『アラクノフォビア』
1990年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 フランク・マーシャル
脚本 ドン・ジャコビー/アル・ウィリアムズ
撮影 ミカエル・サロモン
音楽 トレバー・ジョーンズ
出演 ジェフ・ダニエルズ/ハーレイ・ジェーン・コザック/ジョン・グッドマン/ジュリアン・サンズ/ヘンリー・ジョーンズ/スチュアート・パンキン/ブライアン・マクナマラ/マーク・L・テイラー/ヘンリー・ジョーンズ/ジェームズ・ハンディ
《解説》
スピルバーグが「ジョーズ」の巨大ザメでやった様にフランク・マーシャルはスパイダーで挑んだ!
毒グモから町を守るアラクノフォビア(クモ恐怖症)の医者の奮闘を描くホラー、スティーヴン・スピルバーグと共同でエグゼクティブプロデューサーを兼ね、プロデューサー出身でこれがデビューのフランク・マーシャルが監督
不気味な外見も恐ろしい殺人グモを、ハリウッドの一流VFX陣が映像マジックで一層恐ろしげに描写、怖い場面がある一方でコミカルな場合もあるなど、バランスよく楽しめる
《物語》
南米のジャングル、昆虫学者アサートン博士ら一行は前人未到の聖なる山へとヘリコプターで向かう、その谷底は現地人ガイドでも恐れをなして入りたがらない
谷底を100メートル降りてそこで大木に殺虫剤を噴射、すると次から次へと昆虫が落ちて来て新種の蝶を採取するがそれに交じって拳大のクモが落ちてきた
死んだと思われていたが生きているクモは殺虫剤では死なず象でも殺せる毒で殺してアサートン博士は何匹か持ち帰ったが荷物の中に生きたクモが紛れ込んだ
キャンプに戻って調べると何百年も変わらず働き蜂や兵隊アリのように生殖器官をもたないクモでアサートン博士は驚いた、熱病に掛かっていたカメラマンのマンリーはテントで寝ていたがクモに刺されて死んでしまう
マンリーは熱病で死んだと思われて手製の棺桶に入れられたがその棺桶の中にクモが入り込んでいた、そのクモはマンリーの死体と共にアメリカに運ばれた
葬儀社が確認するとその死体は骨と皮だけになっており棺桶からクモが逃げ出し、そのクモをカラスが捕まえて飛び立ったがしばらく飛んだところでクモに刺されて落下
そこはカリフォルニアの小さな町カナイマ、そこに妻のモリーと引っ越してきた新任医師のロス・ジェニングス、彼はクモが大嫌いで家にいた小さなクモも納屋に逃がしたのはモリーと子供たち
その夜に小さなクモは南米から運ばれてきた新種のクモが交配をして納屋に巨大なクモの巣を作り、それを見た写真家のモリーは喜んで写真を撮った
小さなクモの子が生まれ、それは納屋から外に出てカナイマの町に放たれた、次の日にはロスの初めての患者が原因不明の死を遂げた、老女だったが健康体だった
次に健康診断をしたアメフトチームの若者までが急死し、ロスは町の人々から悪い噂を立てられるようになり、しかも前任の医師メトカーフまでが突然死
不審に思ったロスが死体を解剖したところ、クモに刺されたせいである事を突き止めた、昆虫学者のアサートン博士と連絡を取るが町はすでにクモだらけになっていた
《感想》
クモ嫌いの人にはたまらないくらいの恐ろしい作品でしょうね、昆虫の世界にはまだまだ発見されていない新種がいると聞きます、前人未到の場ではこんな恐ろしい毒を持ったクモがいるのでしょうね
それはウイルスもそうですが、あまり人間が立ち入らない方が良い場所があるのでしょう、その場を大人しく治めておけばパンデミックも回避できたのでは
南米の山の谷にある木から珍しい蝶の採取の時にクモも偶然落下、殺虫剤では死なずに象も殺せる毒で殺して採取をしたのですが、生きたままアメリカに運ばれてしまうんです
日本でも日本では存在しないセアカゴケグモが発見されて騒動になりました、海外からの輸入品の中に紛れていたようですが、こんな簡単に外来種が入り込めるのですから
監督は映画プロデューサーとして名高いフランク・マーシャルで、製作には妻のキャスリーン・ケネディ、製作総指揮は「オールウェイズ」の監督で「バック・トゥ・ザ・フューチャー2、3」の製作総指揮のスティーヴン・スピルバーグ
南米の毒グモがカリフォルニアのカナイマでこの土地のメスの交配して女王を作って女王が巣を守る、女王はやがて生殖機能を持った子孫を作る、そうなったら終わりだと
ロス・ジェニングス医師を演じるのはジェフ・ダニエルズで、これがタイトルにもなっているクモ恐怖症(アラクノフォビア)なんです
写真家でクモの巣を芸術と言ってしまうジェフの妻のモリーを演じるのはハーレイ・ジェーン・コザックで、クモなんか全然怖くない女性です
この町に年配の医者メトカーフが引退するからとやって来たロスなんですが、引退を撤回して困り果てたロスに最初の患者になった老女が原因不明で死に、健康診断をしたアメフト選手も死亡、ロスはドクター・デスと呼ばれてしまいます
メトカーフが原因不明不明で死に、その直前にクモに刺された事で3人の死体を調べた結果、クモの毒が検出されて原因がわかり、クモの権威である昆虫学者のアサートン博士に連絡
アサートン博士を演じるのはジュリアン・サンズで、まあ全ての原因は彼にあったのかも、学者の飽くなき探求が前人未到の地にまで踏み込ませたのでしょう
ハリウッド映画によくあるあまり働かない保安官は太っていて、害虫駆除の男も太っていてめちゃ画面が狭く見えますよ、それでも働きが全然違います
シャワーを浴びている女性の頭にクモが飛び乗り、水流で体を落ちていくセクシーなシーンもありました、悲鳴を聞いて父親と弟がやって来て裸を見られてしまうってやつね
最後にはクモが大挙現れて嫌いな人は鳥肌が止まらなかったでしょう、おいらはこんなシーンはゾクゾクしてたまりませんでした、でも虫って嫌ですもんね
安堵の吐息か、恐怖の絶叫か… それが『アラクノフォビア』です。
こういう虫とかが恐ろしいパニックスリラーは大好きですね、虫が顔に付いたりしたら絶叫ですよ。