遊星からの物体X | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『遊星からの物体X』

 

 

 

 

 

1982年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 ジョン・カーペンター

 

原作 ジョン・W・キャンベルJr.

 

脚本 ビル・ランカスター

 

撮影 ディーン・カンディ

 

 

 

出演 カート・ラッセル/ウィルフォード・ブリムリー/リチャード・ダイサート/T・K・カーター/ピーター・マロニー/リチャード・メイサー/ドナルド・モファット

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

逃げ場なし!10万年前の恐怖と向き合う12人の男たち!

 

「ハロウィン」「ザ・フォッグ」とヒット作を放ってきたジョン・カーペンター監督が次に挑んだ作品は、ホラー映画の古典、「遊星からの物体X」を大胆にリメイク オリジナルと異なり、物体の変身シーンが正面から描かれているほか、サスペンス描写も見事な効果を上げている

 

閉ざされた南極基地における、隊員たちを襲う恐怖を描く、娯楽映画の世界で影響力の強い作品を生み出してきたジョン・カーペンター、生々しい造形で衝撃を与えた、ロブ・ボッティンの特殊メイクアップも見どころ

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

南極大陸1982年冬、極寒の世界で科学調査を続けるアメリカ南極観測隊第4基地に突然の恐怖が襲いかかった、発端はノルウェー隊が氷原踏査の過程で発見した巨大UFOの落下跡、推定10万年だが厚い氷の下には、人類の及びもつかない宇宙からの生命が延々と息づいていたのだ

 

 

特定の姿を持たないその生命は、いともたやすく狙いをつけた人間や動物の体内に侵入し、細胞を同化してそのものになり切る、まさに“物体X”不用意に掘り起こしたノルウェー隊はたちまち全滅の憂き目にあった

 

 

そして、その侵略コースはアメリカ基地へ、ノルウェー隊のヘリが1匹の犬を追ってアメリカ基地へと現れた、銃で犬を狙い銃撃を続けアメリカ基地の隊員を負傷させたためにアメリカ隊隊長によってノルウェー隊員は射殺された

 

 

アメリカ隊員がノルウェー基地を調査するとそこには変形した焼死体に何かを取り出したような氷の塊、一行は記録フィルムと変形した焼死体と犬を持ち帰ったところ、犬が突然に頭部が割れ、内臓が張り裂け、中から新たな生命体が飛び出した 

 

 

それは直前まで1頭の南極犬だった、だがその面影はもはやない、それどころかまるでタコのような不気味な触手を幾本もひろげ、その肉片がまた新たな生命体となって凄まじい攻撃をしかけてくる

 

 

駆けつけた隊員によって火炎放射器で撃退 ノルウェー隊の記録フィルムには、雪原の巨大なクレーターと、その底に埋まっているUFOが映っていた、その頃、持ち帰った焼死体の中からその生命体が出現し、隊員の細胞を乗っ取り人間に擬態する 

 

 

それは地球の概念では計りしれない驚くべき変身のプロセスだった、姿形を変えて観測チームの一員になりすまし、恐怖と戦慄を巻き起こす物体

 

 

吹雪により通信も途絶え孤立した環境の中、隊員たちは誰が同化されているか分からなくなり疑心暗鬼に陥る、そして知らぬ間に憑りつかれていく隊員たち

 

 

このままではみんなその生命体と化してしまう、試算によればその生命体が全人類を同化するまでに必要な時間はおよそ2万7000時間、彼らの地球侵略は始まっていった、それを阻止すべく生き残った隊員は命を懸ける

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

50年代SF映画の名作と言われる「遊星よりの物体X」のリメイクで、ジョン・W・キャンベルJr.の中編小説の「影が行く」を、「ハロウィン」のジョン・カーペンターがより原作に忠実に映画化した作品

 

おいらはこのオリジナル版は観たことないのでなんとも言えませんが、このリメイク作品はそれを凌駕しているのではないでしょうか?、でもこの撮影は厳しそうですがみんな仲が良さそうです、過酷な環境でこんな恐ろしい内容の映画の撮影ですが和やかですね

 

 

この物体Xはヒューマノイド・タイプではなく、生命体に同化して、その体を乗っ取ってしまう不定形のものにしています、もうそれが怖いんです いつ誰がそれに同化されているのか分からないし、いきなり変身する凶悪さ、この宇宙生命体は拍手ですね

 

 

主人公のカート・ラッセルは正義の味方というヒーローではなく、ただ助かりたい思いで取り憑かれた仲間を容赦なく火だるまにします、人間ここまで極限状態になると残酷になれるんでしょうね

 

 

カート・ラッセルも仲間たちに物体に取り憑かれと思われて吹雪の中を放り出されたりして凍りかけてましたからね、生き残りたい一心なんでしょうね

 

アメリカでは批評は散々でSFX過剰で不評をかってしまいました、しかし、それだけにSFXファンには堪らない作品になりました、「ハウリング」のロブ・ボッティンの手腕が光ります

 

 

犬の頭がパカリと割れてグチャグチャしたものが天井まで伸びたり、人間の胸が開いて頭がネッチョリと落ちて蜘蛛の足のようなものが生えて、顔を逆さまにして歩き始めるなど、気持ち悪さを通りこして笑ってしまいます、ロブ・ボッティンのSFXには大拍手です(笑) 

 

 

手がタコみたいになったり、顔がぐちゃぐちゃでパックリ割れてそれで隊員の頭に噛み付いたりと信じられない映像がてんこ盛りです、はじめて観た時は興奮しました

 

 

犬の顔が裂けた瞬間ギョッ!としたもんです、技術はここまで進んだのかと感心したもんです、この年代のホラー映画の特殊効果は一気にレベルが上がって観る者を興奮させてくれたもんです

 

 

みんなの血液を採取して熱した針金を落とすんです、もし物体Xだったら血液が反応して動き出すんです、それを探すシーンがドキドキして秀逸でしたね

 

 

ただしSFホラーにありがちなエロいシーンはありません、だって女性は1人も出ていない極めて珍しい映画ですから(笑)、それとあのラストシーンは絶対に物体は死んでないですよね?、続編を期待しましたもん

 

 

2011年に続編が作られました、「遊星からの物体X ファーストコンタクト」です、続編ではなくて前日譚なんですけどね、本当に本作の続きが観たいですよ

 

 

 

 

 

南極大陸の氷の下から宇宙最大の恐怖が甦る! それが『遊星からの物体X』です。

 

 

 

 

 

セルDVDでは未公開シーンが収められていてチャチな物体Xも見れます(笑)