アス | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『アス』

 

 

 

 

 

2019年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ジョーダン・ピール

 

撮影 マイケル・ジオラキス

 

音楽 マイケル・エイブルズ

 

 

 

出演 ルピタ・ニョンゴ/ウィンストン・デゥーク/エリザベス・モス/ティム・ハイデッカー/シャハディ・ライト・ジョセフ/エバン・アレックス/カリ・シェルドン/ノエル・シェルドン/ヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世/アナ・ディオブ/マディソン・カリー

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

「わたしたち」がやってくる

 

「ゲット・アウト」がアカデミー賞にノミネートされ、脚本賞を受賞するなど大きな話題を集めたジョーダン・ピール監督が、自分たちとそっくりの謎の存在と対峙する一家の恐怖を描いたサスペンススリラー

 

「ゲット・アウト」に続き、数々のホラー/スリラー作品を大ヒットさせてきたジェイソン・ブラムが製作、主演には「それでも夜は明ける」でアカデミー助演女優賞を受賞し、「ブラックパンサー」などで活躍するルピタ・ニョンゴを迎えた

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

1986年・カリフォルニア州サンタクルーズ、幼い娘アデレートは父ラッセルと母レインと遊園地で楽しんでいた、ラッセルはゲームでアデレートの欲しがったTシャツを当ててプレゼント

 

その後ラッセルはゲームに夢中、レインはトイレに行き、アデレートは一人辺りを歩きだした、波辺へと行きそこでビジョン・クエストという館に入った、中は暗くて見えにくい

 

その館は鏡の迷路、電気が消え、非常口の方に向かうが鏡で場所がわからない、しばらくするとアデレートの背後に自分と似た少女を見付け、鏡かと思ったがそれはアデレートそっくりの少女で立ち尽くしてしまうアデレート

 

 

そして現在、成人したアデレートはゲイブと結婚し、娘のゾーラと息子のジェイソンと幸せに暮らしている、ゲイブはサンタクルーズに行く計画を話すがアデレートは不安を感じるものの行くことになった

 

 

遊園地での出来事以来、アデレートは心的外傷後ストレス障害となり両親は心配、アデレートたちはサンタクルーズのビーチに到着、友人のタイラー家族に会い、楽しい時間を過ごす

 

 

その夜、家へと戻るがアデレートはずっと不安に感じている、子供を寝かしつけた後、アデレートはゲイブに幼い頃の恐怖体験を語った、それ以来自分そっくりの彼女に狙われている気がすると

 

その時、停電になり、アデレートは恐怖を感じるがジェイソンが外に誰かいると言い、見ると窓の外に4人が立っており、ゲイブが声を掛けると敷地内に入って来た、しかも4人はアデレートたちにそっくりだった

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

正直、そんなに怖い感じではなかったんです、幼い頃のトラウマと大人になってからの恐怖がミックスされています、自分とそっくりの者たちが家の外にいたら怖いですよ、そっくりでなくても怖いもん(笑)

 

その恐怖の対象はドッペルゲンガーとして、監督は自分こそが自分の最悪の敵なんだとか、それをテーマとして社会的にメッセージを送ります

 

 

主人公のアデレートを演じるのはルピタ・ニョンゴでアデレートと彼女のドッペルゲンガーを演じてその演技は絶賛されています、おいらとしてはルピタ・ニョンゴの年齢がよくわからないです(汗)

 

 

アデレートの夫のゲイブを演じるのはウィンストン・デゥークでルピタ・ニョンゴとは共演経験ありです、その娘のゾーラにシャハディ・ライト・ジョセフ、息子のジェイソンにエバン・アレックス

 

 

このアデレートたちの家族は黒人で中流階級の普通の家族、アデレートたちの友人であるタイラー家族は白人でアデレートたちより裕福な家族なんです、おいらが観てきた映画では黒人家族は大体が貧困層なので新鮮でした、キティ・タイラーを演じるのが「オン・ザ・ロード」 のエリザベス・モス

 

 

アデレートが幼い頃に体験したトラウマはやっぱ怖いです、ミラーハウスに入って自分そっくりの少女と出会ったことで失語症となってしまうんです、この時の両親は何をしてたんだろうって

 

こんなトラウマを抱えつつ失語症を克服、その後にゲイブと結婚してまたサンタクルーズに行って惨劇に遭います、入ってきたドッペルゲンガーはアデレートたちを襲うのですが相手が絶対に強いって事もなくて倒せるんです

 

 

タイラー家族もドッペルゲンガーに襲われて血の海となります、次の朝になるとビーチで大勢のドッペルゲンガーたちを見るんです、ミラーハウスの地下にドッペルゲンガーの居住区があるんです、驚愕の事実が知らされます

 

オリジナルとドッペルゲンガーは魂で繋がっていてずっと地下で暮らしていたのですが地上に出てきたんです、これで全人類がドッペルゲンガーと入れ替わったら恐ろしいですね

 

おいらはあまり怖くなかったと最初に書きましたが、ラストでアデレートの秘密が明かされてちょっとゾクっとしてしまいました、怖かったんやん(笑)

 

 

 

 

 

 

世の中で最も恐ろしいものは“わたしたち”だ! それが『アス』です。

 

 

 

 

 

ジワジワと語りかけてくるような上品なホラーってイメージです、もっと人種差別を訴えてくるのかと思ってましたけどね