『ポセイドン・アドベンチャー』
1972年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ロナルド・ニーム
脚本 スターリング・シリファント
原作 ポール・ギャリコ
撮影 ハロルド・E・スタイン
音楽 ジョン・ウィリアムズ
出演 ジーン・ハックマン/アーネスト・ボーグナイン/レッド・バトンズ/キャロル・リンレー/ロディ・マクドウォール/ステラ・スティーヴンス/シェリー・ウィンタース/ジャック・アルバートソン/レスリー・ニールセン/アーサー・オコンネル/パメラ・スー・マーティン/エリック・シーア/フレッド・サドフ
《解説》
20世紀フォックスが放つ73年最大の感動巨編!
1400名の乗客を乗せてニューヨークからギリシャに向かう豪華客船ポセイドン号が32メートルの大津波に襲われ転覆爆破し、生き残った船客が超人的な勇気で脱出をこころみる姿を描く
転覆の瞬間、船内で起きる混乱は見ていて背筋が寒くなるほど、サスペンスフルな展開の中で貫かれるヒューマニズムが感動を誘い、見応え満点
《物語》
豪華客船ポセイドン号はニューヨークから出航し、ギリシャへの航海を続けていたが機関部からのエンジン不調の報告を受け、おまけに嵐に遭遇
翌朝には嵐は収まり、マイクは弱っている妻のリンダのために船医を呼ぶが他の乗客と同じ船酔いだと診察、リンダが心配なマイクは船医に怒鳴るがリンダはうんざり
牧師のスコットは同僚の牧師と信仰について語るが、神と信者の関係を教会とは違う独自の主張をしたためにアフリカに左遷させられてが、スコットは自由を得たと
嵐は抜けたがハリソン船長は依然不安は拭えないが、オーナーの代理人ライナーコスは三日も遅れているので速度を上げて早く目的地に向かうよう命じるが、船長はどうなっても知らないと従い、全速前進をクルーに命じた
マニーとベルのローゼン夫妻はイスラエルでの孫と会えることを楽しみにしていた、ロビンとスーザンの姉弟は両親不在でスーザンはロビンの面倒を見ていた
大みそかになって晩餐会が催されるが、船長は地震観測所からクレタ島沖北西で海底地震が発生し、マグニチュード7.8で北東に向けて非常に大きな津波が発生
晩餐会で新年のカウントダウンが行われて新年のお祝いで大盛り上がりの中、巨大な水の壁が目前に迫り、取り舵いっぱい左に旋回し、非常警報が鳴り、晩餐会の客たちは騒ぎとなり、ポセイドン号は転覆
乗客たちは投げ出され、気が付くと船は上下回転し、けが人が多数出た、パーサー長は船は完全防水なので救助が来るまで待機と言うが、船底に行けば救助隊に近付けるとの声もあり、スコットはそれに同意
この場所に留まっていれば海面下にあるのでいずれ浸水する、船底に上がりプロペラシャフトから脱出できる可能性もあるとの声も、上に取り残され降りれないエイカーズを見て我々も上がるとスコットが言い
同意する者たちと巨大クリスマスツリーを梯子にして会場を脱出した、他の乗客はパーサー長の言葉もあって動かなかったが、その時に爆発が起きて海水が流れ込んできた
人々はパニックとなり我先にツリーに殺到するも大勢の重さに耐えきれずツリーは倒れてしまう、阿鼻叫喚地獄の中、スコットはどうすることもできなかった、スコットと合わせて10人は生きるために船底へと登る
《感想》
大みそかの夜、ポセイドン号はニューヨークからアテネに向け航行中転覆した、これはその物語である、からこの作品は始まるのです、転覆することを最初に言っちゃうんです
おいらの子供のころのパニック映画と言えばこの作品だったと思います、馴染みのなかった豪華客船が津波によって転覆し、逆さまになってしまうなんてね
70年代のパニック映画ブームの火付け役となった作品です、転覆横転した船内でその場で待機するか、それとも行動を起こすか、悩むところですね
行動を起こすことを真っ先にみんなに問いかけるフランク・スコット牧師を演じるのはジーン・ハックマンで、祈るだけでは問題は解決しない、人は行動しなければならないとの思想を持っています、牧師らしくないですね
神は弱き者を救わないと直接は言わないものの遠回しにそういう説教をするので、アメリカの教会からアフリカの教会に左遷されてポセイドン号に乗っているんです
スコットと何かと対立する強面のニューヨーク市警の刑事マイク・ロゴを演じるのがアーネスト・ボーグナインで、妻のリンダと新婚旅行でイタリアに向かうためにポセイドン号に乗っていたんです
妻のリンダを演じるのがステラ・スティーヴンスで、結婚する前は娼婦で仕事を辞めさせるために6回もマイクはリンダを逮捕しているんです、マイクの純粋さも理解しています
ローゼン老夫婦の夫のマニーをジャック・アルバートソン、妻のベルをシェリー・ウィンタースで、ベルは現在は肥満しているのですが、17歳のときは潜水大会で優勝したこともある水泳選手でスコットを救います
姉弟で乗船するスーザン・シェルビーを演じるのがパメラ・スー・マーティンで、17歳の女の子なのですがスコット牧師の説教を聞いて淡い恋心を抱いています
スーザンの弟のロビンを演じるのがエリック・シーアで、12歳ですがポセイドン号に興味津々で船内を探索して船員ともすっかり仲良しなんです
船内の晩餐会で歌うバンドのボーカルを担当するノニー・バリーを演じるのがキャロル・リンレイで、ジャズフェスティバルに行くためにポセイドン号に乗っているのですが仲間や兄が犠牲になってスコットたちと行動を共にします
船長のハリソンを演じるのはレスリー・ニールセンで、最後の航海で海底地震で速度を落として慎重になるもののオーナーの代理人の命令に逆らえず速度を上げたことが事故の一因だったりします
ポセイドン号が逆さまになったときにスコットは船底に向おうとみんなに言うのですが、パーサー長は完全防水なので救助がくるまで待機と言うんです、牧師の言うことよりパーサー長を信じるのが普通なのですが爆発が起こって海水がなだれ込んできます
初めてこのシーンを観たときは子供ながらにこれが運命の分かれ道なんだなと思いましたね、その場に待機か行動を起こすか難しい選択ですね
原作者のポール・ギャリコは豪華客船に乗っているときに高波に襲われて船体が大きく揺れて傾いたこの実体験を基にして書き上げたのが本作で、プロデューサーのアーウィン・アレンはこれを企画するも20世紀フォックスに却下されてしまいます
この頃の20世紀フォックスは経営難で大作を作っている余裕はなかったのです、その後に社長が辞任し、新社長が経営再建に企画にゴーサインが出たのです、予算は500万ドルでしたが興収は1億2500万ドルの大ヒット、73年のランキング1位となりパニック映画ブームが到来します
これこそ映画の中の映画 それが『ポセイドン・アドベンチャー』です。
破天荒な主人公なのですが神にどこまで試練を与えるんだと、生贄が欲しいならくれてやる、のセリフは突き刺さりました。
























