犬鳴村 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『犬鳴村』

 

 

 

 

 

2020年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 清水崇

 

撮影 福本淳

 

音楽 海田庄吾/滝澤俊輔

 

 

 

出演 三吉彩花/坂東龍汰/古川毅/宮野陽名/大谷凛香/奥菜恵/須賀貴匡/田中健/寺田農/石橋蓮司/高嶋政伸/高島礼子/海津陽/笹本旭

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

日本には行ってはならない場所がある

 

「呪怨」シリーズなどで知られるホラー映画の名手・清水崇監督が、福岡県に実在する心霊スポットを舞台に描くホラー、主演は「ダンスウィズミー」の三吉彩花

 

九州に実在する最凶の心霊スポット旧犬鳴山トンネル、その近くには日本政府の統治が及ばない集落“犬鳴村”があり、そこに立ち入った者は決して戻れないという、都市伝説がある、身も凍る恐怖と戦慄、古より続く血の祝祭からあなたは逃げられない

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

日本最凶の心霊スポットと言われる旧犬鳴トンネルの先にあるとされ、入った者は生きて出られないという犬鳴村、そこに動画撮影で森田悠真は恋人の明菜に付き合わされてやってきた

 

 

午前2時にトンネル入り口にある電話ボックスが鳴り、電話を取って今から行くと言ってトンネルへ進む、不気味な雰囲気だが明菜は物怖じせずにトンネルの先に進んで行く

 

トンネルの向こうにはダムで沈んだはずの廃墟が並ぶ犬鳴村があった、怖がる悠真と違って明菜は気にせず廃墟のトイレで用を足すが何者かに襲われた、明菜の悲鳴を聞いた悠真が駆け付けて廃墟から脱出してトンネルを走り抜けた

 

臨床心理士の森田奏は小さな男の子が毎日夢にうなされていると母親が連れてきたが、男の子はもう一人母親がいると言う、しかし奏にはそれが見えた、そこに兄の悠真から連絡があり実家に戻った

 

 

悠真は恋人の明菜を実家に連れてきており彼女が犬鳴村に行ってから様子がおかしいと奏に助けを求めてきた、医師としての判断をすると悠真はそうではなく奏は子供の頃から何かが見えていた、その意見が聞きたいと

 

しかし明菜はトイレと言って家の外に出てしまう、それを見ていた奏の弟の健太は歩きながら放尿する明菜を目撃、それを聞いた悠真と奏が辺りを捜すが目の前の鉄塔から飛び降りて自殺してしまう

 

 

明菜の葬式で悠真は何があったと明菜の父親から詰め寄られ悠真の父親の晃は犬殺しと罵倒される、しかも明菜は肺の中に水が入っており溺死とされた

 

悠真は明菜の恨みを晴らすために灯油を持って仲間と共に犬鳴村へと向かう、しかしその車には健太が忍び込んでいた、明菜と来た時にはなかったトンネルの入り口のバリケードに仲間たちは怖がって逃げてしまう

 

 

悠真はバリケードを乗り越えて中に入り、健太の中に入った、仲間たちの連絡で奏と両親は警察と共に犬鳴村トンネルに向かうのだが

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

この都市伝説の犬鳴村というのはもちろん耳にしたことはあります、昔から名前は知っていましたが最近はネットでのサイトやSNSでその恐怖体験が寄せられています

 

 

犬鳴村は旧犬鳴トンネルの先にあるとされているのですが、現在はダムとなっていて日本地図にその痕跡は残ってはいない、これが単なる都市伝説か、真実なのかと言われています

 

ホラー映画監督の清水崇による最新作で今回は実在する最凶の心霊スポットの犬鳴村をテーマにしています、実際にトンネルはあるのですがその先に犬鳴村があるらしいです

 

 

主人公の臨床心理士の森田奏を演じるのが三吉彩花、初の本格的なホラー映画出演となります、最近は映画出演が相次いでその活躍が目覚ましいですね

 

 

アイドルグループの元メンバーでその端正な顔立ちが恐怖に歪み、モデルも務める彼女の長身でスタイル抜群の体を震わせています、臨床心理士という役柄も似合いますね

 

 

本作は前半から中盤はゾクゾクする怖さがあって存在しない犬鳴村が電話ボックスによって時空を歪めて存在する犬鳴村の廃墟や死んでいる村人たち

 

 

本当は存在していたのに電力会社の連中によって村人は閉じ込められて村ごとダムの下となってしまう恐ろしい歴史の闇に葬られた事実にありがちですが悲しいです

 

やはり衝撃だったのは歩きながら放尿をする明菜でおかしくなっていく描写が恐ろしく、鉄塔から電話をしながら飛び降りて、それがスローモーションで悠真の目の前に落ちる描写は良く出来てました、明菜を演じるのは大谷凛香

 

 

悠真を演じるのは坂東龍汰で明菜の事で犬鳴村の存在を消してやろうと乗り込みます、その父親に高嶋政伸、母親には高島礼子、弟の健太を演じるのが海津陽

 

 

後半に犬女が登場するのですがこの犬女の摩耶を演じるのが「新聞記者」の宮野陽名でもの凄い動きでした、まるで獣というよりメカのようなぎこちない動きで逆に気持ち悪かったね

 

 

そして奏の患者の男の子の母親を演じるのが奥菜恵で最初は分からなかったです、清水崇監督の「呪怨 劇場版」に出演しているのでその縁もあったかな

 

 

さすがに清水崇監督なのでハッピーエンドではないのですが、いろんな人の命が紡いで奏の存在があるという展開で、しかも患者の男の子も関係がなかったわけではないんです、犬鳴村の伝説は続きます

 

 

 

 

 

 

あなたは日本最凶の心霊スポット『犬鳴村』を知っていますか?

 

 

 

 

 

シリーズ化されるようで第二弾も“村”のようです、「樹海村」だって