患者の持つ物語 | リハビリ茶屋

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理学療法士/抗加齢指導士のエイジング情報

日本は「医学」という場合に近代科学の考え方が非常に強く、医学を勉強すること=近代科学的になる。


実際の臨床場面になるとそれだけではなく、人との関係が生まれる。


患者さんのほうも医師との関係を期待しているし、また患者さんは孤立した人体ではなく、たくさんの関係の中に生きている。


すると医療は近代科学だけではどうしても十分にいかない


人間関係を大切にすることを前提にした場合、別の体系、例えば「医療学」が必要になる。これは医学とは分野が違う分野となる。





「医学」の面しか持ち合わせていないことで最も多く陥る事態は、患者さんがひそかに持っている物語と医療関係者の物語がかみ合わないこと。

患者さんは「もっと悩みを聞いて支えてほしい」。

医師・コメディカルは「薬だけ飲めばいい、治療指導に沿ってくれればいい」。





ある物語に基づいた治療をしていても、その物語が破綻してしまった時、医師が物語を1つしか持っていないと治療が行き詰まってしまう。

医療現場で大事なのは、患者さんの話を十分に聞くなりして自身の病気について「どのような物語を持っているのか」を知ろうとすること




【参考】 Narrative Based Medicine 医療における「物語と対話」  河合隼雄氏・斎藤清二氏対談






この点は毎日患者さんと接触するリハスタッフの方が関係性を作っていきやすいでしょうし、その重要度は高いですね。

てなことで、メンタリング の考え方が大切なんかと。





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