話題のレスベラトロールよりAutophagyを | リハビリ茶屋

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6/12のNHK「あなたの寿命は延ばせる~発見!長寿遺伝子~」という放送以来、レスベラトロールを食ったら寿命が延びる、という短絡的な概念が巷で流行っています。



Aボタン押したらジャンプするマリオみたいな反応は、ヒトでは起きません!



長寿の線虫という虫やアカゲサルから、短命のそれらとの違いは何かと調べたら、長寿遺伝子(サーチュイン)というのが発見されたことをきっかけに、


Caloric Restriction(CR:カロリー摂取制限)をしたらその長寿遺伝子が増えた、という発見だけでなく、


CRしなくてもレスベラトロールという物質の摂取で同じ効果があったというだけの話。





レスベラトロールは赤ワインに入ってると言われるものの、


サーチュイン遺伝子を発動させるためには何十~何百本の赤ワインを飲まないといけないらしい。


長寿遺伝子発動の前にアルコールで細胞がやられるでしょうね。(゜゜)






また、長寿遺伝子が発動しても、Autophagy(細胞小器官(オルガネラ)内の使用済たんぱく質を分解して再利用するエコな反応)が働かなければ、長寿に結びつかない


Autophahyを上手く発動させることが大切のようですね。

Longevity-relevant regulation of autophagy at the level of the acetylproteome.



納豆など発酵食品(味噌とか)に入ってるらしいスペルミジンや(⇒Determination of biogenic amines in Korean traditional fermented soybean paste (Doenjang).


ウコンに入っているクルクミンという物質にAutophagy発現の可能性があると。

Does autophagy take a front seat in lifespan extension?




ということで、レスベラトロールとスペルミジンの長寿作用は異なるようですね。

Spermidine and resveratrol induce autophagy by distinct pathways converging on the acetylproteome.







要するに、腹7~8分目で食事(時には小食~プチ断食でAutophagyを発動(身体細胞の掃除))しながら、


運動で代謝反応を上げつつ、脂肪細胞や筋細胞からホルモン用因子を分泌させて


健康体を目指しましょう、という当たり前の話





Masa