昨年の福島第一原発後に、福島へ何度かボランティア活動に行っていた知人が、最近、鼻血が出るようだと聞きました。
普段の仕事の忙しさもあるらしいので、一概に数回行った放射能の影響とは決めつけられませんが、
可能性の話ですので、やはり気になるモノです。
点滴療法研究会は、2011年3月29日に既にステートメント(公式声明)を発表しています。
⇒「放射線被ばくに関する公式声明 」
こちらでは、
「長期にわたる低濃度放射線被ばくにより生じうる健康被害を抑え、可能な限り次世代への影響を防ぐため、該当地域に居住する国民にビタミンCなどの抗酸化サプリメントの摂取を提唱する。また、高濃度放射線被ばく環境で働く作業者の健康を守るために、直ちに高濃度ビタミンC点滴療法と抗酸化サプリメントの摂取を導入すべきである。」
と言われています。
この声明を何部かプリントアウトして職場に持って行ったけど、
看護婦さんでさえ、「ふーん…」、と交わされた記憶があります。
リハ職に関しては…、僕の栄養やエイジングの話なんて耳にすら入ってなかったでしょうね。
悲しくなるから何も語りませんが。
さて、鼻血の出る経緯の放射能との関連ですが、
ハッキリ言うと、よく分かっていない現状のようです。なぜなら、仕事の疲れや他の生活環境因子による悪影響もないとは言えないからかなぁ、と思っています。
ただし、放射線により細胞(DNA)が損傷しやすいのは事実であり、直接的な遺伝子損傷と、慢性的(間接的)な損傷があるようです。
放射線が体内の細胞の水分子から活性酸素を発生させて、遺伝子を傷つけるとな。
要するに、細胞分裂が活性な人(子どもや妊娠の可能性のある女性)はその影響を受けやすいということです。
そこで、ビタミンCの摂取もしくは点滴がエビデンスレベルで推奨されております。
いくつかの論文をPECOでまとめてみます。
Evidence①
P: 食後に血液採取をし、白血球に放射線を照射する被験者に対して
E: 朝食時にビタミンCを 体重1kgあたり35mg (体重60kgならビタミンC2.1g) 摂取すると、
C: ビタミンCを飲んでいない時と比較して
O: 遺伝子の傷の数が減少した
(Effect of diet and vitamin C on DNA strand breakage in freshly-isolated human white blood cells .)
Evidence②
P: 14Gyの放射線を照射するマウスに
E: 体重当たり150mgのビタミンCをを3日間与えておくと
C: 通常食のみの群と比較し
O: 42%が生存した。通常食群は全マウスが死亡した
Evidence③
P: 放射性ヨウ素131を注射(内部被ばく)したマウスに
E: ビタミンCを注射や食事で与えると
C: 与えない群と比較して
O: 精子の放射線に対する耐性が2.2倍強くなった
(Vitamin C as a radioprotector against Iodine-131 in vivo .)
要するに、随分前からビタミンCの効果が研究されているようです。
それを、この危機に陥った日本が目を向けることを、何が阻害するのでしょう。
上層部の意見?しがらみ?制度?個人的なプライドに地位?
今こそ栄養の情報にアンテナを張って自分から体得しようとする姿勢が、特に非常事態に陥ってしまった日本に住む人にはあるんだと思いますが。
(⇒平成23年7月16日記事 放射能と日本食 )
僕らは後は老けるだけ。
だから何より、次世代への影響を出来る限り防がないといけないんですわ。
ただそれだけ。
点滴療法研究会が紹介しているビタミンC摂取量です。
↓
ちなみに、私が飲んでいるビタミンCです。(MSS社製品)
1本で1000mg。約80円。
いい加減に、日本の1日摂取推奨量の10mgを改変してほしいものです。
日本人の食事摂取基準(ビタミンC)2010年版 ⇒ PDF (厚生労働省)
Masa