『マーターズ』
2008年 フランス・カナダ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 パスカル・ロジェ
撮影 ステファヌ・マルタン/ナタリー・モリアヴコ=ヴィゾッキー
音楽 セップク・パラディグム/アレクシス・アンド・ウィルフリード・コルテ
出演 モルジャーナ・アラウィ/ミレーヌ・ジャンパノイ/カトリーヌ・ベジャン/イザベル・ジャス/エミリー・ミスクジャン/マイク・チャット/ガエル・コアン/アニー・パスカル/ジェシー・パム
《解説》
残酷ホラー映画が遂に到達した究極の新境地“最終解脱”!、“極限”を突破した果てにある、人類未体験の衝撃を目撃せよ!
肉体と精神の両面を痛めつけ、映像表現の限界を打ち破る極限の流血表現と、今まで味わったことのない新感覚のショック演出で全世界的ヒットを記録
監督は本作の成功を受けて、ハリウッドからのオファーが殺到、ホラー界期待の新星パスカル・ロジェ、主演を務めるのはエキゾチックな美女2人、モロッコ生まれの新星モルジャーナ・アラウィと中国とフランスの血を引くミレーヌ・ジャンパノイのエキゾチック美女
《物語》
1971年10月16日フランス、行方不明となっていた少女リュシーが発見された、シャンフォールの倉庫街の食肉処理工場の廃墟に監禁されていたのだ、レイプはされていないがその点以外は典型的な児童虐待だ
長期間に渡って拷問と虐待を受けた彼女はショック状態にあり、脱出したこと以外は一切語ろうとはしない、犯人の正体も動機も不明だった
施設に収容されたリュシーは、同じ年頃の少女アンナの献身的な介護で少しずつトラウマを癒し平穏な日常を取り戻していくが、今だに悪夢にうなされていた
15年後、マリー・ベルフォンはバタフライで優勝し、一躍時の人となった、父と母と兄の4人で日曜の少し遅い朝食を楽しんでいた
玄関でチャイムが鳴りドアを開けた父は驚いた、そこには猟銃を構えたリュシーが立っていた、忘れもしない虐待者たちの面影、新聞の記事の写真を見てリュシーは現れたのだ
リュシーは父親に銃弾を浴びせて体に風穴を開けた、その復讐の銃弾を家族4人全員に浴びせて幸せな日曜の朝食の時間は一瞬として戦慄の時間となり血の海となった

全てを終えたリュシーからの電話で駆け付けたアンナ、しかしリュシーの背中はズタズタに切られリュシーは“彼女”がいたと言うだけ
家の中の様子を見たアンナは愕然とした、4体の血まみれの遺体に邸内の惨状に思わず目を背けてしまう、アンナはリュシーの背中の傷の手当てをして死体の処理
中にいたリュシーはまた“彼女”に襲われた、彼女とはリュシーが脱出するさいに虐待されている彼女を目撃しながらも見捨てて自分だけ逃げたのだ
茫然自失となったリュシーの精神状態に疑念を抱くアンナ、もしリュシーの妄想だとしたら、アンナの胸に広がる不安、そして再び想像を絶する地獄への扉が開かれようとしていた
《感想》
かなり後味の悪い映画でした、しかしこういうのを求めてるのも事実、前半は息つく間もなくバイオレンスなシーンの連続でかなり興奮しましたよ
オープニングでの少女が裸足で逃げるシーンは痛々しかった、その走りと表情は激しく痛めつけられた様子が見て取れました、恐ろしいほどの虐待なのです
そして虐待者を見つけて復讐、その子供たちまで殺害します、なにも子供までと思うかもしれませんが、その全てを消したいくらいの怒りなんです

しかもあの“彼女”の登場にはかなりショックでした、ここまで虐待の限りを尽くすものかと衝撃でした、それは人体実験なんです
満足な食事も与えられずに骨と皮だけ、全身な切り傷だらけで金属のヘルメットのような物は直接頭に埋め込まれてます、それを剥がすシーンは強烈です
後半で虐待者の組織が現れてからここまでのミステリーの要素が尻すぼみ、ここからは謎だったのが表面化してバイオレンスアクション的な要素が増えます
そこからは主役がリュシーからアンナに代わります、前半は控えめなアンナ、死体の処理をしたり、リュシーの傷を治したりと脇役でした、リュシーを演じたのがミレーヌ・ジャンパノイ
後半はこのアンナが想像を絶する虐待と人体実験の限りを尽くされえげつないです、この人体実験で組織は何を見つけたいのでしょう?、そこがテーマとなってきます
この組織が人体実験で生と死の狭間に起こる何かを見付けようとしているんです、金持ちどもが長い間に拉致しては拷問して殺人を繰り返していたんです
拷問や虐待による苦痛の先でほとんどの者が死に、わずかに生き残った者だけが死の国を見たとのことなのですが、それを口にすることなく死に、アンナだけが口にするのです
監督のパスカル・ロジェとアンナを演じた主演のモルジャーナ・アラウィの話だとフランスではホラー映画はなかなか作れる状況ではないようです
やはりフランスは映画は芸術という考えなんでしょうね、ホラー映画へのオファーはポルノ映画のオファーと同じようなもんらしいです

しかし虐待や拷問シーンでモルジャーナ・アラウィは自ら演じ、地下室に降りるシーンで転落して骨折したらしく、撮影が2ヶ月中断、スタッフはいい休暇になったと監督は笑ってました
ダリオ・アルジェントに捧げた本作ですが、残酷なフレンチ・ホラーはまだまだ続きそうですね、おいらは期待していますよ、表現には規制がありますが、このドギツイのは羨ましいです
劇中で生きたまま皮膚を剥がされる中国人女性の写真が映りますがこれは実際に行われている写真、実際に行われて来た拷問の数々は負の歴史ですね、恐ろしいです
『マーターズ』それは殉教者または犠牲者を指し、古くは証人を意味する言葉、2人の美少女を待つ、あまりにも過酷で凄惨な運命とは…!?
ラストには一気に哲学的な話になりますがおいらとしては?でしたよ、次回作も楽しみです。
更に過激な裏:続237号室の『マーターズ』のレビューはこちらです。





















