スーパーマン & スーパーマンⅡ 冒険篇 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『スーパーマン』

 

 

 

 

 

1978年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 リチャード・ドナー

 

脚本 マリオ・ブーゾ/デビッド・ニューマン/レスリー・ニューマン/ロバート・ベントン

 

撮影 ジェフリー・アンスワース

 

音楽 ジョン・ウィリアムズ

 

 

 

出演 マーロン・ブランド/ジーン・ハックマン/クリストファー・リーブ/ネッド・ビーティ/ジャッキー・クーパー/グレン・フォード/トレバー・ハワード/マーゴット・キダー/ジャック・オハローラン/バレリー・ペリン/マリア・シェル/テレンス・スタンプ/フィリス・サクスター/スザンナ・ヨーク/ジェフ・イースト/サラ・ダグラス/マーク・マクルーア/ハリー・アンドリュース

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

あなたも空を翔べる!

 

誰もが知っているアメコミのヒーローを巨費を投じて復活させた超娯楽作、素朴な田舎を背景に少年時代のスーパーマンを描いた、郷愁に満ちた序盤からデイリー・プラネットの記者として活躍する本編に入っても、暖かみを伴った面白さは一瞬たりとも揺らぐ事は無く、悪の天才レックス・ルーサーの陰謀を食い止めるクライマックスまで一気に見せる

 

銀河のかなた、惑星クリプトンから地球にやってきた超人、スーパーマンの活躍を描く、監督は「オーメン」のリチャード・ドナー、作家ジェリー・シーゲルと漫画家ジョー・シャスターの創作を基にしたマリオ・ブーゾの原案を脚本化

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

地球から遠く離れた惑星クリプトンは優れた科学文明を持ちながらもクリプトンの寿命は終わろうとしていた、科学者のジョー・エルはクリプトンに危機が迫っている事を議会で警告するが反逆罪と言われて沈黙させられる

 

 

ジョー・エルは息子のカル・エルだけでも救おうと小型宇宙船で文明の低い地球へと脱出させる、その直後にクリプトンの太陽が寿命を迎えて大爆発し、クリプトンは崩壊してしまう

 

 

カル・エルを乗せた宇宙船は地球へと不時着する、そこを通りがかったケント夫妻が彼を見付け、その超人的な力を見て彼を我が子として育てることにし、クラークと名付けた

 

 

やがてクラークは高校生となるがその超人的な能力を隠して生活をするが故に友達も出来ずに孤独に苛まれていた、彼の理解者である父が心臓発作で亡くなった

 

 

悲しむクラークは納屋にある宇宙船の残骸とクリスタルに導かれて北極へと向かう、要塞が現れてそこで彼はジョー・エルから自分の正体を知り、カル・エルを正義の使者へと導く

 

 

12年が経ち、クラークはメトロポリスのデイリー・プラネット新聞社の社員となった、クラークは超人的な正義の使者スーパーマンとして2つの顔を持つようになる

 

 

しかし天才犯罪者と自称するレックス・ルーサーが地球を支配しようと計画、スーパーマンを宇宙人と突き止め彼の弱点を暴き、抹殺しようと企んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スーパーマンⅡ 冒険篇』

 

 

 

 

 

1981年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 リチャード・レスター

 

脚本 マリオ・ブーゾ/デビッド・ニューマン/レスリー・ニューマン

 

撮影 ジェフリー・アンスワース

 

音楽 ケン・ソーン

 

 

 

出演 ジーン・ハックマン/クリストファー・リーブ/ネッド・ビーティ/ジャッキー・クーパー/サラ・ダグラス/マーゴット・キダー/ジャック・オハローラン/バレリー・ペリン/スザンナ・ヨーク/クリフトン・ジェームズ/E・G・マーシャル/マーク・マクルーア/テレンス・スタンプ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

いよいよ最高潮!惑星クリプトンの3悪人を迎え、史上初の空中戦が始まる!

 

私欲のためにミサイルを使って世界征服を企んだ悪の天才レックス・ルーサーを相手に大活躍を見せた「スーパーマン」の続編で、今回は、クリプトン星爆破直前に追放された極悪犯罪者3人と戦うスーパーマンの活躍と、ロイス・レーンとの恋を描く

 

監督は「さらばキューバ」のリチャード・レスター、クリストファー・リーブやマーゴット・キダーやジーン・ハックマンが続投、テレンス・スタンプ、サラ・ダグラス、ジャック・オハローランが3悪人に扮して好演

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

エッフェル塔が水爆を持ったテロリストによって占拠されてしまい、それを知ったスーパーマンはテロリストから水爆を奪い、宇宙空間で爆発させた

 

しかしその爆発の衝撃によって惑星クリプトンの反逆者のゾッド将軍と仲間のアーサとノンを閉じ込めた結界が解かれて復活してしまう、彼らは月に降り立ち、宇宙飛行士を襲い彼らが交信していたヒューストンを征服しようと地球へと向かう

 

 

クラーク・ケントは女性記者ロイス・レーンとナイアガラへ、そこでロイスはスーパーマンが現れるとクラークがいない事に気付き、遂には正体がバレてしまう

 

 

クラークは地球人として想いを寄せるロイスと一緒にいることを選び、一緒に北極に行き、全ての事情を打ち明けて超人的な能力を捨てて再出発をする

 

