『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
1985年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ロバート・ゼメキス
脚本 ボブ・ゲイル
撮影 ディーン・カンディ
音楽 アラン・シルヴェスト
出演 マイケル・J・フォックス/クリストファー・ロイド/トーマス・F・ウィルソン/リー・トンプソン/クリスピン・グローヴァー/クローディア・ウェルズ/ジェームズ・トールカン/ウェンディ・ジョー・スパーパー/マーク・マクルーア/ビリー・ゼイン/ケイシー・シーマツコ
《解説》
スピルバーグのタイムマシンに乗って
スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮の下、ロバート・ゼメキス監督が手がけ、1980年代を代表する大ヒットを記録したSFアドベンチャーの傑作
名車デロリアンを改造したタイムマシンの鮮烈なデザインも必見、1985年から1955年へ時空移動した高校生が、自分と同世代だったころの両親と出会うなどして騒動を巻き起こす
《物語》
1985年・カリフォルニア州ヒルバレーに住む高校生のマーティ・マクフライは科学者で友人のエメット・ブラウン博士、通称ドクから真夜中に実験をすると電話を受けた
恋人のジェニファーと学校に行くが遅刻で教師に怒られ、バンドのオーディションも落ち、冴えない父親のジョージは車をかつての同級生でいじめっ子で現在は上司のビフに貸したおかげで車は事故、ジョージは何も言えずジェニファーとの週末の約束はパァ
眠ったマーティに電話が鳴り、ドクに呼び出されてショッピングモールの駐車場へ、そこでドクは長年の夢だったタイムマシンが完成したと言い、改造したデロリアンに愛犬のアインシュタインを乗せて1分後にタイムトラベルさせる実験に成功
しかしタイムマシンの燃料であるプルトニウムを調達する為にドクが騙してリビアの過激派の襲撃を受けてドクは銃弾に倒れてしまう、マーティは咄嗟にデロリアンに乗って逃走
しかし140キロを超えたところで一瞬にして景色が変化、マーティはドクの設定した次元転位装置を思いついた1955年11月5日にタイムスリップしてしまう
突然の事でマーティは悪夢だと思うが現実のようだ、デロリアンを隠してヒルバレーに行き、カフェの電話帳でドクの住所を手に入れるがそこでビフにバカにされる父ジョージを発見
その後、マーティはジョージが車に撥ねられそうになったのを助けたマーティは頭を打って気を失ってしまう、運び込まれた家で目を覚ましたマーティは若い母ロレインと出会い、ロレインはマーティに恋をしてしまう
このエピソードは父と母が出会ったきっかけでジョージとマーティが入れ替わってしまった、マーティは道を聞いてロレインの家を飛び出してドクに助けを求める
1985年10月26日に帰る手助けを求めるマーティの説明を聞いたドクは半信半疑だったが、次元転位装置の理論を思いついたきっかけなど自分しか知らない事情をマーティが知っていた事からマーティを信用する
だがこの時代にプルトニウムを入手する事は出来ず途方に暮れるがヒルバレー裁判所の時計台に落ちた雷の事を書いたチラシを持っていた事から雷のパワーでエネルギーを得れる事が分かり、マーティは落雷の夜に戻れる算段だ
しかしマーティがジョージとロレインと出会った事でこのままでは父と母が結婚せず、マーティが生まれなかった事になってしまう、マーティは何とか2人を結び付けようと奮闘するがジョージの頼りなさや、ロレインに片想いするビフの妨害があって上手くいかない
落雷の日に行われたダンスパーティでジョージがビフを倒してロレインとダンスを踊りキスを交わした事からジョージとロレインは結ばれマーティの消滅はなくなった
いよいと未来へと戻る計画が実行に移されるのだが、マーティはタイムスリップした日にドクが殺される事を手紙に書くが、ドクは未来を知りたくないと破ってしまう
《感想》
