政府日銀の隠密介入(覆面介入)と米中間選挙、マーケットについて | ニューノーマルの理 (ことわり) Powered by Ameba

政府日銀の隠密介入(覆面介入)と米中間選挙、マーケットについて

ちょっとぶりです。本当は、先日公表された米9月CPIによってNY株式市場が反発したことについて書くつもりが所用で頓挫しちゃったんですよね。書いている途中で書けなくなるのはよくある事、これは仕方ない。

 

「米9月CPI(13日)を受けてNY株式は急落スタート、しかし直後の反発に至っては、本格化してきた中間選挙前を背景とした大掛かりな作用?による踏み上げと看做す向きが大きい」とかなんとかを書いていたわけだけど、直近の話題としては政府日銀が隠密介入(以下、覆面介入。拙著カラクリ2版5章まんま)が大きく取り上げられている。 ということで鈴木財務相があえてコメントしないという覆面介入の話題へ。

 

 

 

 

 

以下は実際に介入が実施されたか否か、を差し引いた一般論としての話。

 

単独介入はすべてそうなんだけど、とにかく為替市場に警戒感を与えるのが絶対的な目的なので、秘密裏に行う覆面介入は一定程度の効果アリ、といわれている。がしかし今回は逆介入(ドル売り介入)で残り弾は20兆弱と早くからいわれていた。

 

20兆弱というのは外貨準備の中の米ドル外貨預金の箇所で、いわゆる流動性が高く実弾介入可能な部分。現在の介入状況?については、米国容認介入ともいわれているが、実際には「米国が(Tビルを売却してドル売り介入など)ドル建て資産を売却して連続的な介入を容認する」、ということはまず見受けられないわけであって、前述のように弾数は限られている。(今回介入したとなれば、残り弾は15兆前後の可能性)

 

こうなってくると「10月下旬、ロンドン市場と重なる時間帯での秘密裏介入」というのは一定程度予想されていた、というか顧客の方はご存じのように当オフィスとして予想自体はしていたわけです。(振れ幅、というか効果は想定以上に薄かったが)

 

今回は東京時間の18時でしょう?これもピシャリ。ロンドンが冬時間への移行前というのも関係がある。単独介入の効果がないというのはその国の取引時間に介入ということでロンドン市場と重なる時間帯を狙っているのは間違いない。とくにこの時間帯は東京市場参加者の利確と重なり、反転を狙いやすい。

 

ファンド勢というか短期筋を主導としたストップロスを巻き込む形が理想といえるのだが、そのあたりは期待通りにいかなかったのかもしれない。(介入していない可能性もあるが) 

 

この時期に覆面逆介入できたのは以下の背景。(あくまで仮定)、

 

・ドル独歩高で米国の金融政策への批判が、国際的に大きくなりつつあること。

・中間選挙直前でバイデン政権が劣勢にあること。

 

FOMCでの政策金利公表が11月3日、中間選挙は11月8日。どうなると思います?

 

11月3日公表の政策金利は誘導目標400bps(4%)で決まり。そしてその5日後、下院どころか上下両院で共和党が奪還した場合には?

 

今年繰り返しお伝えしてきたことではあるがマーケットの流れが変わる可能性があるとすれば、11月の中間選挙にてバイデン政権が大敗することだとしてきた。 米国は、日本の覆面逆介入に口出ししている場合でもなく、国際的にもバイデン政権が批判される立場に立たされる過渡期ともいえる。

 

サウジを主導とした(ロシア含む)OPECプラスは大幅減産で一致し、バイデン政権の大敗を強く望んでいる。下院は共和党見通しだとして、最注目は接戦見込みの上院改選の結果である。(アフガン撤退からインフレまで)有権者から審判を下されたとき、バイデンの弾劾とて可能性がないわけではない。共和党議員がジョージアの決選投票を忘れることはないからである。