【拳之大要八句】考察① | 永心道空手のブログ

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人身同天地   血脈似日月

 

法剛柔呑吐   身隨時應變

 

手逢空則入   馬進退離逢

 

目要觀四向   耳能聽八方

 

 

①人身は天地に同じく、血脈は日月に似たり。

②法は剛柔と呑吐にして、身は随時応変する。

③手は空に逢えば則ち入り、馬は進退離逢す。

④目は四向を観るべく、耳は能く八方を聴くべし。

 

 

『武備志新釈』によれば

〝中国の伝統哲学に「天人合一」というのがあり、武術においても「人身一小天地、天地一大人身」の考え方がある。

すなわち人身は小さな宇宙であり、大宇宙(自然界)と同じく陰陽の二気が充満し、その法則に従って体内を周流するとともに、大宇宙と一体化しているという思想である。

人は大自然とかけ離れては存在し得ず、逆に大自然の中にその運動法則を探すべきである。

それが「内外合一」であり、また主観(意識)と客観(技法原理)を統一するということなのである。

こうした考え方は、武術修練における時間や場所の設定まで及んでいる。

 

血脈(気、血の循環)もまた自然の法則に従い、一刻も停止することなく日夜体内を周流している。〟

とあります。

 

中国哲学に限らず人身は小宇宙であるとは周知のところ、生命誕生の奇跡から細胞は新陳代謝を繰り返し、やがて死んでいくまで想像を絶する宇宙規模の変化が体内で起こっています。

まさに人身は大宇宙の中に存在する小宇宙であり、双方一体とする思想は極めて自然と考えます。

 

〝主観(意識)と客観(技法原理)を統一する〟とある拳之大要八句①の項目は、まさに武術を学ぶ上での〝きほんの基〟であるといえるでしょう。