『あのこは貴族』
2021年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 岨手由貴子
原作 山内マリコ
撮影 佐々木靖之
音楽 渡邊琢磨
出演 門脇麦/水原希子/高良健吾/石橋静河/山下リオ/佐戸井けん太/篠原ゆき子/石橋けい/山中崇/高橋ひとみ/津嘉山正種/銀粉蝶
《解説》
同じ空の下、私たちは違う階層(セカイ)を生きている
山内マリコの同名小説を原作に、同じ都会に暮らしながら全く異なる生き方をする2人の女性が自分の人生を切り開こうとする姿を描いた人間ドラマ
「愛の渦」の門脇麦が箱入り娘の華子、「ノルウェイの森」の水原希子が自力で都会を生き抜く美紀を演じる、監督は「グッド・ストライプス」の岨手由貴子
《物語》
2016年元日、27歳の華子は結婚まで考えていた交際相手にフラれた
毎年高級ホテルの一室で行われている榛原家の新年会には長姉・香津子とその夫・真、次姉・麻友子とその息子と両親と祖母ら一家が集まっていた
そこで華子は破局を伝え、一家は華子に新たな婚約者を探す、榛原華子は東京の高級住宅地の裕福な開業医の家に生まれ、何一つ不自由のない生活を送ってきた
華子の同級生たちは次々と結婚をしていき、独身なのはバイオリニストの相良逸子と華子だけ、焦る華子に逸子はじっくりと探すべきだと助言
華子は家族に勧められた相手との見合いや紹介で色んな男たちと会うが上手くいかない、そんなある日、真の紹介で弁護士の青木幸一郎という男と出会い、その誠実な雰囲気と上品な振る舞いの幸一郎に惹かれていく
その事を逸子に話すと喜んでくれて幸一郎の姉もバイオリニストだと言うと青木レイ子の弟かもと検索すると、江戸時代から代々続く名家の出で、政治家も出ている由緒ある家柄
華子や逸子らより上の階級だと、逸子は東京出身の幸一郎で良かった、華子は松濤に生まれて地方出身者は入ってこられない場所で生まれてきた
地方から出てきて頑張っている人とは本質的に違う、東京はすみ分けされていて違う階層の人とは出会わないようになっていると説明
華子は幸一郎と交際を始め、順調に進み幸一郎からプロポーズを受け、喜んで受け入れた華子だったが真夜中にたまたま見た幸一郎のスマホにメッセージが入り、時岡美紀なる名をフェイスブックで検索して一抹の不安を覚える
美紀は富山で生まれ猛勉強の末に一流大学に入学するが学費を払えなくて中退した過去があり、東京で働く美紀は幸一郎と大学の同期でキャバクラで再会、ある日、彼の婚約者の華子と出会う
《感想》
第一章では門脇麦が演じる華子をメインに描かれます、東京生まれで医者の娘で何不自由なく育てられた華子なのですがオープニング早々にフラれてます、結婚こそが幸せだと疑わない華子なのです
新年会は高級ホテルで家族で集まって行います、もしおいらがこんな場所に連れて行かれたら緊張して味が分からないでしょうね、まあその絢爛豪華に圧倒されます
華子の友人の逸子を演じるのが石橋静河で逸子はバイオリニストなのです、逸子も上流階級の出なのですが結婚よりもバイオリニストとして活動しています
そして華子が紹介された幸一郎を演じるのが「人間失格 太宰治と3人の女たち」の高良健吾で、江戸時代から続く由緒ある名家で華子や逸子とは桁違いの上流階級なのです
逸子が言うのはエスカレーター式の学校でもみんな上流階級なのですがその中でも別格の上流階級の人が数人いるのです、それに将来は政治家だろうから名前は書きやすい簡単な名前になるんだって
そんな幸一郎と交際をしてプロポーズまでされた華子なのですが幸せ絶頂ではあるのですがスマホの待ち受けに美紀の名前でメッセージが届くのです
第二章では水原希子が演じる美紀をメインに描かれます、富山出身で東京の有名大学に合格するも学費が払えずに中退となります、夜の仕事で知り合った人たちのコネで今は普通に働いてますがやりがいは感じません
大学では美紀は友人の里英と一緒にいるのですがそこでも格差があるんです、如何にも何の苦労もなしに大学にいるグループがいるんです、それらは上流階級の人たちなのです、里英を演じるのは山下リオ
美紀は偶然に幸一郎と知り合うのですが大学を中退した後に働いていたキャバクラで幸一郎と再会して男女の関係となります、それは割り切った関係です
その後にイベント企画会社の仕事を斡旋してもらった美紀はキャバクラを辞めて就職、美紀はあるパーティでバイオリンを弾いていた逸子と知り合い、連絡先を教えようとするが名刺がなくてたまたま出席していた幸一郎から名刺をもらってそこに書くのです
その後に逸子は美紀を呼び出して華子と会わせ、ドライな関係の美紀と幸一郎だったのですが別れる事にするんです、その後に美紀は里英と起業を準備するのです、女同士のちょっと怖い瞬間かも
第三章は華子をメインに美紀が要所要所で絡んでくる展開です、華子は幸一郎と結婚して幸せかと思いきや描いていたものとは違うのです、幸一郎の家からも実家からもプレッシャーを掛けられて疲弊してしまうんです
そんな時にタクシーから自転車で走る美紀を見掛けて声を掛けるんです、全速力の水原希子は落ちそうな停止でした、美紀のマンションに招かれて窓からは東京タワーが見えて、生まれてずっと東京に住んでいたにもかかわらず見たことない景色に感動
そこで起業する話しを聞いて凄いと感じ、美紀は悩んでいる華子に言葉を掛け、華子はマンションを後にして家に戻ると幸一郎と話し合うのですが、幸一郎を見切った華子は離婚を選ぶのです
上流階級の女性といってもその家柄に悩んでいる人っているでしょう、それにこれまで当たり前だった事が実は浮世離れしていると気付く人もいるでしょうね
今、最も旬なキャスト、監督、原作者のアンサンブルが都会を舞台に織りなすシスターフッドムービーの新境地 それが『あのこは貴族』です。
やはり上中下と人間は分けられているのでしょうね、どんなに頑張っても上の階層にはいけないのです、生まれ持ったものなのかもね。




















