なぜかというと、そういう世界は科学の発達と共に、原子力による巨大なエネルギーを扱うようになり、時空や場などの基本的宇宙の理解が進むにも係わらず、精神的にはまだまだ独占的で排他的な未熟な状態(カテゴリー1)にあるからです。
一つ間違えば、自滅しかねないのです。
それどころか、開発の名の下に、他の世界を破壊しかねません。
そんなの自分の責任でしょ?
ほっとけばぁ・・・。
と、地球がほっとかれたら、みなさん、いい気しますかぁ?
エルフィア人は、それに「ナナン(否)」と答えます。
ほっとけないのです。
だから、地球を支援しようと考えてくれるんですねぇ。
立派だぁ・・・。
泣いちゃいます。
だけどもです。
よぉく考えて行動しないと、自分たちがやられてしまいます。
相手は猛獣ですからねぇ・・・。
がおぅ!
実は、地球人は野蛮な猛獣と見なされているようなんです。
と言ったら、無茶苦茶、腹が立ちますか?
それとも、さもありなん、と思われますか?
わたしは悲しいです。
ユティスは地球の現状を視察することが使命なんですが、日常的な面会相手に宇都宮和人を選ぶんです。
お話では、「オレ、特になにかあるわけじゃないし、なんで、コンタクティーに選ばれたんだろう?」、と彼が自問したり、アンニフィルドに聞いたりします。
ホント、不思議に思いますよね?
なんだって、ごくごく普通の人間に会うんだって・・・。
もっと国のトップ権力者の総理大臣とか、大統領なんか、科学者とかに会えば、効率的でいいじゃないかって。
でも、よく考えましょう。
異星から来るってことは、政府にとってはパスポートとビザを持ってないということなんです。
これって、もしかしてヤバイかも・・・?
そう、即バレです。
不正入国、入国管理法違反の重大犯罪になるんですねぇ・・・。
とっ捕まえられて、有無を言わせず、強制送還。
ええ、異星にどうやって強制送還するのかって?
あは。
地球人にはできませんよねぇ・・・。
そんなんだから、堂々政治的VIPはおろか、どんなVIPにも会えません。
よしんば地球に来れたとして、路上で警官の職務質問なんか受けたら、即刻終わりです。
おまえはだれだ?
異星人です。
よぉし、わかった、あの世に送ってやる、インベーダーめ!
ずっどぉーーーん!
こういう野蛮な状況になれは、異星人にとって、非常に困る状況だと思うんです。
自由に行き来する権利もない世界なのかぁ、ということです。
もう一つは、ハイクラスな人は、地球人の平均的な人間、つまり一番地球人らしい人間から相当かけ離れているからです。
一般の人は毎日運転手月のRR(ロールスロイス)を乗り回さないし、メイドや執事付きの生活もしていませんし、シンポジウムで学者相手に論文も発表しません。
こういう人たちは自分の既得権利を絶対に放しませんしね。
ユティスが、「ごくごく普通の人こそその世界を代表する」、といっているのはそのためです。
普通の人を見ていると、その世界の文明の本当の姿が見えてくると言うんですね。
「あまねく人々が享受していないなら、それは意味ある文明とは呼べません」
うーーーん、ユティスはスゴイですねぇ・・・。
それで、ユティスは和人をコンタクティーとして選ぶわけです。
和人の文明を表すものはなにかというと・・・。
乗用車(ソヨタ・カローナ)、PC、そしてスマホ、とまぁ、こんなものです。
そういうわけで、異星人は、政府に目を付けられないようにして、平々凡々な人間にそっと会って、地球の現状を把握しようとしてるんです。
ユティスは命がけの大変な任務に就いているんですよぉ・・・。
これは、このお話だけのことですが、もし、本当に異星人が地球に来ててですよ・・・、そんな風に地球を見ているとしたなら、ものすごく、悲しくないですかぁ?
※ノリックの『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』 本編は『小説家になろう』に連載中です!