
20代の頃、代官山の蔦屋書店を訪れた時の感動を今でも鮮明に覚えています。
しかし近年、本や新聞の売上は減少し、街の小さな本屋は次々と姿を消しています。
そんな中、洗練された内装とカフェ併設で人気を集める蔦屋書店は、私たち本好きにとって最後の砦ともいえる存在です。
しかし、何度訪れても「本との新鮮な出会い」が少ないと感じてしまいます。
紀伊國屋書店やジュンク堂書店では、季節やテーマに合わせた「本フェスタ」や特集棚が組まれ、来店のたびに新しい発見があります。
文学賞受賞作フェア、旅行特集、食文化を深掘りするコーナーなど、つい手に取ってしまう仕掛けが巧みです。
一方で、蔦屋書店はおしゃれで落ち着いた空間設計こそ魅力ですが、本の並びが固定化されている印象が強く、「今日は何に出会えるのだろう」というワクワク感に欠けます。
確かにスターバックスとセットになったカフェ利用の場としては成功していますが、「本を選ぶ楽しみ」をもっと前面に出すべきではないでしょうか。
子育て世代には「脳科学」のアプローチで幼児教育の特集コーナーを作ったり、小学生の子供たちには「芸術」や「デザイン」の特設コーナーを設置してみたりして、TSUTAYAらしい試みに期待せずにはいられません。
また、若い世代にも届くZ世代向けテーマ棚を季節ごとに変え、40代以上の男女に届く懐かしさと発見を感じられる再読コーナーなどあると毎回ワクワクが止まりません。
小説愛好家が飛びつくような人気作家や地元で活躍している作家の直筆コメント付きサイン本フェアなども効果的です。
蔦屋書店だからこそできるオシャレで楽しむことができる「知的体験の場」があれば、SNSでの話題性も高まり、来店動機が強まります。
本を読むことはカッコいいんだとの思いを抱かせるチャンスなのです。
紙媒体の未来は厳しいですが、だからこそ「人と本をつなぐ空間価値」が重要です。蔦屋書店がもう一歩踏み込んだセレクトを打ち出せば、本好きの若者から大人の男女まで幅広く愛される場になるはずです。
スマホを手離す勇気も必要なんです。
本を手に取り、ページをめくるあの瞬間――その感動をもう一度、蔦屋書店から始めてほしいのです。
感動と新たな発見を求めて人は本屋へ立ち寄るのです。
ずいぶん昔ですが、蔦屋書店さんで、東野圭吾さんと出会い、ほとんどの作品を読むキッカケを与えてくれました。
また新たな好奇心の発見を期待しています。
ただ、コーヒー類をカスタマイズするために行っているのではありません。新たな知的好奇心を満たすために行っているのです。
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