インヒアレント・ヴァイス | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『インヒアレント・ヴァイス』

 

 

 

 

 

2014年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ポール・トーマス・アンダーソン

 

原作 トマス・ピンチョン

 

撮影 ロバート・エルスウィット

 

音楽 ジョニー・グリーンウッド

 

 

 

出演 ホアキン・フェニックス/ジョシュ・ブローリン/オーウェン・ウィルソン/キャサリン・ウォーターストン/リース・ウィザースプーン/ベニチオ・デル・トロ/ジェナ・マローン/ジョアンナ・ニューサム/マーティン・ショートン/マーヤ・ルドルフ/セレナ・スコット・トーマス/エリック・ロバーツ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

ヒッピー探偵、元カノの愛人の大富豪を救えるか?

 

「ザ・マスター」のポール・トーマス・アンダーソン監督とホアキン・フェニックスが再度タッグを組み、アメリカの覆面作家トマス・ピンチョンの探偵小説を映画化

 

マリファナ中毒の私立探偵が元恋人の依頼を受けたことからさまざまな陰謀に翻弄される様子を、舞台となった1970年代のポップカルチャー描写を織り交ぜて描く

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

カリフォルニア州ゴルディーダ・ビーチ1970年、マリファナ中毒の私立探偵のドクター・スポーテッロ、通称ドックの前に元カノのシャスタが現れた、彼女は事務所の方ではなく、誰かにつけられているので”秘密のランデブー”の方が安全だとここに来た

 

 

シャスタには男がいてその男は既婚者でシャスタは愛人だ、その男は不動産業界の大富豪のミッキー・ウルフマン、その妻のスローンにも愛人がいて2人は悪いことを企んでいるらしい

 

 

その2人がシャスタに近づき協力しろと迫ってきた、ウルフマンが気を許すのはシャスタだけ、2人はウルフマンを精神病院に入れようとしているので悪事を暴いてほしいと依頼

 

調査を開始したところ別の仕事でBGF(ブラック・ゲリラ・ファミリー)のタリクからの依頼を聞くと刑務所で一緒だった男と取引したが金を払われない、その男はウルフマンの用心棒をしているグレン

 

 

早速ドックはグレンに会いによく行く風俗店アジアクラブに行くが頭を殴られて失神、目を覚ますと隣にはグレンの死体がありすでに警察がドックを取り囲んでいた

 

 

殺人の濡れ衣を着せられビッグフットと呼ばれる刑事に事情を聞かれビッグフットにはシャスタがグレンともセックスしていたから嫉妬で殺したと言われ、それにウルフマンが失踪したと

 

 

弁護士のソンチョによって釈放されたドックだったがその後にシャスタも失踪、そしてドックの元にホープと名乗る女から依頼の電話が入り会うと、夫のコーイが死んだのだが信じられない、遺体確認が出来ず、直後に大金が振り込まれた、しかもコーイとシャスタは知り合いだ

 

 

ドックは失踪したウルフマンの妻スローンに会いに行き様子を窺い、スローンの愛人のインストラクターのリッグスとも顔を合わせた

 

そして恋人の地方検事補のペニーに全てを話して調べてもらうことにしたドックはアジアクラブの女ジェイドに呼ばれてコーイと会った

 

 

そこで皆が恐れる黄金の牙の話を聞いた、黄金の牙とは船で密輸している、それに黄金の牙はインドシナのヘロイン・カルテルの名前だ

 

 

ドックは巨額が動く土地開発に絡む、国際的な麻薬組織の陰謀に巻き込まれていく

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

「ブギーナイツ」のポール・トーマス・アンダーソン監督作品なんですが、あれこれと私立探偵ドックは本編で3件の事件の依頼を受けるんです

 

 

最初にドックの元カノのシャスタが依頼してくるところから始まるのですけど、シャスタは途中で失踪したり終盤にいきなり現れたりでそっちが本筋ではなかったのって

 

 

いろんな依頼があって風俗店アジアクラブでは失神させられて隣には死体があって殺人犯に仕立て上げらられたり、死人を捜す依頼を受けたらすぐに死んだとされた人間にアジアクラブのジェイドに連れて来られて会えたりとね、その死人はスパイ活動の為だったんですが本人は妻子に会いたくて抜けたいのですがその話が終盤には本筋となってました

 

最初の依頼でウルフマンの妻に会うとこれが年齢のわりに大胆な水着で筋肉隆々の愛人にまわりを世話するメイドの女性はドックにお尻を向けるめっちゃエロい女で、むちゃくちゃな屋敷でした(笑)

 

 

主人公のドックを演じるのがホアキン・フェニックスで、ロサンゼルスで暮らす私立探偵で、見た目はヒッピーでマリファナのヘビースモーカーなんです

 

 

刑事のビッグフットを演じるのがジョシュ・ブローリンで常にフローズン・バナナを咥えています、「チョット!パンケーキ!ハヤク!」の日本語が笑えた

 

 

シャスタを演じるのがキャサリン・ウォーターストンで最初から愛人っぽい雰囲気を醸し出していてエロいです、映画以外では脱いでいないようですね

 

 

R15作品なのにそんなシーンは全然なかったのに終盤でキャサリン・ウォーターストンがバーンと脱いでいてこれだったのねと納得、でも綺麗なヌードでした

 

 

ドックの恋人ペニーに「わたしに会うまでの1600キロ」のリース・ウィザースプーンでドックをFBIに売ったりするんですけど夜中に1時間でやってきてセックスしたりね

 

 

他にも少しの出番ですがソンチョを演じた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のベニチオ・デル・トロが存在感を示しています、この人の顔ってなんだか迫力ありますよね

 

 

死んだとされるコーイを演じるのがオーウェン・ウィルソンで警察の情報提供者なのです、妻のホープを演じるのが「エンジェルウォーズ」のジェナ・マローン

 

 

しかしいろんなシーンで緊張感があまりないのです、ラストの取引きのシーンもなんかね…、これはアメリカ人には大爆笑したり面白いのでしょうか?

 

 

 

 

 

70年代ポップ・カルチャーに彩られたグルーヴィーな探偵サスペンス! それが『インヒアレント・ヴァイス』です。

 

 

 

 

 

まったく不思議な映画でした、その映像や音楽は素晴らしかったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『インヒアレント・ヴァイス』のレビューはこちらです。