【6月FOMC前】金融不安と高インフレ、当局者の思惑は? | ニューノーマルの理 (ことわり) Powered by Ameba

【6月FOMC前】金融不安と高インフレ、当局者の思惑は?

ここのところFOMC参加者のタカ派発言、というか利上げ停止に釘を刺す発言が目立っており、マーケットはそれに受け身になっている局面がみられるが、以前からお伝えしているようにパウエルのインフレ2%抑制へのコミットメントは大前提なわけです。

 

あまり情報媒体の「~を示唆」などの切り取り解釈に左右されないことが重要なのだが、 、このような誘導情報?が散見される中、状況がつかめないので多くの情報を取り入れる、という行動は逆に危ういように感じる。情報は多ければいいというものではなく、信用できる情報、納得できる情報があれば後悔しない選択ができるんじゃないですか?

 

で、利上げと金融不安の狭間で揺れている、といったように映る米国の金融政策の行方ですが、以下が引き締め(QT)と流動性プログラムの状況。

 

 

 

 

 

健全行への連銀窓口利用額は金融不安が拡大したときには一時的に拡大したが、現時点では減少しQTは進行している。BTFP利用額は増加しているがQTを妨げていないことがわかる。

 

金利政策(利上げ)を実行するにあたり、さいきん(冒頭の)タカ派発言が増えているのにはこのような背景あり、つまるところ

 

①金融不安には流動性プログラムで対処可能

②インフレ退治には金利政策で対処可能

 

という基本原則を持っている事がこの表だけでも伝わってくる。(勝手に作ったわけだが) 

 

まっ前回記事の通りでそれをグラフで示した、というだけの話。インフレがいくら軟化したとしても歴史的には強すぎる。当局者としては利上げを継続するのが当然だが、政権の方から牽制されており、ハッキリと明言できない連銀総裁もいる、といった状況にある、ということです。また更新します。