大人の対応 | 栄作文

栄作文

斎藤栄作の文

「ディズニーのDVDを借りたい。」

と、娘にせがまれTSUTAYAに行った。
ぶっちゃけもう何度も同じモノを借りていて、飽きないのかと心配になるのだが。同じモノでも何度も借りて何度も観たいのだそうだ。いっそ買ってやればいいのだが、買えば買ったでいつか必ず観なくなるわけで……。

で。

いつものごとく数本選び、レジに並んだ。
時間帯がのんびりしていた為か、3つあるうちの1つしかレジは開いていなかった。店員はそこに一人、もう一人は背中を向けて別の作業をしているようだった。

私の前には、一人の女性が清算していた。


店員1「全て一週間のレンタルでよろしいですか?」
女性 「はい。」
店員1「カードをお借りします。」


と。
店員がカードをレジに通すと、どうやら前回借りたDVDの延滞が発覚したようだ。かいつまんで説明すると、返却期限は○日の午前中まで。しかしその午前中に返却する場合は返却ボックスではなく、直接レジに返却しなくてはならないというルールになっている。どうやらその女性はそこを怠り、返却ボックスに返してしまった為、延滞が発生したらしい。

女性は当然のようにゴネる。


女性 「私、ちゃんと午前中に返しました。」
店員1「でも返却ボックスではダメなんです。」
女性 「そんなの知りません。」


と、背中を向けていた店員も加わり、返却ボックスに下げられている注意書きを持って来て……。


店員2「そう言われましても、ここに書いてありますし。」
女性 「私、ちゃんと返しました。」
店員2「レジに返して頂かないと。」
女性 「レジに返しました。」
店員1「え?でもさっきボックスに返したって……。」
女性 「レジに返しました。」
店員2「どんな店員が対応したか覚えてますか?」
女性 「覚えてます。あなた達ではありませんでした。」
店員2「でしょうね。」
女性 「ちょっと電話していいですか?」


と、誰にだかわからない相手に電話をかけ始める女性。もういいだろう?そろそろ後ろに並んでる私に気づいてくれ。いや店員、お前らだよ。二人いるんだからどっちか気づいてこっちに対応しろっ!!


店員2「もうし訳ありません。」


やっと気づいた。


店員2「暫くこちらのレジの方は閉めさせていただきます。」


と、「休止中」の札を唯一開いていたレジにかけやがった。




うぉいっ!!




ふざけんなよ。全部閉めたら俺はどうやってこのディズニーのDVDを借りればいんだ?お前ら二人いるんだからどっちかがこっちに対応せんかいボケカス、おうっ!!

……的な事を丁寧に説明した。
だって大人だから。
すると別のレジを開けて、対応してくれた。




当たり前じゃボケっ!!




他にも言いたいことは山ほどあったが、抑えた。
娘も一緒だったし。
なんといっても大人だから。