先日、あるクライアントさんとSNS用のデザインについてやりとりをしました。
その方はコーチングを提供しているのですが、告知画像の仕上がりを見て「メニュー名をもっと大きくしてほしいんです」とリクエストされました。
文字が小さくて読めないわけではなく、「もっと目立つようにすれば、サービスの魅力が伝わるのではないか」と考えたのです。
けれども、そこでわたしはこんな問いを投げかけました。
「オムライスを食べたいとき、マップで“オムライス”って検索しますよね?
じゃあ、“フェイジョン”を食べたいとき、“フェイジョン”って検索しますか?」
一瞬の沈黙のあと、クライアントさんは「フェイジョンってなんですか?」と尋ねました。
――そう、まさにこれが答えなのです。
サービス名を目立たせても、相手がその言葉を知らなければ届かない。
むしろ「フェイジョンって何?」で終わってしまうのです。
オムライスは検索されても、フェイジョンはされない
オムライスは誰もがイメージできます。
ケチャップの香りや卵のふわとろ感まで浮かぶ人もいるでしょう。だから検索されますし、「食べたい!」という気持ちにつながります。
一方で「フェイジョン」と聞いてピンと来る人は、ほんの一握り。
大多数の人にとっては未知の料理です。
これはサービス名にも同じことが言えます。
「ライフシフトプログラム」「アウェアネスセッション」「ハリウッドリフト」など、提供者にとってはしっくりくる名前でも、新規相手には価値が伝わらないのです。
それどころか「なんだか難しそう」「自分には関係なさそう」と距離を取られてしまうことさえあります。
だからこそ、「名前」そのものを前面に押し出すのではなく、「それを受けるとどんな変化があるのか」「どんな未来につながるのか」を言葉にして伝えることが重要なのです。
保険商品に学ぶ、名前と価値のギャップ
ここで、もう少し身近な例を出してみましょう。
保険商品には専門的な名前がついています。
たとえば
就業不能保険
業界の人や契約経験のある人なら聞いたことがあるかもしれませんが、一般の人にとってはどんな保険かいまいちピンときません。
しかし
パパにもしものことがあったとき、残された家族の生活を守るための保険
と言われたらどうでしょう。
具体的な保障内容はわからなくても、状況がイメージできるのではないでしょうか?
同じ商品なのに、メニュー名だけでは届かず、価値を言葉にすることで一気に“自分ごと”になるのです。
これはコンサルやコーチ、セラピスト、士業のサービスにもそのまま当てはまります。
「セッション90分」や「顧問契約」と書いても、相手にはその中身がわかりません。
むしろ「繊細さんが殻を破り行動が加速するための90分」や「毎月従業員の給料を捻出するのに四苦八苦、こんな不安が消えてなくなる経営コンサルティング」と書く方が、ずっと伝わるのです。
形のないサービスこそ、価値を見える化する
形のないサービスは、そもそも「体験してみないと良さがわからない」特徴があります。
だからこそ提供者は「一度受けてもらえれば分かるのに」と思ってしまいがちです。
しかし、お客様にとっては「まだ受けていない段階」で判断しなければならないのです。
つまり、見えないものを「見える化」する必要があるということです。
たとえば、整体院の新規メニューを「姿勢改善コース」とだけ打ち出しても、相手にはピンと来ません。
しかし「重いものを持つのが怖い、どこに行っても改善されなかった腰痛から解放される姿勢改善コース」と言えば、日常生活のイメージと結びつきます。
形がないからこそ、伝え方次第で“分からないもの”にも、“欲しいもの”にもそして“必要なもの”変わる。
これが無形サービスにおいて最も大切な視点です。
伝えるのは“名前”ではなく“得られること”
わたしたち提供者は、どうしても自分のサービス名に思い入れがあります。
時間をかけて考えた名前であれば、なおさら大事にしたくなるものです。
ですが、サービス名はお客様にとってはまだ「フェイジョン」。
知らない言葉であり、検索もされず、興味を引く力も弱いのです。
お客様が本当に知りたいのは「それを受けると自分はどうなるのか」。
安心できるのか、自信がつくのか、売上が伸びるのか、人間関係が楽になるのか――。
この「得られること」が言葉になって初めて、相手は「受けてみたい」と動き出すのです。
だからこそ、SNSやLPに載せるときには「名前」ではなく「得られる未来」を中心に据えること。
それが形のないサービスを伝える上で、一番のポイントになります。
まとめ
形のないサービスをSNSで発信するとき、つい「メニュー名を大きく目立たせれば伝わる」と考えてしまいます。
しかし、それは“オムライス”ではなく“フェイジョン”を売ろうとしているのと同じです。
名前だけでは伝わらず、相手にとっては未知のものだからです。
大切なのは名前そのものではなく、「そのサービスを受けたらどんな未来が手に入るのか」という価値。
保険の例のように、専門的な名称よりも「生活を守る」「安心を得られる」といった表現の方が心に届きます。
形のないサービスこそ、価値を見える化することが欠かせません。
あなたのサービス名が“フェイジョン”で終わらないように。
“オムライス”のように、多くの人がイメージし、欲しいと思える言葉で伝えていきましょう。
ちなみに、フェイジョンとは豆を使ったブラジルの家庭料理です。
日本人にとってはなじみが薄いかもしれませんが、ブラジルでは日本のお味噌汁のような位置付けで食卓に欠かせない身近な料理。
あなたのサービスも、伝え方ひとつで“知らない料理”から“みんなが食べたくなる一皿”に変わるのです。
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無形サービスの『価値』を可視化
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合同会社ペンギンクルー 代表
価値言語化コーチ
吉村利恵子(りーさん。とお呼びください☺️)
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あなたは、自分の仕事の価値を一言で説明できますか?
私は「価値言語化コンサルタント」として、クライアントが気づいていない強みを言語化し、「選ばれる存在」へと導くお手伝いをしています。
デザイナー時代、美しいデザインだけでは成果に結びつかないと気づき、ヒアリングを通じて本質的な価値を引き出す手法を確立。
その後、補助金計画書サポートで年間300件以上を手がける中で、「本質的な事業成長」に貢献したいという想いが強まりました。
現在は、士業・コンサル・コーチ・セラピストなど、無形サービスを提供する方々を中心に、Web・提案書・事業計画書などで強みを可視化し、売上につなげる支援をしています。
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