福岡で開催された第15回日本抗加齢医学会で、白澤卓二氏のセッションがありました。
ジョコビッチの話が出てきて、とても納得しました。
「ジョコビッチ」 「グルテン」 で調べると、もはやまた流行りか？
まだまだこれからも続きそうなニュースが多く目に付く。
グルテンフリー食でテニスの成績を上げ始めたらしいです。
グルテンとは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物に含むタンパク質のこと。最近は精製された小麦粉の製品が多いため、グルテンアレルギー（過敏症）になっている現代人が多い様子です。
グルテンがもたらす腸と脳の炎症について記載されています。
すなわち、グルテンがもたらす腸の炎症は脳血管へ届き、脳の炎症、脳機能・神経機能の働きを悪くするとのことです。
注意欠陥性多動障害（ADHD）や、自閉症、パーキンソン病、認知症など、列挙するとキリがないほどの病気に関与していると。
抗グリアジン抗体陽性小脳失調症（グルテン運動失調）と言うのもあるらしいのです。⇒Wikipedia
Wow！！他人事じゃぁ、ない！！目の前の子どもや選手、そして患者さん、、、いや自分が？
「Spectrum of gluten-related disorders: consensus on new nomenclature and classification」の中に、Gluten ataxiaの項目があり、
「Like CD, it is an autoimmune disease characterized by damage to the cerebellum resulting in ataxia. （“グルテン運動失調は” セリアック病のように、小脳のダメージによる運動失調の特徴がある自己免疫疾患）」と記載されています。
もちろん、これらの病だけでなくいろんな病気との関連があり過ぎて、ホンマかいと思うけど、
小麦産業の実態を調べると、マトモな意見か、はたまた単なる流行なのかは一目瞭然ですねぇ！
さて、ここで感じるのは、、、
運動パフォーマンスの低下予防に、精製穀類の過剰摂取（と腸の炎症）を如何に制御していくか。
現代には甘いお菓子や菓子パン、うどんにパスタ、ピザなど血糖値を急上昇させる小麦粉を中心とした食品が多くて、
加工食品や保存料てんこ盛りのスーパーの惣菜でカロリーは摂れるけど栄養欠乏になっていくであろう現代食卓事情が多くて、
そんなものばかり口にさせられる成長期の子どもに、
授業で集中を？
友達にやさしく？
部活動で成績を？
誰が止めんのよ、変な日本の食事情。
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脳の神経伝達を邪魔させるのであれば、
授業中の集中力や、ジョコビッチのようにスポーツパフォーマンスに悪影響が及ぶのはもとより、
理学療法士としては、脳神経系障害の患者さんのパフォーマンスにも悪い影響があることが容易に想像がつきます。
いや運動器疾患（骨折）の方でも、脳の運動命令で動いてるわけだし。W(`0`)W
反対のことを考えると、
神経機能向上のためにはどんな食事コントロールで攻めようか、なんてことの期待と想像が膨らみます。
もちろん、病態管理のための治療の必要性は前提として、
そろそろ低栄養に対するカロリー補充栄養療法から一歩突っ込んで、
機能改善や運動パフォーマンスのための食事療法があることに目を向けるべきと思いたいです。（私見）
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今日、五十肩でお困りの患者さんの肩を理学療法しながら思ってたわけですが、
⇒ 関節内副運動を生み出すために萎縮した深部組織や筋線維内の毛細血管の循環を改善するために療法士のハンドリングが要るわけで、
⇒ 血液循環が改善したところに栄養と酸素が行きわたれば血管の再生を促しやすくなるわけで、
⇒ その栄養自体が、萎縮筋の活性酸素を消去する抗酸化素材が含まれていたり、筋組織や細胞膜を形成する良質のタンパク質や脂質が含まれていたら、なお効率が良いわけでして。
萎縮を量で捉えて低栄養に対する栄養補充をエネルギー出納で判断する現在のリハビリテーション栄養的な発想を超えて、
筋萎縮を「機能」といった質で捉えて、筋機能の改善を優先とする栄養補充も夢ではないような気配を感じた、抗加齢医学会でした。
なぜかって、
筋肉量ではなくて筋の機能（筋力）の低下が認知面や運動機能面を左右するのだから！Sarcopenia and impairment in cognitive and physical performance(Clin interv Aging 2015)
量じゃない、質！
メシも！！
Masa