『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』
2019年 フランス・ベルギー
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 レジス・ロワンサル
脚本 ダニエル・プレスリー/ロマン・コンパン
撮影 ギョーム・シフマン
音楽 三宅純
出演 ランベール・ウィルソン/オルガ・キュリレンコ/リッカルド・スカマルチョ/シセ・バベット・クヌッセン/エドゥアルド・ノリエガ/アレックス・ロウザー/アンナ・マリア・シュトルム/フレデリック・チョウ/マリア・レイチ/マノリス・マブロマタキス/サラ・ジロドー/パトリック・ボーショー
《解説》
「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ出版秘話に基づく本格ミステリー
世界的ベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」をはじめとするダン・ブラウンの小説「ロバート・ラングドン」シリーズの出版秘話をもとにしたミステリー映画
シリーズ第4作目「インフェルノ」出版時、違法流出防止のため各国の翻訳家たちを秘密の地下室に隔離して行ったという前代未聞のエピソードを題材に描く
出版社社長役に「神々と男たち」のランベール・ウィルソン、翻訳家役に「007 慰めの報酬」のオルガ・キュリレンコ、「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」のアレックス・ロウザー、「タイピスト!」のレジス・ロワンサルが監督・脚本を手がけた
《物語》
ドイツのフランクフルトでのブックフェアで世界的大ベストセラーの「デダリュス」、この三部作の完結編の「死にたくなかった男」の出版権を獲得したアングストローム出版の社長のエリック・アングストロームは12月に多言語の翻訳を同時に開始、3月には各国の書店の店頭に並ぶ
情報の流出から作品を守るべく9か国から集めた翻訳家たちをフランスにある豪邸に集められた、入り口でスマホやパソコンを取り上げられ外部との連絡は一切絶たれる
助手のローズマリーの案内でロシアの富豪が核戦争に備えた作ったという広大な地下室、屈強な警備員に監視され、実質的な監禁だがローズマリーは快適な隔離生活でみなさんの寝室は私のアパート全体と同じ広さだと
毎日20ページだけ渡される原稿、夜には回収し、明日の朝にはまた渡す、480ページを1か月で翻訳するスケジュールだ、食事の時間になるとみんな各々に意見を交わす
20ページだけでなく全てを読んでから翻訳をしたい者や、その若さで英語翻訳を任されたアレックスは眠っていたりスケボーをしたりとマイペースだ、ロシア語翻訳をするカテリーナは主人公の気持ちになろうとプールの底に沈んでみた
カテリーナはアングストロームをメディアで低俗な紹介をして金儲けのためなら何でもやる、「デダリュス」はただのミステリーではなく悔恨の物語だと説明
デダリュス第3巻の冒頭10ページが流出した、犯人は500万ユーロをアングストロームに要求してきたのだ、24時間以内に払わないと明日には次の100ページもネットで公開する
要求を拒めば第3巻の全てが流出、原稿を見た者は作者のオスカル・ブラックとアングストローム、そしてここにいる9人の翻訳家たちだった…
《感想》
ダン・ブラウンの小説「インフェルノ」に携わっている間、翻訳者たちは地下室に2か月間閉じ込められていた実話を基にした作品です、でもハッカーたちがこのようにサイバー攻撃で脅迫するのは珍しくないようです
本作でも大ベストセラーの完結編が流出してしまうんです、地下室にいる9人の翻訳家と社長のアングストロームが疑心暗鬼になっていく心理サスペンスです
このアングストロームが金と名誉に憑りつかれた男でなかなか傲慢でビジネスマンとしてカリスマ的なところもあるんです、しかし流出してしまって犯人に追い詰められて狂気となるんです
このアングストロームを演じるのがランベール・ウィルソンでこれが威圧的な態度で嫌な人間なんです、こんな男にも師となる人物がいて書店経営をするジョルジュを演じるのがパトリック・ボーショーでアングストロームを諭すのですが無理なんですね
英語の翻訳者で居眠りはするはスケボーでみんなが作業する場を走る最年少のアレックスを演じるのがアレックス・ロウザーで彼がこの物語のキーパーソンとなるんです
もちろんおいらがこの作品を観た理由の大半を占めたのはロシア語翻訳者のカテリーナを演じるオルガ・キュリレンコ、ラスト近くでフランス語とロシア語に加えて中国語も披露するシーンは面白かった
イタリア語の翻訳者のダリオを演じるのがリッカルド・スカマルチョでアングストロームに媚びているところが人間的に嫌な奴でしたよ、デンマーク語の翻訳者のエレーヌを演じるのがシセ・バベット・クヌッセンで自らも小説を書くもののアングストロームに才能なしと切り捨てられる
スペイン語の翻訳者のハビエルを演じるのがエドゥアルド・ノリエガで彼は左腕にギブスをして現れるんです、ポルトガル語の翻訳者のテルマを演じるのがマリア・レイチでその風貌も独特で反抗的な態度なんです
ドイツ語の翻訳者のイングリットを演じるのがアンナ・マリア・シュトルム、中国語の翻訳者のチェンを演じるのがフレデリック・チョウ、ギリシャ語の翻訳者のコンスタンティノスを演じるのがマノリス・マブロマタキス
アングストロームに虐げられて罵倒される助手のローズマリーを演じるのがサラ・ジロドーでこんな独裁者のようなアングストロームに良いように使われて罵られて業界ってこんなものなんかな
翻訳をするくらいだからみんな2~3か国語を話せるようなんですが、ラストにアングストロームに分からないようにみんながいろんな言語で話すんです、この時に全部の言語が分かったらめっちゃ面白いやろなって思いましたよ
監督はレジス・ロワンサル、まさかこんな展開になるとは思わなかったです、それにおいら的にはこの編集がちょっとクセがあるなと、エンドロールで音楽が日本人でびっくりでした
あなたは、この結末を誤訳する それが『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』です。
やっぱ日本語の翻訳家がいたらもっと楽しめたかなって思いました、きっと日本でもベストセラーのはずなのに





















