死亡の塔 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『死亡の塔』

 

 

 

 

 

1981年 香港

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 ウー・シーユエン

 

音楽 フランキー・チェン

 

 

 

出演 ブルース・リー/タン・ロン/ウォン・チェンリー/ロイ・ホラン/ロイ・チャオ/ホー・リー・ヤン/カサノヴァ・ウォン/リー・ホンサン/ト・ワイ・ウォ/ミランダ・オースチン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

壮絶ラスト・アクションへ!不死鳥〈ブルース・リー〉はもう一度甦る

 

香港の伝説的アクションスター、ブルース・リーが日本を舞台に戦いを繰り広げるアクション、リーの遺作となった「死亡遊戯」と並行して企画された作品で、リーの死後に完成された

 

リーの死を受けて脚本を改訂し、子役時代、葬儀風景などの秘蔵フィルムを使用して完成させた、アクション指導はユアン・ウーピン

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

截拳道の使い手であるビリー・ローは親友で拳法の達人のチン・クーと会っていた、しかしチン・クーには毎日のように挑戦者が現れ、その挑戦を受けて一蹴するチン・クー

 

 

もちろんビリーのところにも挑戦者は現れる、それは先週に韓国の武術家からの手紙で家族を殺すと書かれていたので仕方なくどんな奴か顔を見に来た

 

 

植物園に呼び出されたビリーはそこで戦う事になるが激闘の末に倒し、二度と顔を見せるなと言って去った、最近妙に挑戦者が増えている、身の危険を感じるとチン・クーも言う

 

 

師匠である高僧に会いに行き、弟のボビーが悩みの種だと、高僧ももっとビリーを見習って欲しいと、ビリーがボビーに会いに行くが不在、ろくなものがない部屋に手紙を置いて出て行ったビリー

 

ある日、チン・クーが日本で謎の死を遂げた、ビリーは葬儀に参列する為に日本に行くと父親に告げると、日本でチン・クーの娘に会うよう言われる

 

チン・クーの娘メイは銀座のクラブで歌手をしており、その店に行き楽屋で話しをするとメイは先日チン・クーに箱を預かって欲しいと渡され、その中身はフィルムだと、その箱をビリーに渡した

 

そこに殺し屋たちが現れて襲い掛かりメイは逃げ、ビリーは応戦して全員を倒し、外に出たがそこにも殺し屋たちが襲い掛かって来るが全員を倒して切り抜けた

 

 

次の日にビリーは葬儀に参列、途中でチン・クーの遺体を見ようとするが屈強な男たちに阻まれてしまった、葬儀は進みその後、突然ヘリコプターが現れた

 

ヘリコプターはチン・クーの棺を奪って飛び、ビリーはヘリコプターに飛び掛かり上空まで上がったが首に矢を撃たれて落下して死亡してしまった

 

ビリーの葬儀が行われ、弟のボビーは兄の死の真相を突き止める為に日本へと向かい、フィルムを見るとチン・クーの弟子のルイスが映っており怪しいと睨んだボビーは死の宮殿と呼ばれるルイスのアジトに向かう

 

しかしそこでもルイスは何者かに殺され謎を呼ぶ、ボビーは巨大な地下秘密基地の死亡の塔に潜入する

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

本日7月20日はブルース・リーの命日なのです、なのでブルース・リー出演作では最後のレビューとなるであろう本作です、まあ伝説的なトンデモ作品です

 

おいらはこれを子供の頃に劇場に観に行きましたよ、「死亡遊戯」から久しぶりのブルース・リー作品なので期待して観に行ったんです

 

 

そしたらなんとブルース・リーのアクションシーンはなしで全部吹き替えなのです、香港版の死亡遊戯でしか観る事が出来なかったカサノヴァ・ウォンとのアクションシーンが観れたのはホッとしました

 

もっと驚いたのは主役だと思っていたブルース・リー演じるビリーが開始約30分で死んでしまうんです、なので実質主役はタン・ロン演じるボビーなんです

 

 

しかもタン・ロンはブルース・リーの吹き替えも演じているのでややこしいです、だってブルース・リーとタン・ロンは髪形が違うし、ブルース・リーの吹き替えとボビーは同じ髪形だし

 

「燃えよドラゴン」の未使用フィルムを使って作られた本作なのですがそのシーンはわずか3分、後はブルース・リーの子役時代や葬儀の様子、そして吹き替えで何とか30分なんです

 

タン・ロンは韓国人なので韓国版ではブルース・リーの映像は全てカットされてタン・ロン主演作品として公開されています、日本版ではオリジナル音楽が流れてそれはそれで良かったです

 

それにブルース・リーの最終作なのでこれまでの作品のオマージュがあちらこちらに散りばめられています、でも作品としては弱いので伏線回収のされないままだったりでモヤモヤもあります、フィルムの存在とかルイスの死とかね

 

それで驚いたのは金髪美女のヘア丸見えのヌードシーンです、劇場公開当時は画面のほとんどがボカシで笑うほどでしたが、久しぶりに観たブルーレイではボカシはなかったので観やすかったです

 

 

チン・クーを演じるのはテコンドーの達人で「ドランクモンキー酔拳」のウォン・チェンリーでさすがの腕前です、その前に立ちはだかる僧を演じるのは「少林寺三十六房」のリー・ホンサン、実際に詠春拳の達人です

 

 

それでもなんだかんだ言ってもおいらはブルース・リーが好きなんです、もうレビューする作品もなくなりますがたまには改訂もしようかな(笑)

 

 

 

 

 

ブルース・リーへの想いが完成させたもうひとつの死亡遊戯 それが『死亡の塔』です。

 

 

 

 

 

まあトンデモ作品ですがある意味カルト作品です、なんでエロ本ばかり読んでたボビーはあんな強いのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『死亡の塔』のレビューはこちらです。