花と蛇(2004) | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『花と蛇』

 

 

 

 

 

2004年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 石井隆

 

原作 団鬼六

 

撮影 佐藤和人/小松高志/柳田裕男

 

音楽 安川午朗

 

 

 

出演 杉本彩/野村宏伸/石橋蓮司/遠藤憲一/未向/伊藤洋三郎/山口祥行/中山俊/小林成男/松田直樹/八下田智生/寺島進/飯島大介/有未剛/卯月妙子/川原京/ブレイク・クロフォード/ミスター・ブッダマン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

アブない映像と美しい肉体

 

夫の裏切りによって、SMショウの生贄にされてしまった美貌の令夫人の姿を描いた官能ドラマ、監督は鬼才・石井隆、5回目の映画化となる団鬼六の同名長編を基に、石井隆監督自ら脚本を執筆

 

男たちの陰謀によって性のアンダーグラウンドに突き落とされていく様を描く、かつて谷ナオミらが演じてきたヒロイン役に女王様的なイメージの強い杉本彩が挑戦、その大胆な新境地が話題沸騰

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

病に伏してもなお女を求める田代一平は95歳を超えても裏社会のドンに君臨している、テレビ画面の中で踊る女性を見て森田を呼び女性を指差した

 

森田は踊る女性は遠山ビルの社長夫人で世界的有名ダンサーの遠山静子だと説明、彼女が気に入った田代は静子を手に入れるよう森田に指示を出した

 

静子はダンス中にドレスを脱がされ、蛇が体中を這い回り、口の中を暴れ回る淫夢で目を覚ました、社交ダンスの審査員を務めた事が縁で彼女と結婚した隆義

 

 

彼は朝から手の震えを抑える為に酒を飲む、隆義はボディーガード兼マネージャーの江口を雇っており、静子にも同じようなマネージャーを付けるべきだと勧めた

 

オフィスに到着した隆義の元へ森田が現れた、隆義に名刺を渡し、隆義が大臣へ1億円の賄賂を渡している映像を見せた、それを重役だった川田に1億円の損失の罪を被せて解雇

 

それを恨み、どん底まで落ちた川田が借金のカタに映像を森田に渡した、森田はこうした不正が田代は許せないと言う口実で隆義に静子を要求した

 

 

その頃、静子は仕事先の駐車場で拉致されそうになるが隆義が頼んだマネージャー兼ボディーガードの野原京子が助けて静子は事なきを得た

 

調べによると森田はヤクザでそのバックに田代が付いている、隆義は相手が95歳の老人だと知るとこれも内助の功だと考え、静子が田代に凌辱される事はないと自分に言い聞かせて、これで100億円の価値があると静子を売る事にした

 

その夜、隆義はワインを開けて静子に田代主催の仮面舞踏会へ行こうと誘った、静子は喜びその夜は2人きりを楽しむようにダンスをして静子を抱いた隆義だったが胸を強く握った事で静子が痛いと言ってしまい中断となってしまう

 

 

江口の運転でパーティ会場に到着した2人だったが大勢の参加者がいる中で静子は堂々と拉致された、目を覚ました静子は舞台で女が逆さ吊りで鞭打ちされている場面を見て混乱する

 

やがて女は責められて絶命して運ばれ、次に静子が舞台へと上げられた、ここは各界セレブが集う場所で静子はSM殺人ショウの生贄として差し出されたのだ

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

おいらが初めて観たSM映画だったと思います、まあSM映画なるジャンルがあるのかわかりませんけどね、ただ女性を縛り上げて性的に責めるだけではなく、その縄による縛りを芸術のように魅せていました

 

本作の最大の魅力で功労者の主人公の遠山静子を演じるのが杉本彩、彼女はキャンペーンガールとしてデビューし、その当時から素晴らしいスタイルの持ち主だと話題でした

 

 

おいらの勝手な印象なのですが細い女性より肉感的な女性の方が縄が食い込む様子が視覚的に効果があると思います、その方が縛った時にメリハリがあるとね

 

そんなSMの責めにあう静子を演じるはある意味ピッタリな杉本彩が主演と聞いたときはちょっと驚きでしたね、杉本彩は女優というよりタレントのイメージが強かったですからね

 

 

本作でもダンサーを演じていますがそのダンスもバラエティー番組での企画から生まれたもので劇中でのダンスはその頃の経験が生かされていますね

 

監督は石井隆で、これは本作の企画が杉本彩に行き、杉本彩が石井隆監督をリクエストしたそうです、まあこの手の作品を撮るならば適任とも言えるチョイスだったかもしれません

 

 

SMはマニアックな世界だと言えるでしょう、でも本作の最初の映画化は50年以上前ですからね、団鬼六の原作は昭和37年(1962)年に発表され、13年もの間掲載されて、その後に加筆されて全10冊の大作となっています、谷ナオミ主演で「花と蛇」が最初の映画化

 

静子の夫の遠山隆義を演じるのは野村宏伸で過去の不正を明るみに出ないように静子を売るのです、静子に目を付けて手に入れようと指示を出した裏社会のドンの田代一平を演じるのが石橋蓮司、95歳を過ぎて動く事もままならなくても性欲は永遠なのでしょうか?田代の忠実な部下の森田を演じるのが遠藤憲一

 

 

やはり間違いだったと静子を返してもらおうと隆義が来るのですが目隠しされて舞台へ、そこでは静子が既に快楽に負けて男たちを何人も迎え入れている姿、もう相手が誰かなんかどうでもよくて快楽だけを追及する体になっているんです

 

 

後半は縛りはもちろんですが蠟燭での責めも追加されます、この熱いのが快感なのか痛いのが快感なのか?これは奥が深くなってきます、その後には全身を刺青されたりとハードなプレイになります

 

 

あんな年寄りに好き勝手されて調教されて快楽しか求めない女になってしまった静子、ここまでの快楽漬けでもう戻れないところまで来てしまったんです、そして最後には田代が静子を抱きにやって来ます、ままならない体でね

 

 

静子は永遠に快楽を求める女になってしまったのか、それともどこかで普通の生活へと戻れるのでしょうか?薬を使って女性を食い物にして金を荒稼ぎする男がいます、裏社会では当たり前のように行われているのかもしれません、セレブ御用達のSM殺人ショウがね

 

 

 

 

 

今世紀、最も過激な映画 それが『花と蛇』です。

 

 

 

 

 

ちなみに花が女性で蛇が男です、静子が見た淫夢は正夢となったわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『花と蛇』のレビューはこちらです。