続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『レザーフェイス 悪魔のいけにえ』

 

 

 

 

 

2017年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 ジュリアン・モーリー/アレクサンドル・バスティロ

 

脚本 セス・W・シャーウッド

 

撮影 アントワーヌ・サニエ

 

音楽 ジョン・フリッゼル

 

 

 

出演 スティーブン・ドーフ/リリー・テイラー/フィン・ジョーンズ/ネイサン・クーパー/ロリナ・カンブローバ/バネッサ・グラッセ/ジェームズ・ブルーア/ジェシカ・マドセン/サム・ストライク/サム・コールマン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

5歳の誕生日プレゼントは、チェーンソー

 

名作ホラー映画「悪魔のいけにえ」の前日譚で、同作に登場する殺人鬼レザーフェイスの少年時代を描いた作品、出演は「ブレイド」「SOMEWHERE」のスティーブン・ドーフ、「死霊館」のリリー・テイラー

 

監督は「リヴィッド」「屋敷女」のフランス人コンビ、ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ、オリジナル版「悪魔のいけにえ」の監督で2017年に逝去したトビー・フーパーの最後のプロデュース作品となった

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ソーヤ家の三男ジェドの5歳の誕生日を家族みんなでパーティ、そこには家族以外にソーヤ家の豚を盗もうとした男が縛られていた、ジェドへのプレゼントは大型のチェーンソー、母のヴァーナが家族を壊そうとする者をやりなさいと男をチェーンソーで始末するように言う

 

 

長男のドレイトンと次男のナビンズが囃し立てるがジェドは拒否してチェーンソーを投げ捨てた、ヴァーナはそんなジェドにがっかりするものの優しく諭して男はジェドの祖父がハンマーで殴り殺した

 

1955年テキサス州、道路を走る一台の車にはベティとその恋人が乗っていたが道路に豚のようなものがいて慌ててハンドルを切ったベティが車を降りるとそれは豚の頭部を被った少年

 

 

その少年は「助けて」と叫んで走り去った、保安官を父に持つベティは正義感から少年を助けようと追い掛けて少年の入ったと思われる納屋の中へと入っていった

 

 

そこで罠の落とし穴に落ちて血塗れしなるベティ、そこでドレイトンとナビンズが現れて穴を覗き込み、更にベティの上に重い機材を落下させて息の根を止めた

 

 

ベティの父親の保安官のハートマンは現場に駆け付けて怒り狂う、いつも犯行現場に居合わせるソーヤ家の兄弟たち、犯行は明確だが証拠がない、ベティを奪われたハートマンはヴァーナから子供たちを奪い、保護施設に送り込んだ

 

 

10年後、ゴーマンハウス青少年更生所では新人看護婦のリジーは所長のラングが実験室で患者に電気ショックを与える拷問を見てしまいショックを受ける

 

 

その頃、弁護士を連れたヴァーナがジェドとの面会を求めてやってきたがラングに断られ、ヴァーナは看守の目を盗んで施設の鍵を開けてジェドの名前を叫び続けた

 

それによって収容されていた患者たちが集団で逃げ出した、ランドも部屋で殺され、ジェドが逃げ出したことを知ったハートマン保安官は捜査の指揮を執り、ジェドらを追うのだが…

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

あの名作「悪魔のいけにえ」が大好きなおいらはトビー・フーパーの続編「悪魔のいけにえ2」やリメイク作品の「テキサス・チェーンソー」やその続編で前日譚の「テキサス・チェーンソー ビギニング」

 

 

そして続編を全てなかったことにした続編の「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」と関連作がありますがそのほとんどは鑑賞済みですがほとんどが残念作でした

 

 

本作はオリジナル版の第1作の前日譚なんです、よくこんな事しようと思いましたよね、まさかあのレザーフェイスの少年時代を描くなんてよくやるわ

 

オリジナル版の監督トビー・フーパーの最後のプロデュース作品と聞いたら観ないわけにはいきませんもんね、でも子供のレザーフェイスってやっぱり迫力ないですね

 

 

本作の監督はあの強烈な「屋敷女」を作ったジュリアン・モーリーとアレクサンドル・バスティロのコンビなんです、なのでR18なんですけど残酷なシーンよりセックスシーンの方かな?

 

 

ソーヤ家の母親ヴァーナとその息子たちに娘のベティを殺されたハートマンを演じるのがスティーブン・ドーフで個人的にはダメな中年ってイメージでしたが本作では娘の仇の為には関係ない者まで殺してしまう手段を選ばない怖い男を演じてます

 

 

そのヴァーナを演じるのがリリー・テイラーでとにかく子供たちを愛しているのか特にジェドを溺愛しているようです、なので施設に入れられたジェドをなんとかして奪い返したいんです

 

 

保安官の娘ベティを演じるのがロリナ・カンブローバで、出てきたかと思ったらすぐに殺されてしまいますがその方法も残酷で落とし穴に落として動けなくなった所に重い機材を落とすんです、この時のベティの表情がいいね

 

 

施設から脱走するアイクとカップルのクラリスを演じるのがジェシカ・マドセンで彼女の演じるクラリスはアイクとのセックスシーンがあるのですが全身に虐待されたのか火傷の痕があるんです、これは痛々しかったです

 

 

この2人の人質となる新人看護婦のリジーを演じるのがバネッサ・グラッセで希望を持って青少年更生所で働くのですが打ちひしがれてしまいます、所長のラングは拷問してるし、アイクとクラリスに誘拐されるわで散々です

 

 

この脱走で他にジャクソンとバドと一緒に逃げるんですけどこの3人の男の中に後のレザーフェイスがいるのですが誰なんだろうとヤキモキしてしまいます

 

 

おそらくこれがシリーズの最終作だと思います、1974年のオリジナル版から実に長かったですね、トビー・フーパーお疲れ様です

 

 

 

 

 

伝説の殺人鬼、誕生の真実が明かされる それが『レザーフェイス 悪魔のいけにえ』です。

 

 

 

 

 

これがオリジナル版に上手く繋がっているとは思えないところが残念で仕方ないです。