入ってない財布しかもっておらず身分証明するものもなし、本名かも怪しいもんです
その等々力に霊感があると言って秋葉原の爆破事件を予知してみせるんです、この爆発シーンは邦画にしては良く出来てました、この爆発シーンでグッと惹き込まれましたね
スズキは等々力がいない時に伊勢刑事に友達になってと言って、過去にストーカーしていた少女が凌辱されて殺された事件を語ります、容疑者の1人として疑われたがあれほど責められたら自分が殺せばよかったと、伊勢を演じるのは「劇場」の寛一郎
そこで警視庁から清宮と類家がやって来るのです、清宮はこういう専門家で演じるのは渡部篤郎で、スズキに対して紳士的な態度で接します
しかしそんな専門家でもスズキに翻弄されてしまいます、9つの質問と言ってその中に次の爆弾のヒントを隠しているんです、それを推測するのが類家なんです
類家を演じるのは「キングダム 大将軍の帰還」の山田裕貴で、スズキに言わせれば周りの馬鹿たちと会話するのが嫌だろう、それくらい類家は頭がキレるということなのか
交番勤務の倖田を演じるのが「全裸監督」シリーズ、「ミステリと言う勿れ」の伊藤沙莉で、矢吹を演じるのが坂東龍汰、彼らは伊勢に手柄を横取りされて伊勢は刑事に出世、矢吹は交番勤務のまま
しかしスズキに上手く利用された伊勢はスズキのスマホの在りかを矢吹に伝え、裏に書かれていた住所に行くんです、そこでトラップに掛かって2人は大ケガ、矢吹は片足を失ってしまいます
しかもトラップに仕掛けられた爆弾には長谷部有孔の息子の石川辰馬の死体もあったんです、長谷部有孔は事件現場で自慰行為をしていたことがマスコミに知られて自殺、そして一家離散となっていたんです
長谷部を尊敬していた等々力はマスコミに聞かれて気持ちは分かると答えています、それがどういう意味なのかはわかりません、それくらいストレスがあったのか、それが性癖だったのか?
でもたまに交番でセックスしていた警察官や学校の校舎内でセックスしていた教師がいますよね、もちろん処分されてますけど、職場でセックスをすることがストレスの発散になるのか、職場ということで興奮するのか、人間の考えることは下劣です
類家はスズキがこれまで仕掛けてきた爆弾やネットを使った社会に対する警告なんかをスズキひとりによるものではないと考えるのです、スズキは飾りだとね、こうやってスズキを揺さぶるんです
そして類家は自分の推理をスズキに聞かせるんです、それが正解なのか否か、その推理通りには進みません、それにあのラストはモヤモヤします、面白いだけに
でも、爆発したってべつによくないですか? それが『爆弾』です。
取り調べ室でのヒリヒリするシチュエーションはやっぱ好きですね、佐藤二朗がアドリブ封印してくれてよかった。





















