燃えよドラゴン | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『燃えよドラゴン』

 

 

 

 

 

1973年 アメリカ・香港

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 ロバート・クローズ

 

脚本 マイケル・オーリン

 

撮影 ギルバート・ハップス/チャールズ・ロウ

 

音楽 ラロ・シフロン

 

 

 

出演 ブルース・リー/ジョン・サクソン/ジム・ケリー/アーナ・カプリ/ボブ・ウォール/シー・キエン/アンジェラ・マオ/ベティ・チュン/ジェフリー・ウィークス/ヤン・スエ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

このもの凄さ!面白さ!映画の常識をはるかに超えた猛烈アクション!巨大な悪の要塞島に挑む地上最強の男!

 

香港の伝説的アクションスター、ブルース・リーのハリウッド進出作で、世界中にカンフーブームを巻き起こしブルース・リーの代表作となった傑作アクション

 

麻薬製造の大ボスと噂される人物の正体を暴くため彼の要塞島で開かれる武闘大会に参加するリー、カンフー・アクションにスパイ・サスペンスを融合させ、復讐、裏切り、陰謀といった要素を間断なく展開させた故ブルース・リーの最高傑作!

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

少林寺の武術の達人であるリーの元に国際情報局のブレイスウェイトが訪ねてくる、かつて少林寺で武術を学んだが悪の道へと進み破門となったハンが所有する島で開催させる武術トーナメントの参加を求められた

 

 

トーナメントの参加は表向きでアヘンの密造と人身売買の犯罪を暴いてほしいと依頼された、興味のないリーだったが過去にハンのボディーガードのオハラとその手下によって妹のスー・リンが自殺に追い込まれた事を父から聞いて復讐を誓う

 

 

その武術トーナメントには世界中の武術家が招待されており、香港に続々と姿を現した、ギャンブル好きで借金まみれでマフィアに追われているローパー、職務質問をしてきた白人警官を殴り倒して逃亡したウィリアムズ

 

 

到着した武術家を迎えるのは金髪の美女タニアとハンの弟子のボロ、島は要塞化されており大勢の男たちが武術の訓練を行っている、トーナメントの前夜の祝宴でハンが姿を現した

 

 

その夜、タニアは夜を過ごす相手をお土産として連れて来た、リーは祝宴で見掛けた女性を指名、彼女はブレイスウェイトによって数カ月前から潜入している諜報員メイ・リン、彼女はまだ何も掴めてなく女性が忽然と消えると、リーは島を内偵する

 

 

翌日のトーナメントではウィリアムズとローパーが順当に勝ち進んだ、リーの名前が呼ばれるとその相手はオハラ、リーは圧倒的な強さでオハラを倒して試合は終わるが、凶器を使って襲いかかってくるオハラをリーは蹴殺してしまう

 

 

ウィリアムズがハンに呼ばれ、夜に外に出ていたことで内偵をしていた事を勘違いされて詰め寄られ、ハンとウィリアムズが対決するがハンの鉄の拳で殴り殺されてしまう

 

 

ハンはローパーを呼び出して借金の事などを話して仲間になるように誘いを受ける、アヘンの密売と人身売買を聞いて渋っているとウィリアムズの死体を見せられてハンに服従するしかなかった

 

 

その夜、内偵を続けていたリーはアヘン工場などの犯罪の証拠を発見し、ブレイスウェイトに信号を送る事に成功するがハンの手下に見付かり工場を舞台に乱闘となり、リーは無敵の強さで次々と倒していくが通路で閉じ込められて捕らわれてしまう

 

 

翌日にローパーは捕らわれたリーと闘う事を命じられるが、それを断るとボロと闘う事になり、激闘の末にローパーはボロを倒した、怒ったハンは手下たちにリーとローパーの殺害を命令

 

次々と倒していくリーとローパー、その時にメイ・リンが解放した囚人たちが闘技場に流れ込んできて大乱闘となった、ハンは虎の爪の義手でリーと闘うが圧倒されて義手が外れてしまう

 

地下に逃げ出したハンはそこで鉄の爪の義手を付けて追い掛けてきたリーと一騎打ち、ハンは鏡の部屋にリーを誘いこんで鉄の爪で刺し殺そうとするが、リーは少林寺の名誉を汚し、妹の命を奪ったハンを苦戦の末に倒した

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

このレビューを書こうと思ってまた観ました、もう何回観てるかわかりません、それくらいおいらにとって大切な作品でエポックメイキングな作品だと思います

 

 

おいらがこの作品を初めて観た時にはブルース・リーは既に亡くなっていてそれはショックでしたよ、でも主演作品が3本あってしかも死後に製作されている作品もあると聞いて少し嬉しかったです

 

本当にこの作品を観てブルース・リーこそ地上最強だと思ってました、この作品で世界中にカンフー映画ブームが起こりました、それまでのアクション映画の常識を覆した金字塔です

 

 

オープニングでブルース・リーはサモ・ハン・キンポーと総合格闘技の試合をしているんです、今でこそ総合格闘技でオープンフィンガーグローブが普通に使われてますが最初の考案者はブルース・リーなんです

 

 

サモ・ハン・キンポーがこてんぱんにやられちゃう相手役なんですが、ハンのアヘン工場でブルース・リーに倒される手下の一人が当時無名のジャッキー・チェン、ほんの数秒の出演でした

 

 

ローパーを演じるのがジョン・サクソン、当初はジョン・サクソンが主役の予定だったそうですがブルース・リーが難色を示した為に脚本が変えられたそうです、ウィリアムズを演じるのがジム・ケリー、彼は俳優の前から空手をしていて選手権でも優勝しています

 

 

オハラを演じるのがボブ・ウォールでジム・ケリーを推薦したのは彼らしいです、ブルース・リーとは共演していて妹のスー・リンの敵役としてブルース・リーにボコボコにされてしまいます

 

スー・リンを演じるのはアンジェラ・マオで、出番は少ないですが初めて観た女性アクションスターです、オハラとその手下に狙われて男相手に闘うのですが最後は追い詰められて自害するんです

 

 

タニアを演じるのがアーナ・カプリで、ハンの手下の一人なんですがローパーとはイイ関係となるんです、夜の相手を武術家たちにお土産として部屋を回るのですがタニアは中々指名されずにローパーが指名するんです、お目が高いとね

 

 

そしてメイ・リンを演じるのがベティ・チュンでこちらも出番は少ないですが印象に残る諜報員役です、ただこのベティ・チュンはこの作品でしか観てないんです、もっと観たかったな

 

 

そしてハンを演じるのがシー・キエン、彼は実際に少林拳の達人で本作の撮影時は60歳近い年齢ながら武術家としての技術の高さを見せ付けました、その手下のボロを演じるのがヤン・スエで本作以後は日本のアクションドラマにも出てました、でもボロの印象が強くて芸名をボロに変えたとか(笑)

 

 

監督はロバート・クローズでアクション映画を多く制作しています、音楽はラロ・シフロンでこの独特のメロディはおいらは一生忘れませんよ、ちなみに香港版ではブルース・リーも監督に名を連ねてます

 

 

 

 

 

本物のすごさ、面白さ!これぞブルース・リー最高傑作! それが『燃えよドラゴン』です。

 

 

 

 

 

ブルース・リーの最高傑作でもありますが、全てのアクション映画の最高傑作です