『エンゼル・ハート』
1987年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 アラン・パーカー
原作 ウィリアム・ヒョーツバーグ
撮影 マイケル・セレシン
音楽 トレバー・ジョーンズ
出演 ミッキー・ローク/ロバート・デ・ニーロ/シャーロット・ランプリング/リサ・ボネット/ストッカー・ファウンテリエ/ブラウニー・マッギー/マイケル・ヒギンズ/エリザベス・ウィットクラフト/チャールズ・ゴードン/キャスリーン・ウィルホワイト
《解説》
発刊以来10年、「悪魔のバイブル」から驚愕のショック映画誕生!
ウィリアム・ヒョーツバーグの小説「堕ちる天使」を、名匠アラン・パーカー監督がスタイリッシュな映像美で見事に映画化したオカルト・ミステリー
謎の人物ルイス・サイファーをロバート・デ・ニーロが怪演、50年代のニューヨークやニューオーリンズで展開されていく探偵映画の雰囲気は悪くない
《物語》
1955年・ニューヨーク、私立探偵のハリー・エンゼルは弁護士のワインサップに紹介され、黒人ばかりの街の教会で爪を長く伸ばしたルイス・サイファーから戦前の人気歌手ジョニー・フェイヴァリットを捜して欲しいと依頼される
彼は戦争の後遺症で記憶喪失となり精神病院に収容されているはずだが病院の記録を調べるとあやふや、事を荒立てたくないサイファーはハリーに依頼、ジョニーの生死を確認したいのだと
ハリーは早速にも病院に出向き、全国医療教会の者だと名乗り、記録を見せてもらうとかなり前に転院した事になっている、しかし当時はまだなかったはずのボールペンで書かれているのでハリーは主治医のファウラーを訪ねた
ファウラーはモルヒネ中毒で、彼の話しによるとケリーと言う男と女に連れられて退院した事を話した、そして金をもらって入院してるように偽装した
ハリーが一度食事に外出して戻ってくるとファウラーは顔面を撃たれて惨殺されていた、ハリーはファウラーの家に残した指紋を全て拭き取って家を出た
タイムズに勤める女友達にジョニーの資料を調達してもらい、彼女の話しではジョニーはスパイダー楽団に所属し、トゥーツというギター弾きの友達がいた
そしてマーガレットという婚約者もいた、彼女はルイジアナの令嬢でまじないに凝っていた、少し変わった女性で評判は芳しくなかった、まわりからは魔女と呼ばれていた
ハーレムの老人ホームにいるスパイダーを訪ねたハリーはジョニーには秘密の愛人がいた事を聞く、イバンジェリンという黒人の女性だ
ハリーは占い師マーガレットの行方を追ってルイジアナへとやって来た、客を装って彼女に会い、ジョニーの事を聞き出そうとするが失敗
次にイバンジェリンを訪ねるが彼女は既に亡くなっていた、彼女の娘エピファニーに話しを聞くが収穫はなし、トゥーツに話しを聞こうとジャズバーに行くが叩き出されてしまう
トゥーツの部屋で待ち伏せて問い詰めると、彼やエピファニーはブードゥー教の信者で、ハリーはブードゥーの巫女エピファニーの儀式を見た
次の日の朝、刑事がハリーのホテルにやって来た、トゥーツが殺されたのだ、再びマーガレットに会いに行くとマーガレットも殺されていた、次にエピファニーを訪ねると彼女はジョニーは父親だと言い、ハリーに抱かれた
マーガレットの父イーサンはケリーと名乗りマーガレットと一緒にジョニーを病院から引き取った、ジョニーは悪魔に魂を売ってスターとなっていた、しかし悪魔を裏切り同じ年の男の心臓を食ってその男になり変わろうとした
《感想》
ロバート・デ・ニーロ、第7子誕生記念レビューです、ハリウッドの大御所俳優で79歳、7人の子供がいて一番上は51歳、カナダでのインタビューで6人の子供について尋ねられ、デ・ニーロは実際は7人と第7子誕生を認めた、母親については言及しなかったです
デ・ニーロには既に4人の孫がいるのですがその孫よりも年下の子供がいるなんてね、その孫たちは叔父が産まれたと聞いてどんな感じだったのでしょうか?
79歳で子供を作るなんてまだまだ若くてお盛んですね、男たるものいつまでもこうでありたいものです、おいらなんか悪魔に魂を売っても同じ事は出来ないかも(泣)
ロバート・デ・ニーロ演じるルイス・サイファーは髭が濃くて爪を伸ばしている一風変わった男で、ゆで卵の割り方は独特で劇場で観た後に真似しましたもん
主人公のハリー・エンゼルを演じるのは「ナインハーフ」のミッキー・ロークで、うだつの上がらない私立探偵なんですが、そんな彼に依頼が舞い込んだところから始まります
全体的に不気味な音楽と光と影が印象的で、時折、関係のないエレベーターや換気扇の映像が流れます、これはハリーがぼんやりと見ている映像なのかと
ハリーはジョニーという男を捜すよう依頼されるのです、病院に行き看護師に色目を使って資料を見せてもらうんです、この看護師を演じるのは「プライベイトスクール」のキャスリーン・ウィルホワイト
タイムズに勤める女友達コニーに情報をもらい、セックスもするのです、なんだか大人な関係だと当時は思いましたよ、演じるのはエリザベス・ウィットクラフトで、ハリーはやっぱモテるんです
次にジョニーを退院させて偽装したファウラーを訪ねるハリーなのですが、目玉を撃たれて殺されてしまいます、ハリーは動じず指紋を拭き取って逃げてしまいます、しがない探偵のふりをしてますが冷静でしたね
次にジョニーの友人とされるトゥーツに会いに行くのですが、そのトゥーツも自分のアソコを切り取られて口に詰められて殺されるんです
次にジョニーの婚約者で占い師のマーガレットに会いに行くんです、演じるのはシャーロット・ランプリングで、マーガレットも心臓をえぐり出されて殺されるんです
次にジョニーの愛人というイバンジェリンに会いに行くのですが彼女は既に亡くなっていて、彼女の娘のエピファニーに会うんです、演じるのはリサ・ボネット
ハリーのホテルの部屋にやって来たエピファニーと激しいセックスをするのですが、これが約2トンの血を使ったと言われてます、セックスの途中から血の雨が降って血塗れでハリーはエピファニーの首を絞めるサディスティックなセックスをします
マーガレットの父親に会いに行き、そこで父親はジョニーを病院からマーガレットと一緒に連れ出した事を認めますが、ここで魔王の力は素晴らしいと、ジョニーは悪魔に魂を売った、悪魔を裏切り生け贄を用意したとね
ハードボイルドな探偵ものが段々と宗教が関係してきて血生臭い殺人事件へと発展して、挙句の果てに悪魔に魂を売るのです、ラストにエレベーターのシーンが映し出されます、堕ちていくのです
人間には、知ってはならないことがある それが『エンゼル・ハート』です。
好き嫌いは分かれそうですが、おいらは強烈に印象に残ってます、当時は一般作品だったのに今はR18なんですね。
更に過激な続・裏237号室の『エンゼル・ハート』のレビューはこちらです。