リハビリ対象者を分子整合栄養医学的に考察中 | リハビリ茶屋

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AST ALT は肝臓の細胞が壊れた時に血液中に流れる酵素なので肝障害の指標として読み取られる。生化学的にはアミノ基転移反応を触媒する酵素。

一般的にはこれらの値が上昇していると「肝機能障害」と判断されます。


アポ酵素としてのASTALTは不安定ビタミンB6と結合してホロ酵素にならないと血液中で活性を維持できずに(特にALT)、プロテアーゼに分解されやすくなるみたい。

故に、血液検査結果では低値で、たいていASTALTとなり易い、と。

分子整合栄養医学では生化学的仮説として、ASTALT値が低い場合や測定値に差があった場合にと“ビタミンB6不足”と考えるようです。

これは、ASTALTはアミノトランスフェラーゼというアミノ酸の利用に関わる酵素に属し、アミノトランスフェラーゼに活性を持たせるために、ビタミンB6が補酵素として働くためである。

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あくまでも私見ですが、

リハビリ対象者は、ASTALT値が低い方が多い(normal low)

しかし基準値内だからと「問題ないですねー、と主治医に言われた(ので安心)。」という方が殆ど。




ビタミンB6は種々のホルモンやタンパク合成のほか、神経伝達にも関与する。

筋肉は肥大を起こすことが強化の全てではなく、運動単位 の伝導効率が向上できれば1セッションのリハでも歩けなかった方が歩けたり、上がらなかった肩が上がったりすすることを経験します。




そういった視点から、神経伝達やアミノ酸合成に必要なビタミンB6に注目しています。


血液データに不適合があれば、リハビリの取り組みが非効率なのは容易に想像できます…。




麻痺の改善がなかなかしていかないなぁ…、という方は大抵、タンパクの不足もしくは代謝不良の背景にビタミンB6不足があるような気がします。(麻痺に限らずですが。


また、神経細胞や神経鞘を形作る脂質に重要なコレステロールの低値と、

コレステロールが少ないことで赤血球の形が崩れることによる貧血(もちろん鉄・葉酸・ビタミンB12の低値も)が多い気がします。








その視点から考えると、クライアントの身体機能回復の可能性がもう少しあるような気がするのです。


「諦めたらそこで終わりです」


本格的にデータを集めてみようかな。





Masa