L字のシナリオ
今日も早朝に目覚め、目が痛い。そして充血している。
といってもNYは月曜日って事で、いちおー確認してみる。 するとWSJには息切れの予感がしたのか(市場)、弱気なタイトルが載っていた。
Markets Pull Back Sharply (june15 2:45pm/WSJ)
The Dow Jones Industrial Average recently traded down215 points, or 2.4%, at 8584, led by steep declines forAlcoa and DuPont.The S&P 500 dropped 2.7% to 921. All its sectors slumped, led by drops of about 3% in its basic-materials, industrial, and energy sectors.TheNasdaq Composite Index fell 2.8%.
DJ30は、アルコアとデュポンがトレードダウンをリード。 SP500も素材・資本財・エネルギーセクターがリードし、全てのセクターが落ち込む。結果921ポイントまでダウン。そしてナスダックも下げた、と白旗の見出し。
「鋭く後退する市場」というタイトルなんだけど、記事ではさらに3月9日から34%持ち直した株価に、弱い経済指標が水を差す、とシビアな論評。
そしてロイターからはお馴染みの3者。
シラー教授は常に多くを語る必要はない。「まだ下がる」の一言だけで一日の仕事が終了する兵(つわもの)と化している。
「弱い指標」で頭打ち
急ピッチで騰げてきたSP500は、直近の15日営業日、「925-950レンジ」で彷徨っていたんだけど、925potの支持線を割り込んできたようで、確かに失速の兆しにも見える。
弱い経済指標が水を差す、という事なんだけど(WSJ)、10日ほど前には米5月失業率が9.4%だった事が発表された。 2ケタ寸前の米失業率なんだけど、このまま増加すると仮定した場合、過去のパターンから推測すると、今後SP500は下落基調になるものと思われる。 統計(SP500と失業率)では、見事な相反関係となっている。(下図)
そして今週は、先月の住宅着工件数やら住宅ローン申請指数の発表があるんだけど、「いくら売れても差押さえは2倍ですよ」みたいな統計があった。(Chart of the Day) 深刻なカリフォルニア住宅価格なんだけど(下図)、売上と差押さえの比率は、2倍というか2.5倍となっている。
そのカリフォルニア在住、マット・ボーディングさん(一般人)所有の住宅価格は何と60%下がったらしい。ボーディングさんはアナリストが予想している住宅価格の底入に懐疑的な目を向け、「沈みかけた船から脱出したい」と悲痛なコメント。要するにこれが「現場の真実」となる。
さらに記事では、高級住宅ローンの焦げ付きが上昇傾向にあり、デフォルトの波が襲ってくる、となっている。(ロイター)
スリルなきシナリオ
今まで何度か1929年からの世界恐慌と、2007年(サブプライム危機)からの軌跡を比較したんだけど(底入れの狭間) 、2007年からの危機と2000年ITバブル崩壊を「1セット」にして考えてみる。
そうすると、その「2000-2009チャート」と1929年からの恐慌チャートの軌跡が類似している事に気付く。 その軌道を観てみると、今後のマーケットのシナリオとしては、今までの比較チャートではなく、この様なもの(下図)となる可能性は高いように思える。
1929Crush&「2000-2009」
急落もなくV字回復もない、要するに何度も言っている「L字」。(最近流行っている気がする)
まぁ最近では誰でも予想しそうなL字なんだけど、その根拠としては「強い指標」が当分出てきそうにない事が挙げられる。そしてもう1つ、昨日アメリカで「金融システム規制案」が発表された。
金融当局が「金融商品や手法」を把握する事は、安定化に繋がる反面規制を強化しすぎると経済活動が停滞してしまう、という意見は根強い。 そう考えると、「下落もなく急騰もなく」といったところになり、要するに横ばいが続くという事になる。 ボックス圏内で停滞状態がしばらく続く、という「スリルなきシナリオ」が無難な線になるんじゃーないだろうか。
TARPと一致した「キアッソの米国債」 ‐その1‐
最近、意味もなく早朝に目が覚めるんだけど、米国債に絡む奇妙な事件がイタリアとスイスの国境付近で起こっていた。
米国債に絡むこの奇妙な事件は、なかなか衝撃的な事件なんだけど、どの新聞にも載っていない事が、逆に関心を大きくしている。 国際的プレスからの報道が目立たなかった「キアッソ事件」は、ネット上ではすっかり出回っている。
身元不明の日本人2人が、イタリア経由でスイスに1345億ドル!(13兆2000億相当)の米債券を持ち出そうとしたところを、イタリア警察に拘束されたという事件。
公式な発表がないところを見ると、債券が本物である可能性は(逆に)高いようにも思えるんだけど、仮にそうだとしたら日本政府は真っ青状態なんじゃーないだろうか。 以下「6/08 Asia News.it」 から超訳。
USgovernment securities seized from japanese nationals,not clear whether real or fake
Bonds worth US$ 134.5 billion are seized. This is the largest financial smuggling case in history. But are they real? Concern over ‘funny money’or counterfeit securities is preading in Asia. The international press is silent.
