♠PCから突如、超大切な攝りたて写真数百枚のフォルダが消えた


 Windows 11で昨日、驚くべき事故が発生した。吾野緒濫人は頭をプルプルと小刻みに震わせ、「そ、ソ、そんな、ソンナバナナ……」と口走ることすらできないほどの失望感に襲われた。

 「せっかく関西まで行って、雨が降りそうな六甲の山の、最深部の、瀬織津姫を裏で祀っているという六甲比命大善神社と、真っ二つに裂けたタマゴのような雲ヶ岩、そして知らなかったが頂上の熊野権現の巨石の碑の写真が消えてしまうなんて……」

 緒濫人は、六甲山で何か罰当たりなことをしたのだろうかと考えたりした。事の経過を申し上げる。

 ・iPhone(カメラ)とWindows PCを接続。
 ・WindowsからiPhone中の写真データを切り抜き。
 ・Windowsの作成フォルダに貼り付け(約300以上)。
 ・その後事故が発生した。
 ・Windowsから貼り付けた写真データの日付が正しくないと思った。
 ・撮影日付が正しくないような気がした。
 ・フォルダを右クリックすると、メニューに「元に戻す」があった。
 ・「……ん?」と思って、ちょこっと「元に戻す」をクリックした。
 ・一瞬でフォルダが消えてなくなった。
 ・「元に戻す」でiPhoneに戻ったか?
 ・iPhoneからデータは抜けるが、WindowsからiPhoneへは移動できない。そのことは知っていた。
 ・だから、iPhoneには切り抜いた肝心のデータは戻っていない。
 ・Windowsのごみ箱を漁った。ない、ナイ、無い、跡形もない。
 ・どこか他のフォルダに入ったのか? ない、ない、ない。
 ・頭がパニックになった……。
 ・何とか復元する方法はないか?
 ・Windowsのハードディスクから復元する方法はある。
 ・iPhoneにも消失データを復元する方法はある。
 ・iPhoneでできるというPCソフトをインストール(無料)した。

 

♠藁をも掴む心境――失望・失墜から諦めきれないあがき

 やってみると、短時間で検索が終わり、復元したデータ数が出ていた。数は250点程度。この数字は、実際にiPhoneにある数にすぎない。これを復元するには、1万円くらいの有料版をおすすめされた。やめた。
 Windowsからの復元方法は……? いくつかあるが、怪しいものがたくさんある。もしできなければ、専門のPCデータ復元の専門店にハードディスクを持ち込めば、かなりの高額で復元ができるかもしれない。
 ふと目に留まった復元ソフトがあった。

 EaseUS Data Recovery Wizard Professional

「EaseUS」はこれまで、ハードディスクからSSDへの換装で何度もお世話になった信頼のおけるブランドだったので、「ひょっとして……」とダメ元で期待した。
お試し版があったので、すぐにインストールし、ターゲットのデータが消えたフォルダを指定して復元の指示を出した。

 お試し版だが、機能はフルに入っている。そこにフォルダに見えているデータの数と容量が出てきた。たぶん間違いない。が、問題はその見えているファイルではなく、消えてしまった、PCで見えていないデータである。その見えていないデータの検索が始まった。1時間くらいかかったろうか? 何と、250ほどのファイルしか見えていないのに、検索したデータ数は60万と爆発的に膨れ上がり、1BTに迫るほどの容量が示された。

 

♠出来た! 泣いて喜びたい金を払う価値がある復元ソフト

 ひょっとしたら、これなら消失データを復元できるかもしれない。
が、ここから先、復元するには次の二つが必要だった。

 ・復元データを保存する1GB以上の空きスペース。
 ・復元を実行するための有料(¥11,781)ライセンスキー。

復元できそうな予感がしたので、選択肢は一つ。サブスク1年を購入し、データ復元を開始した。

 その前に、SSDやハードディスクを、既存データを移動させるなどして復元のための1TBくらいのスペースを作成。あとはEaseUS Data Recoveryが検索した巨大な数量とサイズのデータ復元を実行するだけだった。
 問題は、どれくらいで復元できるかだ。
 始まったが、1%復元するのに何分か何十分か、気が遠くなりそうな時間がかかった。1時間経過~、なかなかほとんど進んでいない。夜中までかかるかな? と思ったが、終わったのは翌朝だった。たぶん半日くらいの時間がかかったことになる。

 果たして、私が期待した、私にとっては宝物のように大事な消失した写真データは、復元されていた。
どこにあったのか?

 EaseUS Data Recoveryが復元したデータは、三つに分かれていた。

 ・ディスクそのものの復元(現状)。
 ・ファイルパスの紛失。
 ・再構築されたファイル。

 データが見つかったのは、三つ目の「再構築されたファイル」内だった。開いてみると、オーディオ、ドキュメント、ピクチャ、ビデオ、メール、圧縮のフォルダがあったので、ピクチャを開くと、数十もある拡張子のフォルダがずらり。その中から「jpg」拡張子のフォルダを開く。すると、ソフト別のたくさんのフォルダや画像データが、途方もない量あることが分かった。そのフォルダ名を見ていくと「APPLE」があった。iPhoneなどのjpgがあるはずだ。

 開くと、またまた途方もない写真データがある。どういう順番なのか、撮影日付順でまとまっているといいのだが、バラバラ。なぜか? Windowsでは、作成日時が先に出ていて、何とすべて復元した日付になっていて、まったく役に立たない。一番必要な情報は撮影日時なのだが、デフォルトでは見えない。そのため、上のバーにカーソルを当て、右クリックメニューで、表示させたいデータ項目メニューが、これも途方もないくらいたくさん出てくる。この中からずっと下の方を探すと、「撮影日時」があるので、これをアクティブにすると表に出てくる。この撮影日時で並べ替えを行えば、時系列によりデータを知ることができるようになる。

 するとその中に、やっと消失した一連の写真データ(200~300)を救い出すことができた。
余分な時間と余分な金がかかってしまったが、一度は失望し諦めかけた大切な宝物が手元に戻った喜びは、測り知れない。

 今後、万一大事なデータがPCから消えたとしても、復元できる可能性が高いことを知った。サブスクで腹が立つが、万一の場合はEaseUS Data Recoveryを有料サブスクで使用しても、その価値は十分にあると思った。信頼のおけるソフトである。