『アンテベラム』
2020年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ジェラルド・ブッシュ/クリストファー・レンツ
撮影 ペドロ・ルケ・ブリオッツォ
音楽 ネイト・ワンダー/ロマン・ジアンアーサー
出演 ジャネール・モネイ/エリック・ラング/ジェナ・マローン/ジャック・ヒューストン/カーシー・クレモンズ/ガボリー・シディベ
《解説》
「ゲット・アウト」「アス」のプロデューサーが放つパラドックス・スリラー
「ムーンライト」「ドリーム」のジャネール・モネイが境遇の異なる2人の人物を1人で演じた異色スリラー、製作には「ゲット・アウト」「アス」のプロデューサーのショーン・マッキトリック
社会学者として華やかな日々を送っていた女性の転落と、ある黒人奴隷の女性の運命が描かれる、メガホンを取るのは、ジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツ
《物語》
南北戦争前夜のアメリカ南部ルイジアナ州、黒人奴隷のイーライは妻と働かされている農場から脱走を計ったが見付かってしまい、罰としてイーライの目の前で妻を射殺
2人の脱走を手助けした奴隷エデンは暴行を加えられ、更には背中に焼き印を押された
ここは改革者の大規模農園、13州からなる南軍の第9歩兵隊が奪い取った、連れて来られた黒人たちには自由はなく、白人が許す以外は言葉を発する事を禁止されている
新たに奴隷として連れて来られたジュリアはエデンの部屋を訪ねた、ジュリアはエデンが希望だと言い、妊娠しているジュリアは脱出を懇願するがエデンは黙って待つよう言い、ジュリアを帰した
その日の夜、食事の席でジュリアを見初めたダニエル上等兵は、ジュリアに夜部屋で待つよう命じた、ジュリアは優しそうなダニエルの親切心に助けを求めた
するとダニエルは許可なく口を開いた事で豹変してジュリアに暴力を振るい、その影響でジュリアは流産してしまう
愛する夫ニックの隣で目を覚ましたヴェロニカ、博士号を持つ社会学者でベストセラー作家でもある彼女は優しい夫と幼い娘ケネディと幸せに暮らしていた
その朝、エリザベスと名乗る女性のオンライン取材の後に新刊出版記念の講演会の為にニューオリンズへ、そこでのスピーチで拍手喝采を浴びたヴェロニカは友人のドーンとサラと高級レストランでディナー
その後にヴェロニカは2人とは別のタクシーに乗り込むが、それはエリザベスの運転する車でヴェロニカは気絶させられて拉致されてしまう
エデンが目を覚ました音はスマートフォン、南北戦争前夜かと思われていたが現代、そしてヴェロニカとエデンは同一人物だったのだ
《感想》
オープニングは南北戦争前夜のアメリカ南部ルイジアナ州の綿畑で、黒人が収穫を忙しくしているのです、白人は主に軍人で黒人たちを監視している
その時代背景はアメリカが南軍と北軍に分かれて戦争をする直前なのです、南軍は奴隷制度を支持しているので、黒人たちには言葉を発する事すら禁止しています
脱走を企てた黒人夫婦は捕まり、縄で縛られて引きずられ、夫の目の前で妻は射殺されます、白人から見れば黒人はまさに家畜の延長のようです
殺された妻は焼却炉で焼かれてしまいます、その後に焼却炉の掃除を命じられた夫は焼却炉で見付けた妻の十字架のネックレスを見付けて号泣するのです
この黒人夫婦の脱走を手助けしたとしてエデンが殴る蹴るの暴行を受けて、その上に焼き印を背中に押されるのです、まさに家畜同然です、自分の所有物だとね
エデンを演じるのはジャネール・モネイで彼女が眠るとそのまま現代のヴェロニカとなるのです、立派な自宅で優しい夫に可愛い娘と暮らしています
オンラインでエリザベスと名乗る女性からインタビューを受けて、マザーズ上院議員との討論番組でのバトルや出版した本の話しをするのですが何か不穏な空気を感じます、エリザベスを演じるのはジェナ・マローン
マザーズ上院議員を演じるのはエリック・ラングで彼は白人至上主義者のようで、ヴェロニカのような生意気な黒人は許せないようなのです、常識人のように見せていますけどね
エデンに助けを求めるジュリアを演じるのはカーシー・クレモンズで、妊婦なのですが勝手に話した事で暴行を受けて流産、その後に首吊り自殺をしてしまいます
でも展開としてはまさかだったので、こんなのアリなのって感じでした、でもそれはそれで上手く回しましたね、製作の「アス」のショーン・マッキトリックは黒人をテーマにした作品が好きなようですね
この悪夢は、本物 それが『アンテベラム』です。
南北戦争がテーマとなるとちょっと歴史に疎くて単純に奴隷解放か奴隷制度かで考えてしまいます。

















