『ノスフェラトゥ』
2024年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ロバート・エガース
撮影 ジュリアン・ブラシュケ
音楽 ロビン・キャロラン
出演 ビル・スカルスガルド/ニコラス・ホルト/リリー・ローズ・デップ/アーロン・テイラー・ジョンソン/エマ・コリン/ラルフ・アイネソン/サイモン・マクバーニー/ウィレム・デフォー
《解説》
「彼」が来る
「ライトハウス」「ノースマン 導かれし復讐者」の鬼才ロバート・エガース監督が、吸血鬼映画の原点ともいわれ、自身も多大な影響を受けたという1922年のサイレント映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」に、独自の視点を取り入れて描いたゴシック・ロマンスホラー
夜な夜な夢の中で招待不明の男に怯える主人公エレン役を、ジョニー・デップの娘でもあるリリー・ローズ・デップが務め、オルロック伯爵を「IT イット」シリーズのペニーワイズ役で知られるビル・スカルスガルドが演じ、ロバート・エガース監督とは3度目のタッグとなるウィレム・デフォーら豪華キャストが共演
《物語》
1838年・ドイツ、ある日の夜、少女エレンは孤独で慰めを求め、逃れるために祈りを捧げたところ、この世のモノではない者を呼び起こしてしまい、汝、我の物となるか、と問われて誓うと答え、精神的に繋がりエレンは痙攣を引き起こしてしまう
半年後、港町ヴィスブルクのクノック不動産で働くトーマスはエレンと結婚し、幸せに暮らしていた、彼はクノックの指示でトランシルヴァニアに住むオルロック伯爵を訪ねるように言われる
高齢のオルロック伯爵は隠遁生活を送るためにヴィスブルクの屋敷の取り引きを行うためにトランシルヴァニアのオルロック城に契約のために呼んだのだ
トーマスはオルロック伯爵に会うために6週間の旅に出ることになり、そのことを聞いたエレンは婚礼の日に見た悪夢を語り、不吉な予感がするので行かないでと言う
しかしトーマスはこの仕事の成功によって昇進もあるので向かうことにし、エレンも仕方なく了承、トーマスは友人のフリードルヒ夫妻にエレンの世話を頼んで旅立った
トランシルヴァニアに到着したトーマスは途中で一泊した村でオルロック伯爵のもとには訪ねないように警告されるが、家を売りに来たと村人に説明
その夜、ジプシーの集団が裸の少女を馬に乗せて墓地に集まり、吸血鬼と言われる墓を掘り起こして、その心臓に杭を打ち込み大量の血が噴き出す姿を目撃
気が付くとベッドで足は土で汚れていた、外に出ると村人は姿を消しており、トーマスは徒歩でオルロック城へ向かうが、無人で動く馬車が現れてトーマスを城まで連れて行く
エレンは夜になると夢の中に現れる男の幻覚と恐怖に悩まされるようになる、トーマスは不気味な容姿のオルロック伯爵に会い、実は彼はノスフェラトゥ
エレンの身に危険を感じたトーマスは船でドイツに向かうオルロック伯爵を追うのだが
《感想》
ブラム・ストーカーが1897年に発表した「吸血鬼ドラキュラ」をドイツの映画監督フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウが1922年に非公式に映画化した「吸血鬼ノスフェラトゥ」のリメイク作品です
1979年にもヴェルナー・ヘルツォーク監督によって「ノスフェラトゥ」がリメイクされていますが、ロバート・エガース監督が新たにリメイクに挑戦しました
何と言ってもエレンを演じるジョニー・デップの娘のリリー・ローズ・デップが強烈な演技と大胆な描写で魅せてくれます、白目を剥いたり痙攣を起こしたりとすごいです
ヌードにもなっていて、その少し華奢な肢体を晒してくれてます、ノスフェラトゥに血を吸われるシーンではまるでセックスをしているかのような悶え方です
孤独でたまらなくなったときに慰めを求めたところ、その声が闇のノスフェラトゥに届き、彼を呼び起こしてしまうのです、裸でベッドで慰めているところを父親に見られて軽蔑されてしまうのです
それでもトーマスと出会って結婚したことで孤独は解消されたのですが、トーマスがトランシルヴァニアに赴くことになって再び悪夢を見るようになるんです
トーマスを演じるのは「モンタナの目撃者」のニコラス・ホルトで、不動産会社で働きオルロック伯爵との契約のためにトランシルヴァニアに赴きます
オルロック伯爵を演じるのはビル・スカルスガルドで、城で暮らす貴族なのですがその正体はノスフェラトゥ(吸血鬼)でドイツ移住のために下僕のクノック不動産を利用
生前は黒魔術に傾倒していたのですが悪魔の呪いで魂を死体に封じ込められたことでノスフェラトゥとなりました、活動は夜のみで鶏が鳴くまでに棺に戻らないといけません
エレンの守護天使に救いを求める願いをしたところその声はノスフェラトゥに届いてエレンを狙うようになります、それによってエレンは痙攣を起こしたりしてまるで悪魔憑きのようになります
トーマスの友人のフリードルヒを演じるのはアーロン・テイラー・ジョンソンで、彼はノスフェラトゥの存在には懐疑的なんです、科学的にエレンを鬱病だと
フリードルヒの妻のアンナを演じるのはエマ・コリンで、エレンの友人で壊れてしまいそうなエレンを見て鬱病ではなくノスフェラトゥの存在を信じるように
ヴィスブルクの医師ジーヴァースを演じるのは「オーメン:ザ・ファースト」のラルフ・アイネソンで、エレンの治療をしているのですが恩師のフランツ教授に助けを求めます
フランツ教授を演じるのはウィレム・デフォーでスイスの哲学者でオカルトなどに精通しており、エレンとオルロック伯爵の結びつきを理解し、その後にオルロック伯爵がノスフェラトゥだと突き止めます
そしてエレンにノスフェラトゥの唯一の倒す方法は清純な乙女の自己犠牲だと聞いて、オルロック伯爵に狙われているトーマスを守るためにエレンは自らの命を犠牲にしてオルロック伯爵を倒すことを決意します
監督のロバート・エガースは本作のリメイクには「私のような新人監督がリメイクを手掛けるのは実に冒涜的で、自惚れが酷くて嫌な気分になる」とあまりに歴史的なホラーのリメイクだったようです
恐ろしくも美しいゴシック・ロマンスホラー開幕 それが『ノスフェラトゥ』です。
史上初めてのホラー映画のリメイクはかなりの重圧だったでしょうね。
更に過激な裏:続237号室の『ノスフェラトゥ』のレビューはこちらです。
























