サクラサク?息子の入試結果① | ドイツ、悪妻愚母のよもやま話

ドイツ、悪妻愚母のよもやま話

主婦にして家事はおざなり、興味あることだけ、猪突猛進の悪妻愚母のドイツ生活

 我が家の長男、16歳の息子は3月の初めに人生初めての受験をした。

 その結果が郵送で送られてくるのが、3月の終わりと言われていたのだが、実際に手紙がやって来たのが、一昨日の4月3日だった。

 

 息子と二人で外から帰ってきたところ、ポストに朝にはなかった封筒が一通入っている。宛名を見たところ、息子の名前が。ついに合否通知がやってきた!

 はやる胸を押さえ、まずは家に入ってソファに一人座り、封筒に手を合わせ神頼みする私。

 「神様、どうぞこの封筒の中身が良い結果でありますように。お願いします。お願いします、ナムナム」

 

 それから隣の部屋にいた彼に封筒を持って行ったところ、不意を突かれたのかギョッとした顔をして、なかなか封を切らない。

 「あんた、どうすんのよ」

 「いや、上に行ってパパに見せよう」

 どやどやと上の階にいる旦那の部屋に上がっていく私達。

 「ちょっと、あなたッ。ついに通知が来たのよッ」

 旦那に黙って封筒を渡す息子。

 「なんだ、お前たちは。誰一人として封を切る勇気がないのか」

 そういう旦那自身も実はドキドキしてるに決まっている。

 旦那がそろそろと封を開ける間、私はこの1年のお受験狂騒曲を思い返していた。

 

 といっても、日本の高校や大学受験に比べたらだいぶ緩かったと思うのだが、なんせ我が家では初めての受験。将来を決める大きな一歩であることには変わりなく、親子共々それなりにストレスはあった。

 

 息子は今年レアルシューレの10年生で最終学年。クラスメート達はほとんどが卒業後働く道を選択したらしいのだが、のんびりした性格のうちの息子は特につきたい職業もなく、これといった将来の展望も持っていなかった。

 それが1年前、小さい頃通っていたアトリエの絵の先生に、近くの都市にある高校専門学校のデザイン科に進学するのはどうかと提案を受けた。

 

 息子は昔から工作が得意で、レゴブロックなど組み立てるのが好きだったから、それもいいのではないかと私達両親がまずそっかりその気に。

 クリエイティブな分野ってワクワクするし、息子の性格にも合っているのではないか。どんな進路を選ぶかは入学してからゆっくり決めたらいいし、これが息子にとってベストの選択肢ではないか。

 

 学校説明会の日に訪れた学校にも大変いい印象を受け、私たちの中ではもうここしかない感じ。

 息子は「そうだなあ」とのらりくらり交わしていたが、結局他の道も見つからなかったのか、この学校のデザイン科を受けることに同意した。(続く)