『ワンダーランド』
2003年 アメリカ・カナダ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ジェームズ・コックス
脚本 キャプテン・モズナー/トッド・サモビッツ/D・ロリストン・スコット
撮影 マイケル・グレイディ
音楽 クリフ・マルティネス
出演 ヴァル・キルマー/ケイト・ボスワース/リサ・クドロー/ジョシュ・ルーカス/ティム・ブレイク・ネルソン/ディラン・マクダーモット/クリスティーナ・アップルゲイト/エリック・ボゴシアン
《解説》
信じてくれたのは2人の女性だけだった
映画「ブギーナイツ」のモデルである実在のポルノスター、ジョン・ホームズが関わった迷宮入りの殺人事件を映画化、映画化にあたりホームズの妻シャロンと恋人だったドーンをアドバイザーに迎えている
ジョン・ホームズ役には「ドアーズ」のヴァル・キルマー、共演にケイト・ボスワースとリサ・クドロー、監督は新鋭ジェームズ・コックス
《物語》
1981年6月29日、ロスアンゼルス・ハリウッド、ドーンは街の片隅で子犬を抱えながら震えていた、恋人のジョン・ホームズに置き去りにされて2日目
偶然通り掛かった宗教家の女性に拾われて彼女の家でシャワーを浴び、ジョンに電話をかける、メッセージを聞いたジョンは自慢の愛車で駆け付けた
泣きながら怒るドーンをなだめて奥の洗面所を借りた、そこでドラッグを吸い、お互いの体を激しく求め合ったが女性がドアを開けて半裸の2人に出て行け、地獄に堕ちろと追い出した
ドラッグの入ったスーツケースと脱ぎ捨てた服を抱えて愛車に飛び乗り、辿り着いたモーテルでジョンは手に入れたドラッグを金に換えると言い残して出て行き、ドーンはまた置き去りにされる
7月2日、戻って来たジョンはどことなくおかしい、心配をするドーンをよそに事故があったと繰り返すばかり、眠ったジョンの隣でドーンはテレビのニュースを見ていた
それはここワンダーランド通りのある家で起きた惨殺事件、4人の遺体と危篤状態の1人の女性、警察はこれほど陰惨な殺人現場は見たことがないと
別の場所で同じニュースを見てデイビッド・リンドは驚いた、自分の起こした事件の大きさに、やり場のない怒りと恐怖に襲われていた、警察はタレコミでクラブオーナーで黒い噂の絶えないエディ・ナッシュを追う
警察は任意でデイビッドに話しを聞いた、ビリーの家でのパーティで売人のロンと会い、そこでジョン・ホームズと知り合った、警察もジョン・ホームズの名を聞いて驚いた、伝説のポルノ王だったからだ
ジョンはドラッグ代も払えないので誰も売らずロンにドラッグの世話をしてもらっていた、ジョンはロンにアラブ人がドラッグを持っていると情報を持ってきたのだ
デイビッドはロンらギャング仲間とジョンの手引きでそのアラブ人の家を襲撃して金目の物を根こそぎ盗んだのだ、その男がエディ・ナッシュだと知らずに、分け前の少ないジョンが裏切りエディ・ナッシュの報復の手引きをした
最初はドラッグ絡みの事件に思えたが、ポルノ王のジョン・ホームズと大物ギャングのエディ・ナッシュが関与していると分かると一転してロサンゼルスの暗黒面を浮き彫りにする大事件へと発展する
《感想》
アメリカの伝説のポルノ男優であるジョン・カーティス・ホームズは最も有名なポルノ男優の1人のようです、それはポルノ界で最も大きなアソコを持っているからです
1970年代から80年代にかけて2500本ものポルノ映画に出演、14000人の女性と寝たと言われています、演技力はなかったものの彼を有名にしたのはアソコの大きさ
ジョンはシャロンと結婚するも病気となりその療養中にカードゲームクラブに出入りし、そこのトイレで彼の隣に立ったスチールカメラマンが彼の途方もないモノに気付いてポルノに出演することを勧めたそうです
1978年までは順風満帆だったようですがドラッグの乱用によって男性機能に影響を及ぼし始めたのです、そして本作に描かれるワンダーランド殺人事件へと発展します
ジョン・ホームズを演じるのは「トゥルー・ロマンス」のヴァル・キルマーで、人気絶頂のポルノ男優がドラッグに溺れて破滅していきます
エディ・ナッシュはジョンを知っていてファンだったんです、意気投合して家に遊びに行きます、演じるのは「暴走特急」のエリック・ボゴシアンで、大物ギャングだったんです
そのヨットに乗っているのはあのパリス・ヒルトンで、ほんの少しの出演でしたがエディ・ナッシュの愛人のような立場でしょうか?
そしてジョンのドラッグの世話をしてやるのがロン・ロニアスで演じるのは「アメリカン・サイコ」のジョシュ・ルーカス、デイビッド・リンドを演じるのはディラン・マクダーモット
ジョンの恋人のドーン・シラーを演じるのはケイト・ボスワース、1976年に16歳だったドーンはジョンと知り合い、事件まで恋人でした
彼の妻のシャロンを演じるのはリサ・クドローで、1965年から1985年まで婚姻関係にあり、精肉業者の倉庫で働いていたジョンと静かに暮らしていたんです
警察はこの事件で、デイビッドやシャロンやドーン、そしてジョンから尋問をして証言を受けるがどれも食い違っていて真実が見えてこないのです
報復によって殺人事件が起こりそれはそれは凄惨な現場で重傷を負うもなんとか助かったのはロンの妻のスーザンで、演じるのはクリスティナ・アップルゲイト
ジョン・ホームズを描いた作品は「ブギーナイツ」がありますが、あちらはジョンの陽の世界で、こちらは陰の世界を描いています、どちらも同じ人物とは思えませんね
男にとってアソコが大きいのはある意味重要でステイタスみたいなもので、それも自己満足だったりしますけどね。
実際の殺人事件に関わった、孤独なポルノスターの真実 それが『ワンダーランド』です。
検死官がエイズで亡くなったジョン・ホームズのを計ったそうですが22センチだったとか、自身では勃起時には35センチと言っていたそうです。


















