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今後のパウエルスピーチについて

米国の株式市場は休場を経てパウエルの議会証言を迎えることになる。(21日・22日)

 

ただ、先日の答弁からブレることのない内容に、特に材料視されない可能性が高く、無風ということになるだろう。議長の一語一句から5.6%と表記された23年末金利予想(ただの予想中央値)がさらに上振れ、もしくは年を超えての利上げ路線継続を感じ取ることが引き続き重要になる。 (しつこいようだが、5月に引き続き、今年中の利下げ予想をしているFOMC参加者は1人もいない)

 

今回の据え置きについて、記者から聞かれたとき「2%の目標値に近づくにつれ(政策の効果ラグを見極めるため)ペースが重要になる」、という応答をした議長だが早期に高インフレを終わらせたいと考えている。(効果ラグというのは形式論があるわけではなく、外部環境に左右されることを考えれば、想定することは不可能に近い)

 

議会証言、7月会見、ジャクソンホールと続くが、公の場では「粘着的なインフレ」と「インフレは総合値よりもコアに軸足」といった考えを表明する頻度が多くなると想定している。

 

5月の会見では「3%ではなく2%」と言い切り、今回の会見では(その)コアPCEについて「現在の4.5%をやや上回る水準(4.70、総合値は4.36/4月)から3.9%まで下落することを想定している」とした。年末までにいくつかの利上げをして、3.9%を予想している、ということであればそれ以降の利上げ回数はわからない、ということである。「わからない」という単純な結論を理論的に説明したのが今回の会見だった。

 

 

で、これは余談? 株式(ここでは日経平均)はバブル水準といわれているが、皆さんご存じのとおり日経平均は15倍台(で推移)しており、注目すべきは実績ベースより予想ベースの方が低くなっているということ。つまり業績的にはバブルでもなんでもないんですよね。そして(直近の発表では)個人は売り越しだが海外は買い越し継続、ちょっと乖離している。

 

 

 

 

 

4月11日には商社押しとバークシャーによる6回目の円建て債発行の報道が話題になった。先日19日には上リンクの報道。 商社に関しては今期減益予想がほとんどだがそれでもPERは1桁という水準を推移しており、BSに脆弱性があるもののこれらが買い材料になっている。

 

※繰り返しお伝えしているように米国の株式市場は、このような日本とは事情が違っている。(よくグラフに出すやつ参照)