スキャンダル 愛の罠 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『スキャンダル 愛の罠』





1985年 イタリア・スペイン





《スタッフ&キャスト》


監督 ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ

原作 フランチェスコ・バリット

脚本 アルベルト・シルヴェストリ/コンチャー・オムブリア/ルチオ・フルチ

撮影 ホアン・アモロス/ハンス・ブルマン

音楽 エンニモ・モリコーネ



出演 ラウラ・アントネッリ/トニー・ムサンテ/フロリンダ・ボルカン/クリスティナ・マルシラック/ブランカ・マルシラック
 





《解説》


「青い体験」などで知られるラウラ・アントネッリの主演で贈る、自分を捨てた男への復讐に取りつかれた女の姿を描いたサスペンス

16年前に捨てられた男が残した心の傷跡が癒えず、周到な計画をもって男にサディスティックな復讐を遂げる女マリーの姿を描く異色作、男に対してサディスティックな拷問を加えるアントネッリの熱演が見もの

監督は「さらば美しき人」のジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ、フランチェスコ・バリットの原作に基づいてアルベルト・シルヴェストリとコンチャー・オムブリア、ルチオ・フルチが脚本化

現代のパリを舞台に、ひとりの女の心のうちに蠢くセックスへの凄絶な妄執と、愛情から淫靡な復讐へと展開していく錯綜した心理を強烈なエロティシズムと冷徹なリアリズムで描く
 




《物語》


パリで広告代理店を経営するマイケルは恋人のヘレンのアパートメントを出る時にすれ違った女性に見覚えがあった、女性はヘレンのアパートメントの管理人マリー、マイケルは遠い過去に会った事があるように思えた

 



旅行に向かうヘレンを駅まで送り会社へ、書類をヘレンの部屋に忘れた事を思い出して部屋に向かうとそこでマイケルはふと思い出した、16年前の夏、少年時代のマイケルがフランスの避暑地で遊んで捨てた女がいた、それがマリーだった


部屋を出てそのまま管理人マリーの部屋のベルを鳴らすと、現れた少女は16年前そのままのマリー、少女の名前はジャクリーヌでマリーの娘だ

ジャクリーヌの言葉に誘われてマイケルは室内に入るとそこにいたのは紛れも無くマリーだった



少しずつ昔の思い出を語り始めた2人だったがジャクリーヌが外出するとマイケルとマリーは激しくお互いを求め合った



マリーにとって16年前の官能が燃えるようによみがえり、涙がこぼれるほどの快感を味わった、それは体の中心を突き上げるような快感

翌朝ベッドで目を覚ましたマイケルは両手首を縛りつけられた自分の姿に驚いた、マイケルはマリーの軽い遊びだと思っていたがマリーは16年間、1度もマイケルの事を忘れたことはなかった



マイケルはこの再会が彼女の仕掛けた恐るべき罠だと知った、ジャクリーヌも母の忠実な僕となりマリーが外出する時にはマイケルを見張った



悪夢のような日が始まったのだ、マイケルを求めるマリーの愛欲は昼夜を問わず続き、やがてマイケルの肉体と精神の限界まで追い詰められた

 



マイケルは誘惑をしてくるジャクリーヌを味方にするしかなくジャクリーヌの誘惑に乗り、ジャクリーヌに身を委ねた



しかしそれを見たマリーは怒りと嫉妬に狂いマイケルに更に激しく迫り、逃げようとしたマイケルとマリーが揉み合いとなりマイケルの腹にナイフが刺さってしまう


 

一方、旅行先からマイケルに連絡が付かないヘレンは心配し、急遽アパートに戻ってきた

 





《感想》


その昔、おいらが小さかった頃に雑誌で写真を見た記憶が何故か鮮明にあるのです、当時はラウラ・アントネッリも出演作もほとんど知りませんでした

 

 

主演作の「青い体験」に似たタイトルがものすごくあるようで記憶もうやむや、その時レンタル屋さんで偶然見かけたので自分の記憶の解決の為に観ました

観た結果は想像と少し違ってました、もっと愛憎ドロドロとした愛欲と肉欲のお話かと思ってたら男に捨てられた女の復讐劇でした

でも駄作と言うわけではなく女2人に翻弄される男の追い詰められる姿が見所、マリーの娘のジャクリーンを演じるのがクリスティナ・マルシラックで若くてピチピチでした

 

 

若かりし日のマリーを演じるのがブランカ・マルシラックで2人は姉妹なのかな?、こちらは少しレトロな感じがするのですが遊ばれそうな真面目な感じ



しかしラウラ・アントネッリは少し熟女でした、過去作のピチピチした感じではなく確かに熟した妖艶な女性の魅力が全開で男はイチコロなのかも



一番びっくりしたのは脚本にルチオ・フルチの名前があったこと、ひょっとして監督の話もあったんかな?、フルチが監督してたらもっと血が流れてたと思うとワクワクしましたよ、ホラー映画になってたかもね(笑)

セックス・シーンももっと過激になってサディスティックさに拍車が掛かり本筋から外れてたりして、結果的に女性をポイ捨てみたいなことしたら報いがあると言うことです



マイケルは若いマリーを昼間から外で縛りセックスをし、それを覗かせたりしておもちゃのように扱ってました、マリーはそれも愛だと思ってましたがマイケルは遊びだったようですね

 

 

これがエスカレートしていたら覗くだけじゃなく参加させて複数での輪姦プレイなんかに発展してたかもしれませんね、まったく女をおもちゃにする男は女性の心の傷がどれだけ大きいか気付かないんです

 

マイケルの恋人のヘレンを演じるのはフロリンダ・ボルカンで、まったく女ってのは怖いですが安らぐのも女なんです

 


16年ぶりに再会してもマイケルは悪びれるわけもなく大人になったマリーを抱きました、あの若い頃の快感が思い出されたのか、そして復讐されちゃいます

 



さらには不可抗力ですが娘のジャクリーヌまで抱いてもう母娘の関係もグチャグチャ、最後は呆気なかったですがそこが1番のスリルだったかもです

 





少女の頃ある男により弄ばれた少女が、16年の月日を経て大人の女に変貌、その男に復讐する様を描いたエロティック・サスペンス それが『スキャンダル 愛の罠』です。

 





ラウラ・アントネッリの過去作品も久々に見てみたくなりましたよ(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『スキャンダル 愛の罠』のレビューはこちらです。