【動力】三相交流 の仕組みや計算はいらないメリットが知りたいあなたへ
電気の契約を見直したい、三相か単相かどちらを選ぶべきか。

単刀直入に

上記の疑問にお答えします。

 

電気の使用料金が一般の単相(電灯契約)と比べて、半額になる三相(動力契約)

 

今回は選ぶポイントとして考える為エアコンに絞って説明します。

考え方としては、その他選べる設備であれば同じ判断基準で行けると思います。

 

 

住宅の場合、豪邸で電気代を気にしない人以外は単相です!

 

企業の場合は、要チェック。業種と営業時間と電気設計で判断します。

ここで、太陽光発電と蓄電池を提案しているパターンが最近多いです。

 

こんにちは、成功電気の今井です。

愛知県北名古屋市で住宅の電気設計を20年ほど続けています。


主に住宅の蓄電池、太陽光発電、V2Hやスマートホームの

 

設計施工を500件以上実施しています。

 

 

 

電気設計の視点から、

初期コストの面とランニングコストの面でメリットを比較します。

 

もくじ

動力三相交流メリットまずは結論です。

動力三相交流メリット初期コストの比較 

動力三相交流メリットランニングコストの比較 

まとめ

 

 

 

  1,動力三相交流メリット まずは結論です。

 

冒頭で解説した通り、住宅は単相として、企業の場合の結論です。

年間営業時間が6000時間以上のエアコンなら三相

その他、工場は三相です。


電気代が安いことで有名な、三相三線式の電力契約「動力契約」や「電力プラン」と呼ばれています。
例えば、中部電力管轄では「低圧電力」と呼びます。
店舗や工場などで、多くは4馬力以上くらいの容量の大きいエアコンを導入する際に使用します。

 

 

 

 

  2,動力三相交流メリット 初期コストの比較 

 


電気設計上、初期コストを抑える目的で、三相を組み込みます。


私が店舗の電気設計をする場合、まずは営業形態からメリットの判断をします。


低圧の場合のみなので50KW以下の契約に限定して


300㎡以下の店舗や事務所の場合に単相のみで進めるか、

 

三相を入れるかの分かれ道があります。

 

 


まず、

事務所などの場合

 

エアコンの使用頻度が低いことが考えられるので、三相はなるべく避けます。

とはいえ、

テナントの場合は、当初から割り当てられている単相容量と三相容量が決まっているため、選択の余地がないケースも多いです。

その他、新築で設計する場合は、基本単相にメリットがあります。

 

弾性契約というものもあり、

原則は単相と三相合わせて50KW以上になると高圧受電が必要となります。

 

弾性契約にすると、電力会社の設備容量にもよりますが単相と三相の合計が50KWを超えても低圧受電が可能となります。

 

低圧受電に比べ高圧受電は初期コストで200万円以上高くなります。

このコストを回避するために、太陽光発電と蓄電池を導入するパターンもあります。

 


店舗の場合は、

お客様のために年中エアコンをつけることが多い為、三相にメリットがあります。
この2点の分かれ道は、算数から割り出します。

 

 

工場の場合は、

エアコンを使う場合、使用時ほぼほぼ100%運転状態になるケースが多い為、三相にメリットがあります。

 

 

 

  3,動力三相交流メリット ランニングコストの比較 

 


メリットとなる条件としては、

 

単相と三相の基本料金と使用料金の金額差から、

 

どちらがお得か判断ができます。

 


例えば、中部電力の場合


とくとくプラン
"基本料金 ひと月1kVAにつき 286.00"
"電力量料金 最初の120kWhまで 1kWhにつき 21.54
120kWhをこえ300kWhまで 25.51
300kWhをこえる 27.03"


低圧電力
"基本料金 ひと月1kWにつき 1,144.00"
"電力量料金 夏季 1kWhにつき 17.01
その他季 15.46"


です。

中部電力電力料金プラン
https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/menu/basic/tokutoku/index.html
https://miraiz.chuden.co.jp/business/electric/menu/smallscale/electric/low/index.html

年間で考えると、
とくとくプラン(単相契約)
286×12=3432円
低圧電力(三相契約)
1144×12=13728円
差額 10296円
300KWh以上の使用量で夏は10.02円の差額
300KWh以上の使用量で冬は11.57円の差額
按分すると、10.795円で基本料金差額を割ると
年間1KWあたり954KWh以上の使用量になればメリットがある計算となります。
例えば、単相契約だと、954×27.03=25786円年間の電気代となります。
1KWのエアコンというと、15㎡用の4.0KW程度のエアコン1台分ですね。
ちょっと広めの応接室程度のエアコンだけで、年間26000円以上の稼働率となればメリットがあるわけです。
最近熱い私が住んでいる愛知県では、夏は3か月程度 冬は4か月程度 エアコンを使用しています。1か月20日稼働の160時間とすると
1120時間使用して、1時間当たり23.21円となり、現実はインバーター運転による30%の稼働率とすると、8.1円 3倍程度まで稼働率を上げないとメリットが出ない計算となりました。

以前はエアコンカタログ値による、年間消費電力量は1544KWhから計算するとメリットがあると思っていましたが、愛知県の事務所で実測すると30%以下でした。(カタログ値はルームエアコン三菱カタログから抜粋、リビングのエアコンで稼働率が高めで計算してあります)あと、うちの事務所は、断熱性能を高めてあるので低くなっています。


近年のエアコンは省エネ化が進み、より消費電力が抑えられます。
ルームエアコンの場合 消費電力がグレードの高い1000Wタイプからグレードの低い1500W
結論としては、年間消費電力の大きさで変わるので365日24時間営業のコンビニは圧倒的に三相に軍配が上がります。
うちとコンビニで稼働時間にして、4倍の差がありました。

 

 

電気設備側から見ると、単相200Vと三相200Vの同等電力(W)設備では

同じ太さの電線では三相が1.73倍多くの電流を流せる半面1.5倍の線が必要です。

電圧降下を考慮すると、動力のほうが明らかに設備コスト安となります。

しかし、電圧降下の影響は数十m以上の電線長さがある場合に影響が出てきます。

さらに、5KW以下の設備では同じサイズの電線を使用するため金額差はなくなり動力は1.5倍の線が必要

なので設備コストは割高となります。

 

 

  まとめ

 

動力三相は電灯単相と比較して基本料金が高く使用料金が安い為

季節を問わず使用頻度が高い設備(できれば365日24時間=8000時間使用)

又は

電気設備の構造によりバランスをとる

がおすすめです。

 

どうでしたか、

 

参考になって、少しでも電気代の節約ができそうならとてもうれしいです。

また、電気代の見直しは成功電気の得意分野です。

太陽光発電と蓄電池なども含め、メリットが出る提案ができますので、

参考になった!という方は、

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おわり

 

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