『無いようで在る、在るようで無い』 | リハビリ茶屋

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理学療法士/抗加齢指導士のエイジング情報

大腿切断患者さんのリハビリ担当となりました。


手術からまだ2週間。




Bossから「Body image欠如に注意」、という指令を受けて、いざお部屋へ。




やはり、幻肢痛 があるとのことです。


「痛みはあるけども、足の無い部分にある。無いのに、ある。」


予想通りの表現を、この患者さんはされました。




幻肢痛の原因はいまだにハッキリしていませんが・・・、


Body Image、脳の身体マッピング関連の考え方が自分としてはしっくりきます。



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ヒトは筋肉の重さや柔らかさ硬さ、筋紡錘や皮膚の伸張具合やシワ、関節の圧や滑り具合、筋膜の伸び縮みなどなど…、


身体というものの存在を固有感覚として知覚して、


各情報を脳の感覚運動連合野を中心に統合し、筋収縮として運動出力に変換していく過程の中でアフォーダンス を創り出し、身体というものを世界(環境)と調和させていく。


と言われています。






そんな観点で身体(四肢)の存在を捉えると、


昨日まであった足が、「無い」という感覚は、おそらく解剖学や運動学など目に見えるものからの解釈では解決策がでないのではないか、と感じています。 





よって、


感覚運動経験を養えるTaskの提供を心がけます。


治療戦略としては、


感覚運動の体験から自己身体に対する注意向けと四肢イメージの再構築から、身体各部位の位置感覚の再獲得を目指し、環境への適応を身体反応として自律的に行えるようにすること


大腿義足の利用はまだ未定ということなので、ひとまずそれらの再構築から動作獲得を目指します。




まだヘタレですが、結果に結び付けてみたいと思います。






Masa