『モンスター・パニック』
1980年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 バーバラ・ピータース
脚本 フレデリック・ジェームス
撮影 ダニエル・ラカンブル
音楽 ジェームズ・ホーナー
出演 ダグ・マクルーア/アン・ターケル/ビック・モロー/シンディ・ワイントロープ/アンソニー・ペニア/デニーズ・ギャリック/リン・シール/ミーガン・キング
《解説》
女性を狙う醜悪な半魚人クリーチャーが蘇る!
それは正にモンスターと呼ぶにふさわしかった、全長2メートル以上、体には黒い粘液質、えらとむき出しの脳、そして水かき状の手、アメリカの田舎町に突如出現したこの怪物が、なぜか女性のみを狙って暴れ出した
ロジャー・コーマンの系列に連なる女流監督バーバラ・ピータースによる“半魚人”もの、特殊メイクの名手ロブ・ボッティンによる究極の怪物を正視できるか!
《物語》
アメリカ太平洋岸の漁港経済は下降の一路で缶詰工場の誘致で立て直しを計ろうと漁業組合長のハンクは画策をしていた、しかし先住民族の血を引くジョニーらは土地を荒らされると計画に反対

一方、町では毎年恒例の鮭まつりが準備されていた、今年は例年とは違い、住民達の犬が惨殺される事件が起こっていたのだ、そこには大きな足跡が残されていた
そんな中で前夜祭には女性海洋生物学者のスーザン・ドレーク博士の姿があった、漁港には鮭の養殖で企業が特殊な薬で、鮭の大きさを倍にし、漁獲量を倍にするという計画の調査に来たのだ


翌日、カップルのペギーとジェリーが行方不明になり、それ以降カップルの女性だけが何者かに襲われる事件が続出する、ジョニーも襲われ地域のリーダーであるジムとスーザンとで調査


捜索の上ペギーは海岸で海藻に覆われた状態で発見される、ペギーはショック状態でしかもその体は何者かに暴行を受けた後があったのだ
その瞬間、得体の知れない怪物が出現、全長2メートル以上で体には黒い粘液質、エラとむき出しの脳、そして水掻き状の手、それはどんな生物も当てはまらないまさに怪物


あわやのところをジムとジョニーが必死の応戦で怪物たちを射殺、一匹の怪物の死体をスーザンの研究所に運び込み、ペギーを病院へと運んだ

危険を訴えていたスーザンがモンスターを調べた結果、研究用の鮭を入れたタンクがある日、嵐で壊れ3000匹が海へ流された、数年前に、この地域で捕れたシーラカンスが遺伝子操作した鮭を食べたことで一生のうちに4回も進化してモンスターとなった推論が成立
その怪物たちが祭りに湧く夜の港へ一斉に攻撃を仕掛けてきたのだ、犠牲者は出たものの町の人々の団結で怪物を全滅させた、翌朝には怪物の死体が辺り一面にころがっていた


しかし本当に恐ろしいのはこれからだった、ペギーの腹を突き破って怪物の胎児が生まれたのだ、怪物は種族保存のために女性ばかりを襲っていたのだった
《感想》
B級映画の帝王ロジャー・コーマンのプロダクションが持てる力のすべてを投入して製作した、モンスター映画史上もっともおぞましい半魚人の怪物!
ロブ・ボッティンの作り出したモンスターは強烈に醜悪でおぞましいです、現代に半漁人を見事に甦らせましたよ、この気持ち悪さはある意味衝撃です
もうB級もB級、おいらがB級ホラー映画に目覚めた映画かもしれません、想像通りの展開で期待通りです、当時は小さい映画館で観たものです
半魚人は人間との交尾を狙って女性に襲いかかります、なので裸の女性がわんさかと出てきます、エログロナンセンスな映画、当時はボカシが大きかったですが、DVDでは無修正でいい時代になりましたね(笑)
このカップルは海辺のテントでデートをしていて半漁人に襲われます、女性はすでに裸ですが走って逃げて捕まり交尾、何匹に交尾されたのでしょうか?
鮭祭り(笑)に半魚人達が出現 ここで住民と半魚人との対決、最後に海にガソリンをまいて火をつけて焼き殺し夜が明けます、ミス・サーモンがおっぱい振り乱して大活躍(笑)、ミス・サーモンはキャーキャー悲鳴を上げるわりには石で半漁人を殴り殺します(笑)
ラストは半魚人に襲われた女性が半魚人の子供を産んで終わり、子供の頃の自分にはショッキングでした、そういう過激なシーンの連続で派手で楽しめました
当初、バーバラ・ピータースが撮影した映画は派手なシーンが足りなかったため、第二班監督のジェームズ・スバーデラッティがヌードに流血といった過激シーンを追加
女性監督であるバーバラは半魚人による女性への凌辱や出産シーンの撮影を拒否、追加撮影を男性監督が代行したが、バーバラは主演のアン・ターケルと共に映画から名前を外すよう頼んだが却下された曰く付きです
やっぱ男と女で考え方が違うのでしょうね、バーバラ監督は環境破壊や自然蹂躙などで社会に警鐘を鳴らしたかったのでしょうね、しかしロジャー・コーマンらは血や裸などの過激映像を盛り込んで商業的な娯楽作品としたんでしょうね
女性を凌辱するシーンを拒否するのは分からないでもないですが、おいらがこうして印象に残ってるのはやはりエロとグロのシーンのおかげでしょう 脱ぎ要員の女優さんはみんなグラマラスで見事でした(笑)
編集のマーク・ゴールドブラットは後に「ターミネーター」「アルマゲドン」、音楽のジェームズ・ホーナーは後に「エイリアン2」「タイタニック」、すごいメンツでしたね(笑)
特殊メイクの名手ロブ・ボッティンによる究極の怪物を正視できるか!? それが『モンスター・パニック』です。
そんなにお薦めできる映画ではないです(汗) 、でも大好きな映画です(笑)
更に過激な続・裏237号室の『モンスター・パニック』のレビューはこちらです。











