普段の業務では、多くの場合、優秀な人がいてもいなくても結果は変わらない。
すでに整備されたツールなどを使って作業をすればよいから、ツールなどの使い方がわかれば、誰でも同じ結果を出せる。
優秀な人が必要なのは、通常と違う状況が発生したとき。
たとえば、環境の変化や規制の変化などがある。
何かが起きたときに正しく対応ができるのが優秀な人で、こういうときに彼らがいないと、正しい対応ができず、会社に損害を与える。
規制の変化で考えるとわかりやすいが、規制対応が誤れば、監督当局から指摘を受けて、場合によっては経営に影響を及ぼすこともある。
また、現行の実務を築き上げたのは、そのときにいた優秀な人であることが多く、その実務の理論的な背景などを理解できている人も優秀な人だけだったりする。
そうすると、環境の変化などで、実務を変えないといけないときに、この背景を理解している人がいないと、正しく対応ができない。
また、それを外部の人が見て、指摘されたときに、本当は正しいのに、それを理解していない人が誤った回答をして問題になることも起こり得る
(ただし、この場合は、辞めていった優秀な人が誤っていたかのように取り扱われて、優秀な人が不当に評価されることも多いが)
優秀な人は、たとえ、自分にとって厳しい意見を言って、不愉快になっているとしても、会社に残ってもらうべきである。
それができない会社は、衰退していく。