本当に良く出来たタイムスリップSF作品です、1985年の全世界における最高興行収入を記録、批評家からも高い評価を得て大成功を収めた作品です、監督はロバート・ゼメキス、製作総指揮は「グレムリン」のスティーヴン・スピルバーグ
主人公のマーティはロックとペプシとスケボーとジェニファーが大好きな少年で、トヨタのハイラックスに憧れている高校生です、演じるのは「処刑教室」のマイケル・J・フォックス
マーティは色々と上手くいかない生活なんです、父親は冴えない男で上司のビフに良いように使われてそれで文句も言えないんです、そんな父親に悲しい目を向けてしまうマーティなんです、ジョージを演じるのが「13日の金曜日 完結篇」のクリスピン・グローヴァー
母親のロレインを演じるのが「栄光の彼方に」のリー・トンプソンで本作で彼女の人気は爆発しましたね、若き日のロレインは可愛くて積極的で、ちょっと大人びてるんです、母親のロレインとは真逆でマーティは驚くんです
本作の悪役のビフを演じるのがトーマス・F・ウィルソンで圧倒的な存在感です、その体の大きさやいじめっ子の不良でこんな奴がクラスにいたら嫌だろうなと思わせる存在です
タイムスリップをしてこの3人と出会ってしまったマーティはちょっと関わり過ぎてしまうんです、そのおかげでジョージとロレインが出会う馴れ初めをマーティが入れ替わってしまってロレインはマーティに恋します
ロレインの父親の車に撥ねられたマーティはロレインのベッドで目を覚ますのですが、ロレインはマーティのズボンを脱がしているんです、なんて興味津々なのでしょう、マーティのパンツのロゴを見てカルバンクラインと呼びます、当時はまだ日本ではカルバンクラインは一般的ではなかったのですが本作で知りましたよ
ドクを演じるのがクリストファー・ロイドで、彼の作ったタイムマシンによってマーティはこんな大変な目に遭うんです、マーティがタイムスリップした日はドクがタイムマシンの基礎となる次元転位装置を閃いた日なんです
マーティの言う事が信じられないドクは大統領は誰かと聞くとマーティはロナルド・レーガン、俳優のロナルド・レーガンが大統領だとはドクは信じられるわけがありません、青島幸男が東京都知事、横山ノックが大阪府知事みたいなもんです(笑)
マーティの事を信じたドクは未来を変えてはいけないと言うが既に両親と出会っているマーティは何とか2人をくっ付けようとするんですがロレインはマーティに夢中、ジョージは煮え切らない
SF好きのジョージの部屋に入ってウォークマンでヴァンヘイレンを聞かせてダースベイダーと名乗ってジョージにロレインをダンスパーティに誘えと命令するんです、ジョージは信じてマーティに助言を求めます
しかしロレインはマーティにダンスパーティに誘ってほしいと言うのでジョージと計画を練ってマーティはロレインとダンスパーティに、ロレインは積極的でマーティにキス、でもロレインは弟とキスしたみたいだと
ジョージとロレインがダンスをするのですがギタリストが手をケガをしたのでマーティが代わりに弾くんです、そこでチャック・ベリーのジョニーBグッドを演奏をするシーンは前半はカッコイイです
全て上手くいって未来に帰る夜、タイムスリップした日にドクが殺される事を伝えようとするのですが手紙を書いてもドクは未来を知りたくないの一点張りで破いてしまいます、伝える事が出来ないまま未来へと戻るマーティなんです
未来では全てが変わっていてジョージは頼りがいのある父親でロレインはスマートな母親、駐車場にはトヨタのハイラックス、ここで恋人のジェニファーが乗せてと現れます、演じるのはクローディア・ウェルズ
ビデオ化の際にラストシーンに「TO BE CONTINUED」と劇場公開時にはなかったテロップを入れたが為に続編希望の問い合わせが相次いだ為に急遽製作となったそうです、これはマーティの人生はまだまだ続くという意味だったそうです
奇抜なアイデアと練られた演出で、今なお観る者を魅了し続ける傑作 それが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』です。
続編は1本だけのはずでしたがアイデアが出るわ出るわで「バック・トゥ・ザ・フューチャー2 & バック・トゥ・ザ・フューチャー3」の2本となりました(笑)。