ミザリー | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ミザリー』

 

 

 

 

 

1990年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 ロブ・ライナー

 

原作 スティーブン・キング

 

脚本 ウィリアム・ゴールドマン

 

撮影 バリー・ソネンフェルド

 

音楽 マーク・シャイマン

 

 

 

出演 ジェームズ・カーン/キャシー・ベイツ/リチャード・ファーンズワース/フランシス・スターンハーゲン/ローレン・バコール

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

あなたが殺したミザリーを私が生きかえらせてあげる

 

スティーブン・キングの同名小説を「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー監督が映画化した傑作サイコスリラー、狂気を暴走させる愛読者をキャシー・ベイツが怪演し、第63回アカデミー賞主演女優賞に輝いた

 

「恐怖のメロディ」に代表される、あぶないファン心理をついた作品の中では、主人公とファンの間に作品という媒体を通して、恐怖シーンを始めとしたストーリーを展開させてある所がポイント

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

人気作家のポール・シェルダンはコロラド州の山中のシルバー・クリークのロッジに籠って念願の小説を書き上げた、1人でシャンパンを飲んで祝杯、そして止めているタバコを吸った

 

 

そしてチェックアウトをしてマスタングに乗って雪道を走り出した、ニューヨークのエージェントに向かう途中で軽快に走っていたが天候が悪化して嵐になった

 

 

猛吹雪の中を走っていたがタイヤがスリップを起こして雪道から外れて崖から転落してしまう、車中で瀕死の重傷を負った彼を救ったのは元看護師のアニー・ウィルクス

 

 

彼女の家で目を覚ましたポールは2日間も眠っていた、ポールの両足は脛骨が複雑骨折し体を動かせない、それにポールの熱烈なファンだと言い、献身的な介護をする

 

 

吹雪で病院には運べずアニーが両足を動かないように固定してベッドで寝ている、エージェントと娘に電話がしたいポールだったが電話も寸断されてしまっていた

 

 

アニーはポールの代表作“ミザリー”シリーズの大ファンでシリーズ全てを暗記してしまうほどで、ポールの鞄の中にある新作を読ませて欲しいと懇願し、心よくOKしたポール

 

 

しかしその新作を読んだアニーは言葉が汚いと言い、そして興奮して我を忘れてポールを批判した、アニーは自分の感情を抑えきれないのだ

 

その日はミザリーシリーズの最新刊の発売日で町までの道が開通した事でアニーは早速にも購入、笑顔で読むのを楽しみにしているがポールは浮かない顔

 

 

実はミザリーシリーズはこの最新刊で最終回なのだ、ミザリーばかり書いていてもう飽き飽きしていたポールは新しい小説を書き上げて心機一転と考えていたのだ

 

しかしミザリーの死を知ったアニーは態度を一変、真夜中に大声でポールを罵倒して部屋に鍵を掛けて閉じ込めたのだ、両足を骨折しているポールはなすすべがなく監禁されてしまう

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

この作品でキャシー・ベイツを知ったのですが強烈に怖い女でしたね、最初はニコニコしてポールに接するアニーなんですけど途中から豹変します

 

 

これが怖い顔で凄い迫力で圧倒されますよ、自分の感情を抑えきれない性格で自分でも癇癪を起こしてしまうと自覚しているんですけどね

 

ポールを演じるのは「ゴッドファーザー」シリーズのジェームズ・カーンでミザリーシリーズで一躍売れっ子小説家となったのですが売れすぎて他の作品を書けなくなってしまう事を懸念して新作を書くのです

 

 

雪山のロッジで新作小説を黙々と書いていたんです、スラムで育った自分を重ね合わせるかのような作品で祝杯にシャンパンとタバコを吸う、この時にまさかあんな恐ろしい事が起こるとは思ってなかったでしょうね

 

ナンバー1ファンだと豪語するアニーは元看護師と言うだけあって献身的に介護をするんです、しかしそれはポールがミザリーを書いているからなんです

 

 

ミザリーシリーズを終了させたポールに対して怒り爆発で怒鳴り散らして散々文句を言ってこれからは献身的にはしない、エージェントにも誰にも電話はしていない、誰も来ないと言ってポールを絶望させるんです

 

 

そしてポールにミザリーの続編を自分の為に書かせるのです、もう狂気ですよね、ミザリーによって救われたと全巻を暗記しているのかと思うくらいです

 

 

それにポールが小柄と言っても成人男性を軽々と担ぐ体力の持ち主、看護師の仕事ってハードなのは分かりますけど、彼女は生後間もない赤ちゃんを殺しているんです、他にも邪魔な人間は事故に見せ掛けてね

 

なのでポールが針金で合鍵を作って部屋を出た事を知ると足の間に木を挟んで大きな金槌で足を潰すんです、これがめっちゃ痛そうなんです、でも原作はもっと痛くて切断して切り口を焼きます

 

 

ほとんどはこの2人での演技なのですが、年の取ったバスター保安官だけは事故で死んだと思われたポールは生きていると考えて捜索するんです

 

 

ロブ・ライナー監督は「スタンド・バイ・ミー」「ペット・セメタリー」のスティーブン・キングを上手く料理しました、そして今度は本作でキング映像化作品の中でも傑作の部類に入ります

 

監督の力もありますがやはりキャシー・ベイツの怪演が素晴らしかったですもんね、何年経っても忘れられないくらい強烈なキャラクターですよ

 

 

 

 

 

「恋人たちの予感」のロブ・ライナー監督は目がはなせない それが『ミザリー』です。

 

 

 

 

 

ジェームズ・カーンは今年2022年7月に亡くなっていたんですね、そう思うとアニーそんなにイジメないでって思います。