『大怪獣のあとしまつ』
2022年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 三木聡
撮影 高田陽幸
音楽 上野耕路
出演 山田涼介/土屋太鳳/濱田岳/眞島秀和/ふせえり/六角精児/矢柴俊博/有薗芳記/SUMIRE/笠兼三/MEGUMI/岩松了/田中要次/銀粉蝶/嶋田久作/笹野高史/菊地凛子/二階堂ふみ/染谷将太/松重豊/オダギリジョー/西田敏行
《解説》
この死体どうする?
ドラマ「時効警察」シリーズの三木聡監督が山田涼介を主演に迎え、巨大怪獣の死体処理を題材に描いた空想特撮エンタテインメント
腐敗と膨張が進んで爆発する危険のある巨大怪獣の死体処理に、1人の男が挑む、「哀愁しんでれら」などの土屋太鳳、濱田岳のほか、オダギリジョー、西田敏行らが出演する
《物語》
突然の静寂、怪獣と呼ばれる人類を未曾有の恐怖に陥れた巨大生物が不可解な死を迎えてから10日あまり、歓喜と安堵、熱狂、非日常的と言う感情は新たに始まった日常に内包されようとしていた、そして死体が残った
出陣の壮行会をしていた帯刀アラタは政府直轄の特殊部隊「特務隊」に所属する特務隊員で急な呼び出しが入った、アラタの元恋人で環境大臣秘書の雨音ユキノは彼との再会に何かを期待していたが彼を見送った
政府は怪獣の死体がある半径10キロ圏内を立ち入り禁止区域とし、15キロ圏内を避難区域とし、不要不急の外出を控えるよう求め、国民はいつ元の生活に戻れるか不安を抱えていた
これまで怪獣を倒す為に戦っていた兵士たちも帰還、自宅に戻ったユキノは夫で総理秘書官で元特務隊の正彦は怪獣が死んだ後は特務隊は国のお荷物だと
全長380メートル、高さ155メートルもある怪獣の死体は野ざらしにされ死体は腐敗、官邸では死体の処理を各省庁になすりつけ合いで話しは前に進まない
総理が悩んでいると正彦が特務隊最後の仕事にさせようと提案、正彦の特務時代の後輩であるアラタをこの怪獣の死体処理の責任者に命じ、アラタは全ての責任を特務隊に押し付ける気だと
早速死体処理に取り掛かる事となり、イメージアップを図る為に環境大臣の蓮佛紗百合と秘書のユキノも現場に到着、怪獣の死体は腐敗が進み爆発の恐れがあった
放射能や細菌の漏れはなく蓮佛は国民に危険性はないと宣言、これを聞いた各国も態度を一変し、死体を奪おうと目論み始めたのだが
《感想》
土屋太鳳結婚記念レビューです、正直なところ土屋太鳳の結婚は意外な感じで、しかもお相手は「兄に愛されすぎて困ってます」で共演した片寄涼太でこちらも意外な感じです
土屋太鳳の演じるのは環境大臣秘書の雨音ユキノでかつて所属していた特務隊の同僚の帯刀アラタとは元恋人なんです、アラタは約2年間消えていてその間にユキノは雨宮正彦と結婚
帯刀アラタを演じるのは山田涼介で特務隊員でユキノとは終わってはいるのですが何かまだわだかまりがある感じで2人は微妙な態度を取っているんです
雨音正彦を演じるのは濱田岳で、彼も元特務隊員でユキノとの任務途中に大ケガを負ってしまい片足は義足となってしまうんです、その事もあってユキノは自分と結婚したと思っているんです
なので正彦はSUMIRE演じる特務隊の椚山猫の不倫の関係で極秘情報も横流ししてもらっているんです、何だか複雑な人間関係なんですけどね
この怪獣は人類が倒したわけではなくて宇宙からの光が怪獣に当たって死滅したんです、怪獣が死んだ理由はともかくその後が問題なんですね
監督が三木聡なのであちこちに細かい笑いを入れてきます、そのほとんどが監督作品常連のふせえりと岩松了なんですけどね、たとえ話をするのですがたとえになってないんです
岩松了のたとえ話が下ネタもあって「女に使った金をセックスで割るようなもの」とか「陰毛で石鹸を泡立てると泡立つ」とか、ふせえりは「限りなくうんこに近いゲロ」とか(笑)
ふせえりは環境大臣、岩松了は国防大臣、六角精児は官房長官、MEGUMIは厚生労働大臣、嶋田久作は外務大臣、笹野高史は財務大臣とこれらの大臣らが怪獣の死体をなすり合いするんです、内閣総理大臣を演じるのは西田敏行
ユキノの兄で行方不明のブルースこと青島涼を演じるのは「花束みたいな恋をした」のオダギリジョーで元特務隊員で爆破のプロでアラタに依頼されます
国防軍大佐を演じるのが菊地凛子で怪獣の死体処理を一旦はするのですけどね、市民を避難させた地域にこっそりと忍び込んだユーチューバーを染谷将太で夫婦共演でした、しかもユーチューバーは怪獣の体液を全身に浴びてキノコだらけになってしまいます
ただこの怪獣を倒した後の話しはうやむやにしといたらいいんじゃないかな?だってこんな巨大な生物の処理なんてそう簡単には出来ませんよ、よく取り上げて映画にしたなと感心します
誰もが知る巨大怪獣の誰も知らない死んだ後の物語 それが『大怪獣のあとしまつ』です。
でもエンディングが唐突でちょっとビックリでしたね。
















