今年もこの季節がやってきました。
もうこのイベントがないと“夏”の始まりを感じません(”猛暑“は十分感じてますが…)。
銀座松屋の鉄道模型ショウは2年連続開催されず。。
会場の都合ということですが、なんだかこのままフェードアウトしてしまいそうな予感です…。
さて、すっかりおなじみ毎年恒例の鉄道模型コンテストです。
今回は誰とも予定が会わず独りで参加してきました。
みんな忙しいよね(泣)
開場の約20分前に到着。
先にチケットを購入し、少し並んで無事入場。
チケットの購入列と入場列が交錯してしまい、会場直後はちょっと混乱しているようでした。
会場入口(帰りに撮影)
会場は例年通り西3ホールです。
開場からしばらくすると、結構な混雑になってきました。
開場からしばらく経った様子
さて、昨年までは個々の作品の写真は載せていませんでしたが、何て言ったって、主役は高校生達が製作した作品です。
さすがに言葉だけでは表現しきれないので、今年は積極的に学生さん達と話をして、写真を撮りまくってみました。
学生さん達のほうも、怪しいマニアの質問にも積極的に応えてくれて、作品をアピールしてくれるので、コンテストに対する姿勢が伝わってきました。
できれば全ての作品を紹介したいのですが、モジュール部門だけでも139校の出展があり、とても紹介しきれないので、涙を飲んで気になった作品をいくつかご紹介します。
まず初めに、モジュール部門から見ていきます。
モジュールレイアウトは、その名の通り、線路の位置や高さが規格化されていて、それぞれの作品を相互に繋げることができます。
ライバル達がお互いの作品を繋ぎ、その上をひとつの列車が走るというのも、このコンテストならではです。
まず目に入った、青稜中学校高等学校の作品から。
線路はどこを走っている!?
金閣寺の鏡湖池の中を線路が走っています。
目線を低くすると…。
修学旅行で見た風景
この跨線橋は有名な撮影地ですね。
よく見ると信号機が点灯しています。
道路表示もリアルです(この交差点は初めて走ると戸惑います)。
さらに、茨城県立土浦第一高等学校の作品では、偕楽園駅を再現。
下り線側にしかないホーム、掘っ立て小屋のような駅舎がよく再現されています。
ひとつ前の小山工業高等専門学校の作品とは繋がっていないのが少し残念です。
お次はまたまた茨城県が舞台、上野学園中学校高等学校の作品。
一目見てすぐに分かってしまった…
お次は、英数学館高等学校の作品。
旧ソ連に実際したロケット基地がモデルらしいです。
なんかすごいぞ
なぜテーマがこれなのか尋ねると、この学校では毎年ロケットをテーマにした作品を製作しているそうで、先輩方の意志を尊重したそうです。
ロケットの発射台は可動!
焼き肉食べたい
紅葉した木々は毎日コツコツ手作りしたそうです。
山の上に建つのは島原城とのことです。
お次は、広島城北中・高等学校の作品。
秋の保津峡がテーマですね。
旧線が本線ですね
実際の旧保津峡駅は直線にありますが、コーナーでもいい具合にデフォルメされています。
続いてもテーマは保津峡で、京都共栄学園中学校・高等学校の作品です。
現在線が大胆に突き出しています。
かなり大胆に突き出しています
今回、保津峡をテーマにした作品がいくつかありました。
すべて紹介できないのが残念ですが、再現した角度や季節が異なると、テーマが同じでもまったく違う作品に見えるのが面白いですね。
続いては、海陽中等教育学校の作品。
雪の姨捨駅ですね。
大雪です
限られた空間に、自作した線路でスイッチバックが再現されています。
架線も張られていて手が込んでいます。
雪の表現は難易度が高いですが、複数の市販品を組み合わせて再現したそうです。
続いても雪が降る、渋谷教育学園幕張中学校・高等学校の作品です。
雪の質感がリアルです
樹木に積もった雪は、なんとチョークの粉だそうです。
「いくらでも手に入りますので…」って、それを使おうと思った発想が素晴らしいです。
お次は成城中学・高等学校の作品。
新国立競技場が完成していました。
これが新国立競技場か!(見たこと無いけど)