日本人から押収した米国債。真偽は明らかでない
1345億(US)ドル相当の債券が押収された。これは史上最大の財政密輸事件となる。しかし「おかしなお金」または偽証券に対する懸念はアジアで広がっているにも関わらず、国際的な報道機関は黙っている。
Milan (AsiaNews) – Italy’s financial police (Guardia italiana di Finanza) has seized US bonds worth US 134.5 billion from two Japanese nationals at Chiasso (40km from Milan) on the border between Italy and Switzerland. They include 249 US Federal Reserve bonds worth US$ 500 million each, plus ten Kennedy bonds and other US government securities worth a billion dollar each.
イタリア財務警官は、イタリアとスイスの国境にある、ミラノから40km離れた街「キアッソ」で、1345億ドル相当の米国債を二人組の日本人から押収した。 押収品は、額面5億ドル相当のFRB債券249枚、さらに10枚のケネディ債、その他それぞれ数十億ドルに及ぶ米国債を含んでいた。
Italian authorities have not yet determined whether they are real or fake, but if they are real the attempt to take them into Switzerland would be the largest financial smuggling operation in history; if they are fake, the matter would be even more mind-boggling because the quality of the counterfeit work is such that the fake bonds are undistinguishable from the real ones.
現在のところ、イタリア当局はこれが本物か否か、判断しかねているが仮に本物であった場合、スイスへ持ち込むというこのチャレンジは、史上最大の不正資金移動という事になる。 逆に偽造であった場合には、当局においても容易に判断できないほど、この偽造が非常に高度であるという理由から、事態は一層深刻なものとなる。
What caught the policemen’s attention were the billion dollar securities. Such a large denomination is not available in regular financial and banking markets. Only states handle such amounts of money. The question now is who could or would counterfeit or smuggle these non-negotiable bonds.
警察の注意を惹いたのは10億ドルの証券に関してだった。通常、これほどの額面の債券は、一般的な金融、及び銀行業務市場に出回る事無く、国家単位のみ取り扱い可能となる。 今、直面している問題は「誰がこの流通不能の債券を偽造したり、密輸したりしているのか」という事になる。 (以上AsiaNews.it )
記事では他に、イタリアの法律では、罰金が押収された金額の40%になる可能性を報じており、イタリアにとっては大当たり、みたいな事も書いているんだけど、それはイタリア側の問題であって、ここでその事自体は問題ではない。重要なのは、この記事の4日後、「AsiaNews.it」では、事件の核心部分について触れている。
「TARP残り資金額」と一致した日本人の米国債
Seizure of US government bonds from two Japanesemen in Italy raises questions (AsiaNews.it 06/12) 「2人の日本人男性からの米国債押収は、問題を提起する」
という事なんだけど(目が痛いので本文略 ;)、米財務長官・ガイトナーは、3月の最後の週で「TARP」残り利用額が1345億ドルと発表していた。 要するに、この金額とイタリアで押収された債券の額が見事に一致するという指摘だ。 そしてさらに興味深いのは、先日の鳩山総務相辞任とこのキアッソ事件を関連付けていた。
ちなみに證券新報から。
「イタリアで押収された13兆円の米国債 偽造の可能性高まる」
「押収された米国債が1934年発行だった、という事から偽物だという事なんだけど、本当のところはどうだろう?
