『リサと悪魔』
1973年 イタリア
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 マリオ・バーヴァ
脚本 アルフレード・レオーネ
撮影 チェチリオ・パニアグア
音楽 カルロ・サヴィーナ
出演 エルケ・ソマー/テリー・サバラス/シルヴァ・コシナ/アリダ・ヴァリ/アレッシオ・オラーノ/ガブリエル・ティンティ/エドゥアルド・ファヤルド/エスパルタコ・サントーニ
《解説》
悪魔に惑わされる女性の恐怖
イタリアホラー映画の父マリオ・バーヴァ監督「新エクソシスト/死肉のダンス」のオリジナルであるホラー映画、「処刑男爵」に続き、エルケ・ソマー主演
美しい映像美と神秘的なストーリーが特徴で、人間の欲望、死、超自然の力をテーマにし、不気味で幻想的な雰囲気が漂う物語が展開される
《物語》
スペイン旅行中の美しい女性リサ、バスに乗って観光地にやって来たがそこでフレスコ画を見学、それには不気味な悪魔が描かれていた
リサはそのままグループから離れて街を散策、雑貨店に入るとそこではマネキン人形を作っている男がいた、彼はとある屋敷の執事でレアンドロ
リサはレアンドロの顔を見て驚いた、フレスコ画の悪魔の画にそっくりだったのだ、雑貨店を出て帰路に付こうとするが街には人が消えてしまっている
リサはこの街から出れなくなり、偶然通り掛かった旅行者夫婦に声を掛けられて車に乗せてもらうが、その車が故障し、宿を求めて近くの古い屋敷に向かった
そこには怪しい息子のマクシミリアンとその母親、そして執事のレアンドロがいた、母親は追い返せと言うがマクシミリアンが困っているみんなを屋敷に入れてくれた
この旅行者夫婦の妻は運転手と不倫関係にあって、それは夫も知っている様子、夫の目を盗んで情事に耽る2人、しかし運転手は殺されてしまう
屋敷の母親は盲目で決してみんなを歓迎しているわけではなかった、それは息子のマクシミリアンが過去に愛した女性がいたのだが、ある理由で終わりを告げるも未だに未練があったのだ
リサはこの家の秘密や、奇妙な儀式に巻き込まれ、繰り広げられる恐怖と幻想の中でリサは現実と悪夢が曖昧な世界で逃げる術を模索する
《感想》
幻想的で美しくそれでいて不安感を煽るゴシックホラーで70年代の「血みどろの入江」のマリオ・バーヴァのセンスが光る作品で特異な存在感を放っています
カンヌ国際映画祭で初公開されて好評を得るも買い手が付かずにお蔵入りしてしまった作品、主人公のリサを演じるのはエルケ・ソマーでスペイン旅行に来たところから始まります
フレスコ画の悪魔の画を見た後にオルゴールの音色に誘われて雑貨店へ、そこでオルゴールを購入したいと言うもそれはレアンドロの私物だと店の主人に言われます
レアンドロを演じるのはテリー・サバラスで、フレスコ画の悪魔の画にそっくりなんです、彼を見たリサは不気味に感じて店を出るのですが外で自分の事をエレナと呼ぶ中年男に遭遇
明らかに自分を知っているようなのですがエレナと呼んでしつこく付きまとうのでリサは突き飛ばすと男は階段から落ちて頭から血を流して死んでしまいます
逃げるように戻るも街から出る事は出来ずに人も消えてしまって誰もいない、そこにレアンドロがマネキン人形を持って現れるんです、リサは彼に魅入られてしまったようです
レアンドロが悪魔なのかどうなのかは観客に委ねる感じですが、如何にもな悪魔的なシーンがあるわけではないのです、途中から古い屋敷のシーンになるのですがそこはなかなかの雰囲気です
その屋敷の執事がレアンドロなんです、彼を見てギョッとするリサなのですが出来るだけ関わらないようにします、この屋敷の息子のマクシミリアンを演じるのはアレッシオ・オラーノ
リサが乗せてもらった車の夫婦の妻のソフィアは運転手のジョージと不倫関係なんです、夫のフランシスは知っているようで泳がせているのかわかりません
しかしソフィアはこんな状況でもジョージとセックスをして楽しみます、その頃リサは昼間に死なせてしまった男に追われているのですがそれはレアンドロのマネキン人形だったりします
そしてジョージが殺され、フランシスは無理矢理にソフィアを殴ってでも帰路しようとするのですが、ソフィアはフランシスを車で何回も轢いて殺してしまいます、ソフィアを演じるのはシルヴァ・コシナ
逃げるソフィアも殺されて、リサはパニック状態になるもマクシミリアンが優しく介抱してベッドに誘います、実はマクシミリアンの恋人のエレナはマクシミリアンの父親と駆け落ちしようとしたんです
その父親こそがリサが突き飛ばした男、この屋敷はそんな死の匂いが纏わりついていて、翌朝に目覚めたリサは屋敷が廃墟になっていて茫然、そのまま飛行機に乗るのですがそこにレアンドロとマネキン人形が
お蔵入りしてしまった本作ですが「エクソシスト」の世界的ヒットで悪魔祓いのシーンを追加して再編集したのが「新エクソシスト/死肉のダンス」なのです
唐突に悪魔祓いのシーンが追加されているのでチンプンカンプンだったりします、それにリサが神父に大切な女性に化けて全裸で迫ります、エロティックなシーンも増量でした
カンヌ映画祭で大きな評価を得つつも配給先がなくお蔵入りになった傑作 それが『リサと悪魔』です。
直接的な怖さはないものの衝撃的なラストは観客に委ねているものの不気味でしたね。
