“見たことがある風景”はよくテーマにされますが、“これから見られる風景”はあまり無いと思います。
地下には大江戸線と地下道も2020年の設定で再現されています。
お次は、群馬県立高崎高等学校の作品。
草津の湯畑と賽の河原ですね。
水の表現がリアルです
水の表現をどうやっているのかを聞きそびれてしまいました…。
雪と同じく、水の表現は難易度が高いです。
お次は修道中学・高等学校の作品ですが…。
これは…あっ
シンプルな作品ですが、いちばん気になったのはストラクチャー。
TOMIXユーザーならばほとんどの人がお世話になったと思われる、木造駅舎セット、対向式ホームセット、木造跨線橋を使用していて、鉄道模型を始めた頃を思い出してしまいました。
ただ、ウェザリングして落ち着いたストラクチャーはいい味が出ています。
地面の表現も素敵です。
お次は、白梅学園清修中高一貫部の作品。
テーマはムーミン谷ですね。
誰がどう見ても115系
見ての通り、115系です。
車内を線路が通り、列車が走り抜けていきます。
車内も座席などが作り込まれていて、大変だけど楽しく作っていたであろう学生さん達の姿が想像できます。
次に、1畳レイアウト部門です。
その名の通り、たたみ1畳分のスペースに作られた作品です。
まずは、東京都立大崎高等学校の作品。
高さもあり遠目からもよく目立っていました。
高さがあると目を惹きます
なんと、作品の9割は紙で出来ているそうで、鉄橋やガーター橋も市販品ではなく、紙で自作したそうです。
下のほうにはHO規格の線路があり、一番上には森林鉄道も走っていました。
こういうレイアウトは、次にどこから列車が出てくるのかと、見ていて楽しいです。
地面には1畳という制約があるものの、高さには制約がありません。
ひとつの制約に縛られず、アイデア次第ではとても大きなレイアウトに見せることも可能です。
お次は、桐蔭学園高等学校の作品。
テーマは碓氷峠鉄道文化むらですね。
土台はもしや…
よく見ると、レイアウトの土台が釜飯の器です(笑)
展示車両も、完全再現とはいかなくも、雰囲気は十分出ています。
ここだけ見てもどこかわかりますね
1畳レイアウト部門最後に紹介するのは、白梅学園清修中高一貫部の作品。
テーマはあのジブリ映画ですね。
続いては、昨年から始まった「T-TRAKジオラマコンテスト」をご紹介。
こちらは高校生ではなく、18歳以上の個人が出展している作品です。
T-TRAKジオラマコンテストのコーナー
T-TRAKとは、日本ではまだあまり知られていませんが、世界的なモジュールの規格だそうです。
こちらは混雑が激しく、残念ながら写真は載せられませんが、作品のテーマや作り込みが、高校生達の作品とは一味違っていて面白かったです。
最後に企業のブースへ。
ポポンデッタからは、青いフレームのJOTのタンクコンテナがまもなく発売になります(待ってました!)。
他にも、新作のタンクコンテナが企画中らしいです。
いつも見ている風景がジオラマになっていました。
後ろにはホリプロ南田氏から贈呈された賞状が見えます。
KATOのステージでは、製品化が決定した「ななつ星in九州」の解説中。
よく製品化に漕ぎ着けられたと思います。
もう一度会場を一回りし、投票作品を決めて投票しました。
結果は明日には分かるので楽しみです。
さて、開場直後に入場したはずでしたが、時刻は13時過ぎ。
投票する作品を見定めるため、一回りどころか三回りくらいしていました…。
帰りはりんかい線、ゆりかもめ、バスといつも悩みます。
そういえば、ゆりかもめの国際展示場正門駅は再来年3月に東京ビッグサイト駅に改称するそうですね。
では、今日はこの辺で…。
今回はなかなり長くなってしまいましたが、会場の雰囲気は伝わりましたでしょうか?
鉄道模コンテストは明日まで開催されていますので、鉄道模型に興味がなくても、お近くの方は是非会場に足を運んでみてください。
きっと楽しい発見があるはずです。
タイトルからもお察しの通り、1910番は明日も行くつもりです…。