疑い深い自分は、無防備に信じることはできないんだけど、そもそも13兆円っていう「ケタ外れ」の債券が、日本人から押収されたというなかなか衝撃的な事件であるにも関わらず、その日本の報道機関が黙っている事自体、普通に考えておかしい。
イタリア紙が報じているように、この事件からは誰もが同じような推測をする事ができる。 「金欠状態のアメリカを助ける為に、TARP残り資金分と同様の金額(米国債)をスイスで換金した後、何らかの形でガイトナーに手渡す」というシナリオ(AsiaNews.it )なんだけど、何とまぁ6月12
鳩山総務相辞任との関連についてはまだ深く読んでないんだけど、この事件は今後どう波紋を広げるのだろう? 押収された米国債は「いちおー」偽物っていう記事もあったんだけど、海外メディアからはさらに追及されそうな予感。
それにしても最近、自分の路線が変わってきたような気がする。(スクープ記者みたいになってきた)
日米PER格差
「瞼裂斑炎(けんれつはんえん)」が再発したので、ブログ更新もままならない状態が続いています。
当ブログを観てくれている人には申し訳ないんだけど、手術するかもしれないので、ただでさえ遅い更新速度がさらに遅くなるかも。仕事でPC使っている人なら分かると思うんだけど、目への負担は凄いですね。
ちょっと古めの話題だけど、今週は中・ロに続いてブラジルがIMF債購入っていう報道が流れていた。
「ロシア、米国債を売却 IMF債は引き受け、ドル離れ進める」
「ドル覇権」に毅然と立ち向かうBRICsなんだけど、来週にはBRICs首脳会議が開催される。 そこで新基軸通貨構想が示される模様なんだけど、この話題は当分続きそう。 海外サイトにも随分興味深い記事があったんだけど、また今度紹介します。(目が痛いので ;)
企業ファンダメンタルズへの日米温度差
国内では、MSQ(メジャーSQ)の6月第2週って事だったんだけど、NK225は1万円突破。 6月11日時点の今期予想EPSは、「234」で今現在のPERは43.3倍という事になる。(随分まともになってきた)
ただ、昨年のEPS前期基準が「862」だったので、利益水準からいうと1万円は理論値からはまだまだ乖離している事になる。 知人にどこまでいくのか訊かれた時に、「抜けても1万6~7百くらいじゃないか」と言ったんだけど、言ってしまえば高値自体は問題ではなく、高止まりするかどうかが問題となってくる。 まぁ頑迷と化しつつある
自分は「そのうち下がる」を言い続けるだけなんだけど。
PERの観点からいうと、日本と比較してアメリカの方がまだ現状認識しているように思える。ここ100年以上の歴史を見てもアメリカのPERは「3ケタ」には及んでいない(SP500)。 そう考えると、日本市場と比べ、アメリカ市場の方が企業ファンダメンタルズを重視しているといえる。要するにPERの面では米国市場は健全の様に思え、1871年から現在までの平均値は16倍となっている。
ゴールドマンの再演出
原油市場では相変らず上昇トレンドが続いているんだけど、ゴールドマンの「原油上昇レポート」が活発化してきた。 商業銀行へと変貌を遂げるといいつつ結局のところ昨年と同じ事をやっているんだけど、資源価格高騰を演出し、自らの予想EPSも拡大、EPSに歩調を合わせる形でゴールドマンの株価も堅調そのものとなっている。
EPS&株価/G・S
1986年からの原油市場の上昇相場比較でも2月12日から6月10日までの118日間で「108%」騰げた今回のブルマーケットは、上から6番目に位置するとの事。
昨年同様、ゴールドマンは新たな資源バブルを作り出して利ざやを稼ごうとしている事になる。
今週他に気になった事柄としては、SP500の「消費関連セクター」のPERが急落していた。 何が起こったのかよく分からないんだけど、GMが退場した事で平均値がドカ下げしたのだろうか?現在約16倍まで急落している。
オマケとして話がゼンゼン逸れるんだけど、サッカー絡みの話題。
レアルがC・ロナウドとカカを日本円にして200億円以上で獲得した様なんだけど、デフレに逆行するこの投資額にはUEFAのプラティニも批判したらしい。
4月の失業率が18.1%という「経済メルトダウン状態」のスペインなんだけど、国内の1クラブが巨額の投資をした事で、欧州を制したナショナルチームにも勢いが波及しそうな気がする (関係ない様で関係すると思う)。衰退するイタリアリーグを尻目にスペインリーグはさらに隆盛を極めそうなんだけど、まぁ来年のW杯が楽しみとなる。
目の回復具合を考慮しながらまた更新します。 じゃまた。









