キングコングの逆襲 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『キングコングの逆襲』

 

 

 

 

 

1967年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 本多猪四郎

 

脚本 馬淵薫

 

撮影 小泉一

 

音楽 伊福部昭

 

 

 

出演 ローズ・リーズン/宝田明/リンダ・ミラー/浜美枝/天本英世/沢村いき雄/黒部進/田島義文/堺左千夫/北龍二/中島春雄/関田裕/アンドリュウ・ヒューズ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

北極、南海、そして日本、怒り狂う世紀の三大怪獣!すごいッ!息づまる驚異の大決戦!

 

アメリカの人気怪獣キングコングを、「ゴジラ」シリーズで知られる日本の東宝が「キングコング対ゴジラ」に続いて題材にした第2作

 

「キングコング対ゴジラ」の5年後、「ゴジラ(1954)」などの名コンビ、本多猪四郎と円谷英二特技監督が放った意欲作、「キング・コング(1933)」にオマージュを捧げる趣向が堪能できる1本

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

国連の原子力潜水艦エクスプロアー号は海底油田調査の為に南海の孤島モンド島付近海を航海、司令官のネルソンと三佐の野村次郎は伝説の身長20メートルのコングの研究を独自にしている、その話しを聞いた乗組員のスーザン

 

 

マッドサイエンティストのドクター・フーは某国の女工作員のマダム・ピラニアの要請で国連のネルソンと野村のアイデアからロボット怪獣メカニコングを造りだした

 

 

北極の地下にある究極のエネルギー鉱石エレメントXの採掘を目論むがエレメントXからの強い磁気の為にメカニコングは動作不良に陥った

 

 

エクスプロアー号は岩崩の為に故障して浮上、修理の為にもモンド島に寄港、ネルソンと野村とスーザンは島へ上陸、2人はスーザンを置いて崖の上を調査

 

そこにゴロザウルスが現れてスーザンを襲う、スーザンの悲鳴を聞いて眠っていたコングが現れてスーザンに興味津々、コングはゴロザウルスを倒してスーザンを持ち上げた

 

 

スーザンが下ろしてと言うと理解したようでスーザンを下ろした、そこにゴロザウルスが襲い掛かり、その隙にスーザンを助けたネルソンと野村と一緒にエクスプロアー号に逃げた

 

 

この出来事をニューヨークの国連本部で発表し、そこに潜入していたマダム・ピラニアはドクター・フーに本物のコングを使ってのエレメントX採掘を提案

 

 

ドクター・フーは睡眠薬を投下してコングを眠らせて数台のヘリで移動させ、北極地下に運び、ネルソンと野村とスーザンの3人を拉致してコングに採掘を命じるよう脅迫

 

 

コングは怒り、基地から脱出し、海を渡って東京に上陸し、ドクター・フーもメカニコング2号を出動させる

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

東宝創立35周年記念作品です、「キングコング対ゴジラ」に続く続編ですが前作との関連はありません、前作は50メートルくらいだったのですが本作では20メートルに設定されているのですが、建物との比較では50メートルくらいありそうです

 

 

モンド島でのゴロザウルスとの戦いや大ウミヘビの登場は、「キング・コング(1933)」へのオマージュで特技監督の円谷英二の水準の高い特撮の評価は高いです

 

 

それにロボットのメカニコングのデザインもアメリカ側の用意したデザインで、なんとなく可愛く見えたりしましたね、ドクター・フーはこれを2機も作ってしまいました

 

 

マッドサイエンティストのドクター・フーを演じるのは天本英世で、「仮面ライダー」の死神博士の印象が強いですが、本作も含めてこのような役がハマりますね

 

 

ドクター・フーが創り出したメカニコングはネルソンと野村がコングの能力を検証して人工的に再現した国連のロボットの設計図を基にして創ったんです

 

ネルソンを演じるのはローズ・リーズンで野村とコングの研究をしているのです、野村を演じるのは宝田明で、ドクター・フーの野望を打ち砕きます

 

 

主人公のスーザンを演じるのはリンダ・ミラーで、初めてコングと対面した時からコングに気に入られてコングはスーザンの言葉が認識出来るようです

 

 

やっぱいつの時代もコングは女好きであって欲しいな、でもコングは自分より相当小さい人間の女性をどうしたいのだろうか?人形のように扱う観賞用なのか?

 

 

そして悪のヒロインのマダム・ピラニアを演じるのは浜美枝で、某国の工作員です、北極の地下にあるエレメントXの発掘の為にドクター・フーに依頼、メカニコングによっての発掘となります

 

 

しかしメカニコングは動作不良となってマダム・ピラニアとドクター・フーは本当のコングを使っての発掘を目論みます、まあ南海の孤島のコングを北極に連れて行くなんて暴挙ですね

 

北極から逃げ出したコングは海を泳いで東京へ、ドクター・フーもコングを捕まえる為に東京に現れてメカニコングを放ちます、スーザンをさらわれたコングはメカニコングと対決となります

 

 

東宝はキングコングの使用権が5年あったので契約終了までもう1本企画されたのが「キングコング対エビラ」だったのですがアメリカ側が難色を示した事から本作になったそうです

 

 

 

 

 

 

電子怪獣メカニコングに敢然と挑戦する南海の王者キングコング! それが『キングコングの逆襲』です。

 

 

 

 

 

評価は高いのですが興行的には失敗したそうです、でもこのメカニコングが後のメカゴジラのイメージとなっています。