スカーレット・ディーバ | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『スカーレット・ディーバ』

 

 

 

 

 

2000年 イタリア

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

監督・脚本・原作 アーシア・アルジェント

 

撮影 フレデリック・ファサーノ

 

音楽 ジョン・ヒューズ

 

 

 

出演 アーシア・アルジェント/ジーン・シェパード/ベラ・ジェンマ/ファビオ・カミール/ジョー・コールマン/ルーチェ・カポネグロ・セラン/ハーバート・フリッチェ/ジャスティニアン・フォーリー/ヴァネッサ・クレイン/フランチェスカ・ダロージャ/スクーリー・ディー/アレッサンドロ・ヴィラーリ/グロリア・ピロッコ/ダリア・ニコロディ

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

孤独な女の過激で赤裸々な挑発!

 

映画界の頂点に立ちながら、私生活ではセックスとドラッグに溺れる孤独な女優アンナが、現実と幻覚の狭間へ落ちていく、映画監督ダリオ・アルジェントの娘アーシア・アルジェントの自伝的要素を含んだイタリア映画

 

ウィリアムズバーグ・ブルックリン映画祭新人監督賞受賞、監督・脚本・主演は本作が長編映画としては監督デビューとなる女優のアーシア・アルジェントが華やかな外見とは裏腹にやるせない孤独を抱える主人公を演じる

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

最優秀女優賞を受賞したアンナ・バッティスタは若干20歳で出演作が20本受賞も多く、次はハリウッド映画進出かと騒がれているカリスマ的な人気を誇る人気女優

 

 

アンナはその多忙な毎日で人を愛せていない、恋人はもう2年もいない、しかし撮影の出番待ちのトレーラーハウスの中で愛のないセックスとドラッグに溺れている

 

友人のベロニカに会いにパリへと行くとベロニカの部屋は荒らされていてベロニカはベッドに縛り付けられていた、恋人のハミッドとケンカになり縛られたまま2日間も放置されていたのだ

 

ハミッドとはベロニカとアンナの2人でドラッグを買いに行った時に知り合った男、ハミッドが戻りアンナが文句を言うと殴られてハミッドとベロニカはセックスを始めてアンナは呆れて部屋を出た

 

その後に行ったライブハウスでオーストラリア人のミュージシャンのカークと出会い、その夜に部屋に誘われてアンナは濃厚な夜をカークと過ごした

 

 

翌朝にはカークは足早に去ってしまう、名残惜しいアンナはカークに恋をし、彼との出会いで自堕落な生活を辞めて生きる光を見付けたような感覚だった

 

 

アンナは気になり病院に行くとやはり妊娠していた、医師はまた中絶をするかと聞くがアンナは中絶はしないと決めた

 

ミラノで賞を受賞し、その作品がアメリカでも配給が決まった、大物プロデューサーのバリーが直接アンナに会いに来た、彼は大きな企画を進めているところだと言う、その脚本が部屋にあるとアンナを誘う

 

 

アンナは女優を辞めて監督をしたかった、イタリアでは女優は娼婦の扱いで脱ぐ仕事は辞めて芸術家になりたい、バリーはそれに興味があると言ってアンナの体を求めるが危機一髪で逃げ出した

 

 

長年の夢で最高の作家で監督のウルリッチとの仕事の為にアムステルダムまで行くが彼はヘロイン中毒になっていた、いくつかの裏切りに遭うものの脚本を書き上げ、カークを持ち続けるのだが彼には妻子がいる事を知る

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

あのイタリアの大監督「オペラ座/血の喝采」のダリオ・アルジェントの愛娘の「デモンズ2」のアーシア・アルジェントが監督・脚本・主演を兼ねた作品です、これはまるでアーシアの自伝的な作品のようです

 

 

イタリアでは女優は娼婦のような扱いだとセリフがあるのですが、イタリア映画だけでなくヨーロッパ作品は女優がよく脱ぐ印象があります、それは芸術の為だと思ってました

 

アンナも脱いで女優賞を受賞しているはずですが脱ぐのは辞めてその上を目指して監督をしたいんです、脚本も自分で書いて低予算で5週間で撮ると具体的なイメージもあるんです

 

 

これを世界一の大物プロデューサーのバリーに話すとまずは出演の話しをされて、裸でベッドに横になってマッサージをしろと言い、そして体を求めて襲い掛かってくるんです

 

アンナは必死に抵抗して逃げ出すんですけどホテルの廊下も全裸で追い掛けて来るんです、これは女性にとっては恐怖ですよね、男からしたら笑えますけど

 

 

これはアーシアが2017年にハリウッドの大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインによるレイプを告発、セクハラ告発運動の中心人物の1人だった事に何だか似ています

 

しかし告発した1か月後に2013年に当時17歳だった俳優でミュージシャンのジミー・ベネットがアーシアに性的暴行を受けて秘密裏に4200万円の口止め料を貰ったと報じられ、損害賠償として3億8000万を請求すると提訴

 

アーシアとジミー・ベネットのベッドでの半裸写真やアーシアがジミー・ベネットとセックスをしたと書いたメッセージもネットで出回り、アーシアは否定はしたのだがセックスをしたのは事実のよう

 

 

これはアーシアから告発されたワインスタインの復讐とも言われており、ジミー・ベネットはワインスタインから金銭を受け取っており、アーシアを告発した語ってます

 

それにしてもアンナは有名女優なのに男にも女にも奔放なようで両刀使いのようです、こんなに派手にセックスやドラッグに溺れてスキャンダルにならないのはお国柄なのでしょうか?

 

 

何回も病院で堕胎手術をしているようなのですが、運命的に知り合ったカークの子を身籠り産む決心をするのですがお腹が大きくなってカークに会いに行くとカークには妻子がいるという最悪な状況に

 

アーシアも自伝的だと言われているのでこんな奔放な生活をしていたのでしょうか?アーシアの体のタトゥーを見るとあながち本当なのかもしれません、母親役に実際の母親のダリア・ニコロディが演じています

 

 

 

 

 

 

映画界の頂点を極めた女の成功の陰のドラッグとセックスに溺れる過激で挑発的な衝撃作! それが『スカーレット・ディーバ』です。

 

 

 

 

 

粗削りな作品ですがアーシアの魅力全開で体当たりなヌードも堪能出来ます(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『スカーレット・ディーバ』のレビューはこちらです。