 

しかしスーパーマンのいない間にゾッド将軍は地球を一方的に破壊し、ホワイトハウスを制圧する、アメリカ大統領はテレビ放送で全権をゾッド将軍に譲ると言い、スーパーマンに助けを求める

 

 

スーパーマンによって刑務所に投獄されていたレックス・ルーサーが脱獄に成功、ゾッド将軍にスーパーマンの情報を流して彼らの仲間となった

 

ルーサーとゾッド将軍らはロイスを狙いデイリー・プラネット新聞社を襲撃するのだが、そこにスーパーマンが現れて全面対決となる

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

おいらが初めて観たアメコミ映画です、日本以外のスーパーヒーローでしたがその時もアメリカはこんな子供向けの映画にも巨額の製作費を掛けるんだなと

 

 

それにスーパーマンは電話ボックスで変身するとマンガであったのですが本編のクラーク・ケントは電話ボックスを見付けられなくて回転ドアで変身するんです

 

 

それはデイリー・プラネット新聞社のヘリがビルの屋上から転落しそうになっているんです、その中にロイス・レーンが乗っていて力尽きて落ちてしまうのですがそれをスーパーマンが受け止めて転落するヘリも掴んで屋上に戻すんです

 

 

子供の頃はこのシーンはメチャクチャ興奮しましたよ、気が強い女性のロイス・レーンもアメリカの女性はこんな怖いの?と思ったりね、ロイスは強盗に遭っても蹴ったりしますもん

 

デイリー・プラネット新聞社でロイスと初めて会ったのですが、ディレクターズカット版では高校時代のクラーク・ケントが走って電車を追い抜いたのを車窓から見ていた女の子が実はロイスだったと後で知ります

 

 

地球に来た時のカル・エルはパンクでタイヤ交換していたクラーク夫婦がジャッキが折れて車の下敷きになりそうになった所を子供のカル・エルが車を持ち上げるんです、これも当時はビックリでした

 

 

スーパーマンとクラーク・ケントを演じるのがクリストファー・リーブで子供ながらになんで同じ顔なのにバレないのだろうと疑問でしたね(笑)、大物俳優の候補が上がっていましたが24歳のクリストファー・リーブが抜擢されました

 

 

マーロン・ブランドと「カンバセーション 盗聴」のジーン・ハックマンという大スターが決まっているのだから無名の新人で良しとなったんです、それにコスチュームを着けた立ち振る舞いも抜けて良かったそうです、一歩間違えればアホみたいな格好でも説得力がありました

 

恋人となるロイス・レーンを演じるのはマーゴット・キダーで、これがアメリカのキャリアウーマンって感じで自宅ではネグリジェでまさにアメリカって女性でしたね、監督も「オーメン」で大ヒットを飛ばしていたリチャード・ドナーですしね

 

 

ラストでスーパーマンがロイスの為にもの凄い事をするんですけど、本来は続編の「冒険篇」のラスト用だったそうです、当初は宇宙に打ち上げられた核ミサイルが爆発してゾッド将軍らが復活するラストだったそうです

 

それが「冒険篇」のオープニングに代わった感じですね、クラークがスーパーマンとロイスにバレてクラークは超人的な能力を捨てて人間として生きる事を選ぶんです、でもすぐにトラック運転手とケンカをして負けてしまうんです

 

 

その時にゾッド将軍らが地球に居て既にアメリカが制圧されている事を知るんです、知らなかった事を言うと、北極にでもいたのか?と言われてしまうんです、その通りなんですけどね

 

 

もちろんゾッド将軍らもスーパーマンと同じ能力を持っているので3対1だとさすがに形勢不利で北極で決着をつけるのです、3悪人の能力を消してしまうんです、その後にケンカに負けたトラック運転手を再び相手にしてけちょんけちょんにしてしまいます(笑)

 

 

このレビューにあたって「冒険篇」のリチャード・ドナー・ディレクターズカット版を観たんです、細かい所が色々と違っていて、ロイスがクラークがスーパーマンだと証明するためにビルから飛び降りたりとかね(汗)

 

 

プロデューサーは撮影日数と予算が掛かり過ぎてリチャード・ドナーを解雇、次に来たリチャード・レスターが2部作同時撮影を中止させて、まずは1作目の公開にこぎ着けた、「冒険篇」のラストを「1」のラストにしたのはレスターのようです

 

 

それでも約7割撮り終えている「冒険篇」が再び動き出し、ラストシーンを書き換えてドナーの再登板が理想だったがレスターが監督をしてドナーのように時間を掛けずに早撮りで完成させました

 

こうして紆余曲折あったスーパーマンですがクリストファー・リーブ主演のシリーズは4作が作られましたがおいらはこの2作でクリストファー・リーブのスーパーマンは堪能しました

 

 

 

 

 

 

世界的ヒーロー、『スーパーマン』のアドベンチャー・ロマン!

 

 

 

 

 

クリストファー・リーブの追悼もあってリチャード・ドナー・ディレクターズカット版が製作されたそうです、マーロン・ブランドのギャラがクリストファー・リーブの10倍の400万ドルだったって、冒頭の15分で(爆)、しかもセリフは覚えてこない