5月下旬、福岡市内の美容専門学校で、BBQ(バーベキュー)の火が着衣に燃え移り、4人が病院へ搬送され、うち1人が亡くなる痛ましい事故が起きました。
原因は、BBQコンロの火が消えた?消えかかった?ため、消毒用エタノール(アルコール)を炭に直接掛けたとのこと。
現職の消防職員として、何と言えば良いのか…言葉が見当たりせん。

この事故に関しては、報道はもとよりSNSでも糾弾されてるので…コメントは控えます。
ではここで、熱傷により亡くなるのがどれほど辛いものかを、救急隊目線でお話しましょう。
身体に炎が燃え移り、亡くなる…いわゆる焼死と呼ばれるものですが、コレ、かなりヤバいです。
どうヤバいかと言えば、凄まじい苦痛を伴うからです。自身、焼死の経験はありませんから、これは過去の事故事例の体験からの憶測でしかありません。
その一つに灯油を被っての焼身自殺(消防では人体火災と呼びます)がありました。
『女性が全身火傷を負ってる…』との指令で出場。現場には毛布にす巻き状態の女性…自宅で灯油を被り自身に火を放った事が推測される状況でした。この女性、物凄い熱さだったのでしよう、苦痛に耐えかねたのか、火を揉み消すべく毛布に身体を押しつけ、何度も寝転んだ形跡がありました。化学繊維の毛布は熱で溶け、身体に巻き付いたまま。首から上と下半身が露出した状態…もちろん皮膚は真っ黒です。
ところが、この状態でも生きていたのです。呼吸をしている様子も見受けられ、即座に搬送…もちろん救命センターです。
病院に到着し、皮膚に密着した毛布を丁寧に剥がし、同時に気管挿管され、多くの医師が集まり救命処置が続きました。が、結局、数日後、残念ながら亡くなってしまいました。生きている間、苦痛を伴ったことが想像できます。
身体、つまり皮膚表面が焼けても中まで一気に焼ける訳ではない…つまり、脳はある程度機能を保っているので、痛み苦しみを感じるはず。コレ、正に生地獄と言っても過言ではないでしょう。
この事を考えると、日本が経験した戦争なんて恐ろしいものです。日本家屋は木造なので、空襲により重い爆弾ではなく軽い焼夷弾(中に油が入っていて付近を焼き払う)を無差別にばら撒かれましたが、コレにより罪のない大勢の市民が焼け死んだのです。また、戦地では火炎放射器で焼かれる日本兵もいました。塹壕から這い出てきた日本兵目掛け、火炎放射器を噴射するのです、まるで虫けら退治の様に…即死でないだけに、想像を絶するし苦しさだったろうと思います。だって、お湯をこぼしただけで「熱いっ!」って騒いでしまうほどですから。
少々話が脱線しましたが、BBQ事故を引き合いに出し、申し訳なく思いますが、とにかく、熱傷はキツいって話でした。
この事故で亡くなった学生さんのご冥福を祈ると共に、二度とこの様な愚行が行われない事を祈ります。
追記)
5月に起きた事故が、何故6月に発覚したのか判りません…また、あるメディアによれば「事故後もBBQを中止にしなかった」なんて報道も…どこまでホントか知る由もありませんが、胸が痛くなるニュースでした。








































































